効果的なターゲットリストの作り方とアプローチ方法
営業の成約率の向上には、ターゲットを絞った効率的なアプローチが必要です。ターゲットを絞って戦略的に営業活動を進めるには、ターゲットリストが不可欠といえます。
しかし、なかには「ターゲットリストの使い方をよく把握できていない」「ターゲットリストを作っているけれど、効果が見られない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、工務店・ビルダーで働いている営業担当者向けに効果的なターゲットリストの作り方と管理方法、ターゲットへのアプローチ方法についてご紹介します。
目次[非表示]
- 1.ターゲットリストとは
- 2.ターゲットリストを作るポイント
- 2.1.①アプローチの優先順位別に分類する
- 2.2.②最新情報を反映する
- 2.3.③入力する項目を統一する
- 3.ターゲットリストの作り方
- 3.1.必要な情報を洗い出す
- 3.2.顧客をセグメント化する
- 3.3.ターゲットを特定する
- 4.ターゲットリストの作成・管理にはツール活用が有効
- 5.まとめ
ターゲットリストとは
ターゲットリストとは、顧客情報をまとめた営業リストのことです。氏名や電話番号といった基本の顧客情報に加えて、住宅の購入意思や予算といった踏み込んだ情報があれば、その後の営業活動にも有効に活用できます。
▼顧客情報の例
- 氏名
- 現住所
- 電話番号
- 住宅購入の意思
- 住宅購入の予算
顧客情報は、展示会やイベントなど販促活動のほか、Webサイトからの問合せや資料請求、来店時のアンケート記入などで入手する機会が多いです。
▼顧客情報の入手経路
- 展示会・イベント
- セミナー・ウェビナー(Webセミナー)
- Webサイト
- 店舗
ターゲットリストを作成する際は、入手経路が異なる顧客の情報も一つにまとめます。リストに集約することで、営業活動の際に必要な顧客情報を取り出しやすくなり、営業効率の向上が期待できます。
ターゲットリストを作るポイント
ここからは、ターゲットリストを作成する際のポイントを3つ紹介します。
ここで紹介するポイントに加え、自社の営業活動に適したフォーマットで運用しましょう。
①アプローチの優先順位別に分類する
ターゲットリストを作成する際は、顧客のフェーズに応じて優先順位別に分類するのがポイントです。
▼優先順位が高い顧客から分類した場合
- アポイントメントを獲得し、これから商談に進む顧客
- 商談まで進んだが、検討段階のまま止まっている顧客
- 新しく問合せがあった顧客
- 問合せがあったものの、その後の反応がない顧客
成約率を高めるためには、フェーズごとに顧客を分類し、確度の高い顧客に優先的にアプローチすることが大切です。
②最新情報を反映する
ターゲットリストをまとめる際は、最新情報を反映させることが重要です。住所やメールアドレスなどの変更情報が反映されていない場合、顧客と連絡が取れなかったり、情報の収集に労力がかかったり、営業効率に影響を与えます。
また、顧客から「連絡を控えてほしい」という要望を受けることもあります。このような要望を顧客情報に追記しないままでいた場合、顧客の要望を無視して連絡を入れ、顧客を怒らせてしまうおそれもあります。
ターゲットリストは一度作成して終わりではなく、つねに更新していくことが大切です。
③入力する項目を統一する
担当者によってリストの入力項目が異なると、情報管理が煩雑になります。情報が適切に入力されていなければ、一人ひとりの顧客に重複してアプローチしてしまうこともあります。個人情報の管理が不十分とみなされ、顧客からの信頼性の低下につながることが懸念されます。
そのほか、入力漏れによってターゲットにアプローチする機会を逃す可能性も考えられます。このようなマネジメントのミスを軽減するためにも、ターゲットリストの作成ルールを統一することが大切です。
登録する情報を明確に定めることで、情報の抜けを防ぎ、ターゲットリストの精度も向上します。
ターゲットリストの作り方
ターゲットリストを作成する際は訪問回数や成約率など、自社の課題を明らかにしたうえで作成することが大切です。ここでは、ターゲットリストの作り方について解説します。
必要な情報を洗い出す
顧客の氏名・住所・連絡先などの情報を洗い出し、集約します。
展示会で収集した名刺やアンケート、過去に受け取ったお客さまからの問合せなどから情報を掘り起こしましょう。
その際、営業担当者が持っている個人データだけでなく、チーム全体の顧客情報やアプローチ履歴などもチェックすることが重要です。組織内の顧客情報を集約することで、全体の営業状況を把握しやすくなります。
顧客をセグメント化する
集約した顧客情報を基に、属性や対応履歴などを分析してセグメント化します。
不特定多数のターゲットを任意のグループで分類し、どの顧客層をターゲットとするのかを絞りましょう。アプローチの優先順位に応じて段階的にフェーズを分けることがポイントです。
ターゲットを特定する
顧客をフェーズに分けてセグメント化した後は、成約につながりそうなターゲット層を特定します。
営業活動をしても成約が見込めない確度の低い顧客は、ターゲットリストから除外することも検討しましょう。購買意欲の高まっているターゲット層に絞ってアプローチすることで、成約の確度が高まるほか、営業の効率化も図れます。
ターゲットリストの作成・管理にはツール活用が有効
ターゲットリストの精度を高めるためには、ツールの活用が有効です。
▼ツールの活用で可能になること
- 顧客情報や営業の進捗情報をグループで一括管理できる
- 顧客のステータスや情報をつねに管理し、ツール内で更新できる
- 商談中・保留中など、フェーズごとに顧客を分類できる
- 「今どの顧客にアプローチが必要か」をリアルタイムで把握できる
そのほか、顧客との接触が実現した際に商談内容を追記できる機能が備わっていれば、担当者が不在の場合もスムーズに案内できます。また、優先順位に応じてリストを並べ替える機能があれば、一つひとつの案件を選定する労力を省くことが可能です。
まとめ
ターゲットリストは、氏名や電話番号などの顧客情報を記載するだけではありません。顧客の属性やステータスごとにセグメント化し、受注確度の高い顧客に優先的にアプローチするために役立てられます。
質の高いターゲットリストを作成するには、社内でリストの項目やセグメントのルールを統一し、最新情報を共有したうえで顧客の優先順位を見極めることがポイントです。
社内の情報共有や分析を行うためには、ツールの活用も一つの手。ツールを活用することで、顧客情報や営業の進捗状況が一括管理できるようになり、営業活動の効率化にも役立ちます。
成約につながるターゲットリストの作成に向けて、ツールを活用してみてはいかがでしょうか。