住宅業界に求められるニューノーマル - オンライン展示会の活用
展示会といえば、展示場などのイベント会場に人を集め、その場で商談を行うという開催方法が一般的でした。住宅業界にとっても、多くの人を呼び込む展示会は重要な集客方法の一つです。
しかし2020年以降は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、不特定多数の人が集うイベント開催に暗雲が立ち込めるなど、さまざまなモノ・コトへの在り方に変化が見られます。
本記事では、現実世界から仮想世界へと場を広げた、オンライン展示会について解説します。
目次[非表示]
- 1.オンライン展示会とは
- 2.オンラインで展示会をする方法
- 3.オンライン展示会のメリット・デメリット
- 3.1.メリット
- 3.1.1.①場所や時間を問わない
- 3.1.2.②データ収集が可能
- 3.1.3.③人的コストを削減できる
- 3.2.デメリット
- 3.2.1.①リアル体験ができない
- 3.2.2.②準備を要する
- 3.2.3.③サービス利用料金が発生する
- 4.まとめ
オンライン展示会とは
オンライン展示会とは、その名のとおり、オンライン上(Web上)で開催する展示会を指します。Web展示会あるいはバーチャル展示会、リモート展示会と呼ばれることもあります。
人と人との対面に制限がかかるなか、非対面でプロモーションができるオンライン展示会は、Withコロナ、Afterコロナ時代のニューノーマルに対応した集客方法の一つといえるでしょう。
オンラインで展示会をする方法
住宅業界が消費者に向けて実施するオンライン展示会の場合は、「バーチャルモデルハウスの映像を公開する」という手段がよく見られます。
バーチャルモデルハウスは、実際のモデルハウスの映像を立体的に見せることで、実際にその場に行けなくてもリアリティを感じられるという展示方法です。
このバーチャルモデルハウスを使ったオンライン展示会の方法は、大きく2通りあります。
一つは、用意したバーチャルモデルハウスの映像を自社のWebサイトに掲載するという方法です。運用中のWebサイトにオンライン展示会用のコンテンツを追加掲載する、あるいは、オンライン展示会用の自社特設サイトを別途公開するという運用方法も見られます。
もう一つは、住宅メーカー向けに展開されたオンライン展示会に出展するという方法です。
オンライン展示会の需要拡大に伴い、こうしたサービス・プラットフォームも増えているため、コスト面や運用面を比較し、自社に適した方法を選択するとよいでしょう。
オンライン展示会のメリット・デメリット
オンライン展示会ならではのメリット・デメリットとしては次のようなことが挙げられます。
メリット
①場所や時間を問わない
オンラインの強みは、遠くにいながら閲覧できるという点です。移動を要さないため、コロナ禍の時代に即した集客方法ともいえるでしょう。
オンラインでいつでも閲覧できる状態であれば、ユーザーにとっては時間も問いません。場所や時間がネックで来場できなかったユーザーを集客できるという効果も期待できます。
②データ収集が可能
オンライン展示会では、訪れたユーザーの行動履歴をデータで見ることができるという点も大きなメリットといえます。
自社のWebサイトで実施する際は、別途解析ツールの導入が必要になる場合がありますが、よく見られるコンテンツやコンテンツの滞在時間といった情報を可視化できることは、今後の戦略や施策を検討するうえでも有益だと考えられます。
③人的コストを削減できる
オフラインとは異なり、接客する人員を抑えることも可能です。
オフライン展示会の場合は、集客のためにイベントを開催するケースも多く、当日は多数の人員配置を要することもありますが、オンライン展示会ではそうした人員手配が不要になるという点もメリットの一つといえるでしょう。
デメリット
①リアル体験ができない
オンラインとオフラインの大きな違いとしては、実際の体験ではないという点が挙げられます。オンライン上でもリアリティを表現することは可能ですが、嗅覚や触覚を含む、五感のすべてを駆使した体験ではないということは念頭に入れておくべきポイントだといえます。
②準備を要する
オンライン展示会を開催するためには、モデルハウスの撮影などコンテンツ制作の準備が必要になります。内製が難しい場合は外部のサービスの利用を検討することも視野に入れておくとよいでしょう。
③サービス利用料金が発生する
外部に依頼する際は、Webサイトの制作費やバーチャルモデルハウスの制作費、出展料などのコストが発生します。ただし、総合的に見るとオンライン展示会のほうがコストを抑えられるというケースもあるため、オフライン開催とのコストを比較してみるのも大切です。
まとめ
オンライン展示会は、主催者・参加者の双方にとってメリットのある取組みです。
Withコロナ、Afterコロナという時代を迎えるなか、従来の方法にとらわれず、多様な方法を取り込んでいくことも重要になっていくと考えられます。
オンラインの集客を支援するサービスの活用なども視野に入れつつ、導入を検討してみてはいかがでしょうか。