住宅営業のコツ。お客様の要望をヒアリングできていますか?
“優れた営業担当者”の特徴とは、何でしょうか。
どれだけ知名度の高い会社に勤めていても、どれだけ条件の良い住宅を販売しようとしても、住宅業界において営業担当者の力がなければ最終的に売り上げにはつながりません。
すべては営業担当者の腕次第で、売り上げが大きく左右される世界といっても過言ではありません。販売成績にお悩みの住宅営業担当者の方に、コツをご紹介します。
目次[非表示]
- 1.ドリルと穴のお話
- 2.ニーズとウォンツの違い
- 2.1.Needs(ニーズ)
- 2.2.Wants(ウォンツ)
- 3.住宅営業におけるニーズとウォンツ
- 4.レスポンスが何より大切
- 5.まとめ
ドリルと穴のお話
「ドリルを買う人が欲しいのは穴である」という言葉をご存じでしょうか。
この言葉は、1968年、セオドア・レビットという元ハーバード・ビジネス・スクール名誉教授が書籍の中で、「ドリルがヒットした理由は、顧客がドリルを求めたからではなく、穴を掘る最適な方法を提案したからだ」という話をもとにして生まれた言葉です。
この言葉の真意を解説すると、たとえばドリルが欲しいと思う人は良いドリルを求めてお店にやって来ます。店員は「どのようなドリルをお探しですか」と尋ねますが、このような問いかけへの回答は、なかなか難しいものです。お客様も良いドリルが欲しいとは思っていても、どのように伝えれば良いのかわかりません。
質問が曖昧なため、返ってくる言葉も曖昧になってしまう可能性があります。
- どのような穴に利用するのか
- どれくらいの穴を開けるのか
- ドリルの使用頻度はどれくらいなのか
- 使用する人の年齢と性別
上記のように、ドリルを購入する目的を店員が正しく理解する必要があります。
購入者が求めている条件を尋ね、最適な商品を導き出すことがマーケティングに求められます。
ニーズとウォンツの違い
上述した内容を考えると、ニーズとウォンツの意味合いを正しく理解する必要が出てきました。営業担当者に必要な知識となる、この2つの単語の意味を解説します。
Needs(ニーズ)
マーケティングにおいて重要な概念でもある顧客ニーズ。欲求や需要などの意味を持つ単語で、生活をしていくうえで現在の状況に感じる不満などを良くしたいという思いから感じる欲求です。
ドリルの話でたとえると、「穴を開けたい」という理由がニーズです。
つまり、どうしてその行動をしたいのかという目的がニーズになります。
Wants(ウォンツ)
目的を果たすために求めるものをウォンツと言います。欠乏感を満たすための欲求を指し、ニーズがウォンツという感情となり、はじめて購入者が購買行動に移行します。
ドリルの話でたとえると、「ドリルが欲しい」という手段がウォンツになります。
住宅営業におけるニーズとウォンツ
お客様の「家が欲しい」というウォンツではなく、「どうして家が欲しいのか」というニーズを見つけることが大切です。
ニーズ(目的)を発見できれば、必須条件を引き出せます。
課題発見力と呼ばれる能力を培うことが、“優れた営業担当者”には必要です。
お客様が一体何を叶えるために、住宅を購入するのか。自然にその答えを引き出せるような会話運びが重要です。
レスポンスが何より大切
住宅営業は、人気の物件ならたった数時間・数日の差で他社や同僚社員に契約されてしまうことがあります。他社の営業担当者や同僚社員と比べて、どちらが早くお客様のニーズに応えられるかがポイントです。
素早く応えるためには顧客ニーズを把握することが必要です。
より早くお客様が求めているニーズにたどり着き、ニーズを満たす条件を提示することで「頼れる営業の方だ」と思ってもらえます。
丁寧さを意識しながら、必要な質問や回答を交わすことで、信頼獲得へとつながります。
質問は曖昧な聞き方をするのではなく、お客様が回答しやすいように工夫をしましょう。
まとめ
お客様の課題を発見できる能力と、その課題を尋ねられる正確なヒアリング。
これが、優秀な営業担当者が実践しているコツです。
住宅の購入はお客様にとって、一生に一度になる高額な買い物です。慎重になるのはもちろん、曖昧なイメージでしか希望を伝えられないお客様もいらっしゃるでしょう。
そのようなときには、なぜ家が欲しいのかをお客様にヒアリングして、ニーズを引き出しましょう。
ニーズを把握したら、丁寧かつ素早い対応でお客様の信頼を獲得することが大切です。