住宅営業ノウハウ

なぜ熱心な住宅営業ほど家が売れないのか? 売るための心得とは

「一生懸命営業しているのに成約が取れない」というのは、住宅営業のよくある悩みのひとつです。

このような悩みを抱えている、あるいはこのような部下がいるという場合は、営業に対する考え方やアプローチ法を見直してみるのもひとつの打開策として有効です。

本記事では、家が売れる人と売れない人の違いや、住宅営業において心得ておきたいことを解説します。

目次[非表示]

  1. 1.“いい人”というだけで住宅は売れない?
  2. 2.売れないときに見直したい3つのタイプ
    1. 2.1.自己利益・他者利益への関心がない
    2. 2.2.自己利益への関心が高く、他者利益への関心が低い
    3. 2.3.他者利益への関心が高く、自己利益への関心が低い
  3. 3.売れる営業担当は自分も他者も大切にする
  4. 4.まとめ

“いい人”というだけで住宅は売れない?

住宅営業でもっとも大切なことは何なのでしょうか。

「お客さまを大切にする」「自社に興味を持ってもらう」など、人によって重視している部分はさまざまでしょう。もちろんこれらは住宅営業において大切です。

しかし、家が売れない営業担当のなかには、成果を出そうとするあまり「お客さまに対していい人でありたい」という一点に着目しがちな人もいます。

「お客さまに喜んでもらいたい」と思う気持ちは大切です。しかしお客さまにとっていい人になることが必ずしも功を奏するとは限りません。

住宅営業においては、自社の利益や営業成績などの“自己利益”を得つつ、お客さまにとってもメリットが生まれるWin-Winの関係を築くことが重要といえます。

「努力しているのに家が売れない」という場合は、自己利益と他者(お客さま)利益のバランスを考えることが成果を出すための第一歩となるでしょう。

売れないときに見直したい3つのタイプ

売れない要因としては、大きく3つのタイプに分けられます。

なかなか売り上げが伸びない場合は、自身や部下がいずれかのタイプに該当していないか、これまでの考え方や営業スタイルを見直してみましょう。


自己利益・他者利益への関心がない

自身の利益だけでなく、他者の利益にも関心がないタイプです。働く目標や目的などを持たず、「仕事だから」とただ課せられた業務をこなすだけでは、営業力は身に付きにくいと考えられます。

また、お客さまの要望や気持ちに関心を持てない場合、無気力さが相手へと伝わってしまうこともあります。お客さまからの信頼が得られないばかりか、企業全体のイメージを損なう可能性も考えられます。

このタイプに当てはまる場合は、住宅営業のどのような点にやりがいを感じるか、なぜこの仕事がしたいのかなどを振り返ってみることが大切です。


自己利益への関心が高く、他者利益への関心が低い

自身の利益を追求するあまり、他者への配慮や考慮が欠けてしまうタイプです。
お客さまが求めていない説明を延々と続けたり、料金やリスクなどをしっかり伝えず曖昧にしたりといった例が挙げられます。

いかに営業トークがスムーズであっても、ノルマ達成や自分の成績を上げるためといった自己利益重視の営業は、お客さまに不安や不信感を与えるきっかけになりかねません。

自身の利益を考えることは大切です。しかし、お客さまの信頼を得るためにはお客さまが不安や疑問に思っている点に耳を傾けたり、相手が望んでいることに応えようとしたりする姿勢も不可欠といえます。

このタイプの場合は、まずお客さまに関心を持つことから始めてみましょう。
お客さまに関心を持ち、お客さまの不安や不信感を解消する方法を的確に提案できるとよいでしょう。


他者利益への関心が高く、自己利益への関心が低い

他者への貢献意欲が高く、自身を犠牲にしてしまうタイプです。
このタイプの場合は、「お客さまの役に立ちたい」という気持ちが強く、忙しく走り回ったりプライベートな時間を削ってまで要望に応えたりすることがあります。

一見、お客さまを尊重したよい営業担当に思えますが、自身の利益をかえりみない献身的な姿勢は、必ずしも双方にとってプラスに働くとは限りません。

お客さまに尽くすことは信頼関係を構築するために大切です。しかし、相手が望んでいないことまで一方的に与えると、お客さまが迷惑に感じたり、余裕がないと取られたりする可能性もあります。

このような場合は、一度お客さまの立場になり「この人から買いたい」と思える営業ができているか自問してみるのもよいでしょう。違和感をおぼえたときは、営業の考え方を改めるタイミングといえます。

売れる営業担当は自分も他者も大切にする

住宅営業で重要なのは、自身とお客さま、どちらかの利益を優先するのではなく、双方の利益最大化を考えることです。

ノルマや成績のためにお客さまへの配慮が欠けていたり、お客さまのニーズを自己犠牲でかなえようとしたりしては、どちらにもよい影響を与えません。

お客さまの悩みやニーズをきちんと聞き出せているか、営業トークが一方通行になっていないかなど、営業スタイルを振り返ってみましょう。

お客さまの利益を大切にしつつ、自己利益も平等に考えることが、お客さまとの信頼関係構築につながります。

「お客さまのために努力しても成果が出ない」という場合は、一度立ち止まって考え方を改めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

営業担当にとって、懸命に努力をしても契約に結びつかないという悩みはつきものです。しかし、考え方やアプローチを変えることで今後成長できる可能性があります。

契約につなげるためには双方の利益を確保できる関係を築くことが必要不可欠です。
ただしお客様への一方的な営業は迷惑に感じられやすいほか、自己犠牲が強すぎれば余裕がないと判断される可能性もあります。
お客さまの利益だけでなく、自分の利益にも関心を持つことが“売れる住宅営業”になる第一歩です。

「頑張っているけれど営業がうまくいかない」という場合は、その努力が自己満足になっていないか見直してみてはいかがでしょうか。


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編集部
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工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

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