住宅営業ノウハウ

住宅営業に必要な知識とは? 営業担当者が持つべき知識と資格を解説

住宅営業は、家づくりや不動産契約・お金に関することなど必要な知識が多岐にわたります。お客さまに安心して家を建ててもらうためにも、信頼できる住宅営業として必要な知識や資格を身に付けることは大変有効です。

本記事では、営業担当が持っておくべき基本知識や、営業活動に役立つ資格について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.住宅営業で必要になる基本知識
  2. 2.営業担当者が持っておくと有利な資格
    1. 2.1.宅地建物取引士
    2. 2.2.ファイナンシャルプランナー
  3. 3.知識やスキルは成約率アップに結びつく
  4. 4.まとめ

住宅営業で必要になる基本知識

住宅営業はお客さまの人生に深くかかわる仕事のひとつです。住宅はローンが用いられるほど高額な商品のため、お客さまからの信頼が何よりも重要といえます。

住宅営業にとって、人間性や誠実さが必要なのは言うまでもありません。また、高額であるからこそ、お客さまからの質問に正確に回答し、リスクに関する知識を与えることも大切な役割といえます。 

住宅営業において必要となる知識の例としては、以下が挙げられます。

  • 不動産売買に関する知識(登記、仲介手数料等)
  • 住宅購入にかかる税金の知識(不動産取得税、固定資産税等)
  • 家づくりの基本知識(住宅相場や工法の種類、設計の基礎等)
  • 住宅ローンに関する知識(住宅ローンの種類や金利、借入可能額、返済方法等)

住宅購入には、土地の売買契約や建築工事請負契約などの手続きが発生するため、契約書の作成が必要です。また、手付金や中間金の支払い方法・登記手続きといった不動産に関する幅広い知識が必要なため、慎重さも求められます。

お客さまとのトラブルを防ぎ、スムーズに手続きを進めるには、これらの不動産知識を踏まえた適切な案内が必要です。

そして、税金やローンなどお金に関する知識も不可欠です。
お金の知識がなければ、お客さまにメリットやデメリット、リスクに関して伝えるのも難しいでしょう。

お客さまにとって住宅購入は大きな買い物となるため、お金に関する不安が大きいことは容易に想像できます。お客さまが安心して家づくりを進められるよう、必要な費用を明確に説明することが重要といえるでしょう。

    住宅ローンに関する知識は、下記記事も併せてご参照ください。
    住宅ローンの基本知識、正確に答えられますか?

また、お客さまからの質問や要望に応えるだけではなく、ニーズに合わせた適切なプランを紹介し、複雑なお金のことを分かりやすく伝えるスキルも必要です。基本的な知識に加えて、分かりやすく伝える営業力も身に付ければ、“一歩先を行く提案”が可能になります。

お客さまの疑問や不安をすぐさま解消することで信頼を得やすくなるでしょう。

設計や建築法などの専門知識を完璧に理解する必要はないものの、営業活動で頻出するキーワードや内容に関しては、最低限勉強しておく必要があるでしょう。

営業担当者が持っておくと有利な資格

前述のとおり、住宅営業にはさまざまな知識が必要となります。とくに住宅購入に関する法律関係や、お金に関する知識の習得には資格取得を目指すのもひとつの方法です。

多くの法律系・金融系の資格のなかでも、宅地建物取引士とファイナンシャルプランナーは住宅営業にとって密接にかかわりがあるためおすすめします。

この2つの資格は、住宅営業の現場で役立てられるほか、知識があることの証明になり、お客さまに安心感を与えられます。よりお客さまに沿ったきめ細かな提案もでき、サービス品質やお客さま満足度の向上にもつながるでしょう。


宅地建物取引士

住宅営業を行うにあたり、もっとも取得しておきたい資格が宅地建物取引士です。

この資格は、住宅に関する建築基準法や都市計画法、権利関係に関する民法、そのほか不動産に関する各種法律を網羅的に習得することが目的です。

宅地建物取引士の有資格者となると、契約締結時の“重要事項説明”が可能になります。土地・建物の売買契約についての手続きなども学べるため、対応できる業務や知識の幅が広がるでしょう。

必ずしも住宅営業で資格が必要になるわけではありませんが、不動産の仲介や売買・契約書の作成・所有権移転登記・瑕疵担保責任などの知識は住宅営業においても役立てられます。

また、正しい知識を持つことで「契約書の内容が法律に触れていないか」「お客さまにとって重大なリスクを説明できているか」「将来的にも双方に不利益はないか」などを事前にチェックできます。

後のトラブル防止にもつながるため、リスク管理の面でも、宅地建物取引士の資格は有効といえるでしょう。


ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーとは、端的にいうと“お金の専門家”です。

国家検定のFP技能検定に合格すれば、FP技能士を名乗ることができます。お客さまの家計や状況を考慮したうえで、将来のライフプランに沿った資金計画のアドバイスを行うのが一般的です。

住宅購入を検討するお客さまにとって金銭面の悩みは大きいです。住宅営業がこのような悩みや不安を解消するためには、お客さまの収入やライフプランに寄り添った提案が不可欠といえるでしょう。

FP技能検定に合格すると、人生で必要な資金を住居・教育・老後・税金・保険などに分けて分析できるスキルが身に付きます。

このスキルを活かせば、お客さまが購入しようとしている住宅に関して「収入に対するローン支出に無理はないか」「将来的に返済が難しくなる可能性はないか」といったリスクを考慮した資金計画を立てることも可能です。

また、教育費や老後資金など将来的な支出を加味した提案もできるため、お客さまが安心して住宅購入を進められるという利点もあります。不安要素の大きいお金に関して適切な提案をするためにも、ファイナンシャルプランナーの資格は有用といえます。

知識やスキルは成約率アップに結びつく

宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなどの資格を取得していれば、より専門的で的確なアドバイスが可能です。

しかし、いくら知識があってもお客さまにうまく伝えることができなければ意味がありません。住宅営業には、お客さまに必要な情報を分かりやすく提供し、不安や悩みを引き出すトークスキルも重要です。

幅広い知識は営業担当を支え、自信を持ったトークやお客さまへ配慮できる余裕をもたらすでしょう。営業のサービス品質向上や信頼獲得にもつながることから、成約率アップが期待できます。

まとめ

住宅は高価な買い物のため、お客さまにとって不安がつきものです。こうした不安を取り除くために、住宅営業には不動産契約や住宅ローン・税金などの幅広い知識が求められます。

宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーの資格があると、家づくりに対する疑問や不安を専門的な視点からアドバイスでき、お客さまに寄り添った提案も可能になります。資格を持つことでお客さまからの信頼も得やすくなるでしょう。

そして、これらの知識や資格を活用するためには質問があったときに明確に回答し、リスクや注意点をしっかり伝えられるトークスキルが必須です。

これから住宅営業を始める方や営業力を上げたいという方は、資格取得と併せてトークスキルを磨いてみてはいかがでしょうか。


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編集部
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工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

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