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リスクから守ろう!ヒートショックを防止する住宅設備とは

冬になると外の寒さから逃れて、暖かい室内でリラックスしたいと考えるお客さまは多いでしょう。

しかし、そんな寒い季節は、住宅内でヒートショックが発生しやすいことをご存じでしょうか?

この住宅内で起こるヒートショックは、住宅設備によって未然に防ぐことが期待できます。そこで今回は、ヒートショックを防ぐ住宅設備についてご紹介します。

それら住宅設備について知識を取り入れ、今後のお客さまの健康を守る住宅づくりの提案をしていけるようにしましょう。

目次[非表示]

  1. 1.ヒートショックとは?
    1. 1.1.脱衣所や浴室、トイレで多発している
    2. 1.2.ヒートショックを起こしやすい人とは?
    3. 1.3.ヒートショックを防ぐには?
  2. 2.ヒートショックを防ぐ住宅設備
    1. 2.1.断熱性、気密性のあるつくり
    2. 2.2.全館空調を取り入れる
    3. 2.3.浴室換気暖房乾燥機の設置
    4. 2.4.トイレ空間に適した設備
  3. 3.ヒートショックを予防する設備は健康な暮らしにつながる

ヒートショックとは?

ヒートショックとは、温度の急激な変化によって、血圧の上昇と下降が短時間に起こり、心臓や血管にダメージがかかることを指します。

このような血圧の急激な変動のことを血圧の乱高下といい、心筋梗塞や脳梗塞、脳内出血などの病気を引き起こすといわれています。

消費者庁では高齢者に向けて、ヒートショックを起こしやすい浴室での注意を呼びかけており、ヒートショックを防ぐ住宅設備については、高齢者の両親と同居を検討しているお客さまには、特に知っておいてほしい情報です。

(参考:2019年 消費者庁「みんなで防ごう高齢者の事故!-冬はお餅の窒息事故、入浴中の溺水事故が起きやすい季節です-」

では、住宅内のどのような場所で、このような症状が起こるのでしょうか?ヒートショックについて詳しく見ていきましょう。


脱衣所や浴室、トイレで多発している

寒い季節には部屋の扉を閉め、過ごしている室内のみが暖かくなるように暖房を使用するのが、現在の住宅では一般的です。

こういった場合、暖房をつけていない脱衣所やトイレと、暖房をつけている部屋とでは、10度以上も温度差が生じることがあります。

また、冷えた空気が充満している脱衣所や浴室から、熱めのお湯に入浴することにより、再度血圧の乱高下が起こる可能性が高まります。

このような急激な温度の変化が冬場は起こりやすいため、特に寒い季節にはヒートショックに注意が必要です。


ヒートショックを起こしやすい人とは?

ヒートショックは誰にでも起こりうる事故ですが、高血圧や糖尿病、肥満体型や睡眠時無呼吸症候群、不整脈などの持病を持っている人が特に起こしやすいといわれています。

また、健康な人であっても65歳を超えると危険性が高まるとされ、若年層であっても、飲酒してから入浴したり、熱いお湯に浸かったり、30分以上かけて長湯を楽しむこともヒートショックを起こしやすい原因であるといわれています。


ヒートショックを防ぐには?

ヒートショックを予防するには、入浴方法を見直したり、健康的な生活を送ったりすることだといわれていますが、特に大切なことは住空間の温度差をなくし、血圧の乱高下を防ぐことです。

ヒートショックを予防する設備を備えた住宅は、ヒートショックを未然に防ぎ、ヒートショックへの不安を軽減することが期待できます。

ヒートショックを防ぐ住宅設備

ヒートショックを予防するための住宅設備には何があるのか、具体的な住宅設備を確認しましょう。


断熱性、気密性のあるつくり

住宅の壁や床、天井に断熱材を入れて断熱性を高めたり、住宅の窓やドアの部分に気密性を高める工夫をしたりすることで、外気の気温が室内に伝わりにくくする効果が期待できます。冬は寒さを遮るため、住空間の温度差を小さくすることが可能です。

ヒートショックが不安な冬だけではなく、夏でも冷房の使用を控えながら涼しい室内にできるため、空調設備の活用を最小限に抑え、節約ができるメリットがあります。

さらに、断熱材の活用は結露の発生を防ぐことが可能です。結露しにくい住宅は、住宅自体の傷みを防ぐことも期待できるため、人と住宅に優しい住宅設備であるといえます。


全館空調を取り入れる

住宅全体の温度が管理できる全館空調設備を取り入れれば、住空間を一定の温度で保つことが可能です。

過ごしている室内だけが暖かく、脱衣所やトイレは寒いという温度差をなくすことが可能なため、全館空調はヒートショックを防止できる設備といえるでしょう。

また、全館空調は各部屋にエアコンや暖房などを設置する必要がないので、部屋をすっきりさせることが可能であり、間取りを自由に決めやすくなるといったメリットもあります。


浴室換気暖房乾燥機の設置

浴室内を暖めることが可能な設備として代表的な機器が、浴室換気暖房乾燥機です。

最近では、建て売りの住宅でも標準設備の一つとして設置することが一般的になりつつあります。

浴室換気暖房乾燥機にはさまざまな性能のものが出ており、暖房が予約できる機能や、浴室内の温度が下がると知らせるお知らせ機能、直前でも暖めることができる機能、脱衣所も一緒に暖める暖房機能など、機種により違いがあります。

お客さまによって住む人数や入浴のタイミングなどは異なるので、お客さまに合った浴室暖房乾燥機を検討していくことが大切です。


トイレ空間に適した設備

トイレは限られたスペースなので、空間を圧迫しない設備が適しています。薄型でコンパクトな暖房機の設置はトイレ空間を邪魔せずに温度差を解消できます。

また近年ではトイレ自体に空間を暖めるヒーター機能が備わっているトイレ商品も展開されています。自動でトイレの室温を管理してくれるタイプもあったりと、ヒートショックを防止するための設備が充実してきています。

ヒートショックを予防する設備は健康な暮らしにつながる

日本はヒートショックによって、毎年多くの死者が出ています。

住空間の温度差を小さくするために住宅設備を整えることは、家族の健康につながります。長期にわたって暮らしていく住宅で、健康的に安全に過ごしてもらうために、積極的に提案していきましょう。


編集部
編集部
工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

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