家族のコミュニケーションが生まれる暮らしをデジタルデバイスが提案
コロナ禍で家族間のコミュニケーションが増加
中古マンションや一戸建て住宅などのリノベーションだけでなく、あらゆる建物や施設、空間をリノベーションすることで、不動産に新しい価値を与え提供する事業を展開しているリビタ。
同社では、新型コロナウイルス感染拡大継続の影響で在宅時間が増加したことによる、家族や住まいの中でのコミュニケーションの変化を探ることを目的として、同社メンバーズ会員500人を対象に、「住まいの生活シーンにおける家族間コミュニケーションに関するアンケート調査」を2021年12月に実施しました。
このアンケートでは、住まいの中のコミュニケーションを「料理」「食事」「娯楽」「子育て」の4つの生活シーンに分類し、コロナ禍で各生活シーンにおける家族間コミュニケーションが増えたかどうか、また、今後のコミュニケーションの継続意向について聞いています。
アンケートによると、コロナ禍で最もコミュニケーションが増えたのは「子育てシーン」で、57.6%の人が「コミュニケーションが増加した」と回答しています。続いて「娯楽シーン」で39.8%、「食事シーン」で36.6%、「料理シーン」で33.4%の人が増加したと回答しました。
また、各シーンで「コミュニケーションが増加した」と回答した人に対して、継続意向を聞いた設問では、「子育て」で77.9%、「娯楽」で71.4%、「食事」で68.9%、「料理」で83.8%の人が、増加したコミュニケーションについて今後も継続したいという意向を示しています。
リビタでは今回のアンケート結果から、今後、子ども部屋には居住スペース+αのニーズが表れるのではないかと考察しています。自宅で子どもと遊んだり、親が子どもに勉強を教えたりするコミュニケーションの頻度が増え、さらに今後の継続意向も高いことから、居住スペースとしての要望だけでなく、親子関係がより深まったり、子どもの学力が向上したりといったニーズが増える可能性があるとしています。
一方で、住まいでの家族間コミュニケーションの継続を希望しないと回答した層による理由としては、「会社の出社体制がコロナ禍前に戻り、在宅時間が減ったから」といった、継続することが難しいという意見が挙がっています。
在宅を余儀なくされた生活からニューノーマル生活へ移るにあたり、家族間コミュニケーションの継続に対する物理的困難を感じている層が一定数いることから、今後は家族間のコミュニケーションを補完するニーズが表れるのではないかとも予測しています。また、在宅時間における情報・コンテンツ過多によるデジタル疲れの声も見受けられたということです。
外部との緩衝材となり、家族間コミュニケーションを確保するデジタルデバイス
このような状況を背景に、リビタでは2022年2月末に、同社初となるデジタルデバイスを導入した物件「秀和第二南平台レジデンス」を竣工しました。京都の「mui Lab」と協業し、mui Lab社が提供するデジタルデバイス「muiボード」を導入した住まいの第1弾として販売しています。
同物件は、ペルソナを都心に暮らす共働きのパワーカップルと子どもの3人家族に設定して企画されました。住まいにテクノロジーを取り入れ、より利便性の高い暮らしを提案するというものではなく、「muiボード」がコミュニケーションの緩衝材になることで、仕事などで忙しい共働き世帯においても家族間のコミュニケーションを増やすことを目的としています。
「muiボード」は、天然木を利用した木製のインターフェースで、スマートホーム機器のように、手で触れるとLEDディスプレイが表示されるようになっています。muiボード上で、天気予報の受信や、音楽視聴などの家電操作ができるほか、手書きや音声によるメッセージ機能、自然に起床や就寝を促してくれる光源調整を可能とした照明機能などを備えています。
子どもでも直感的に操作でき、手書きや音声で入力したメッセージを親が所有するスマートフォンのアプリに表示させることができるなど、より温かみのあるコミュニケーションを可能としています。
また、家にいる時はスマホに届く連絡を「muiボード」経由で受信する設定にすることで、muiボードを見に行くという工程が生まれ、常にスマホを意識することなく、家族間のコミュニケーションの時間を確保します。
リビタでは、「mui Lab社」とのコラボレーションにより、今後も「muiボード」を搭載した物件の竣工を予定しており、継続的に供給していきます。また、将来的には住まいの領域を超えたさまざまな空間で「muiボード」の搭載を計画しています。