工務店へ集客するにはWebマーケティングが不可欠! 代表的な施策とその目的を解説
昨今ではWeb戦略が当たり前の時代になってきました。
中小企業庁の公表によると、企業のホームページ開設状況は、2017年時点で中小企業が87.2%、大企業では95.7%という高い数字になっています。
(出典:中小企業庁『第3部 中小企業・小規模企業経営者に期待される自己変革』)
裏を返すと、これは競合性の高さを示すデータという見方もできます。
競合他社に打ち勝ち、ホームページを優位に活用するには、Webマーケティングが欠かせません。
本記事では、Webマーケティングの基本的な施策とその目的について解説します。
目次[非表示]
- 1.Webマーケティングはなぜ重要なのか
- 2.集客のための4つのWebマーケティング施策
- 2.1.SEO対策
- 2.2.SNSマーケティング
- 2.3.メールマーケティング
- 2.4.ネット広告
- 2.4.1.①リスティング広告
- 2.4.2.②アフィリエイト広告
- 2.4.3.③リターゲティング広告
- 2.4.4.④アドネットワーク広告
- 3.コンバージョン獲得のための2つのWebマーケティング施策
- 4.Web集客を成功させるためには
- 5.まとめ
Webマーケティングはなぜ重要なのか
2021年の現代、インターネットは私たちの暮らしに欠かせない存在になっています。
総務省が実施した『2020年通信利用動向調査』によると、13歳から59歳までの層では89.8%がインターネットを利用しています。世帯におけるスマートフォンの保有割合は83.8%、固定電話やパソコンを保有している世帯の割合を上回っていることが分かりました。
さらに、同調査によると、インターネットの利用目的・用途ではインターネット通販を定期的に行っている人は、全年齢の55.8%と半数以上。情報検索に至っては75.6%と、多くの人が利用していることが分かる結果が出ています。
また、消費者庁が2016年度に発表した『消費者意識基本調査』によると、20~30代までの若い世代は、インターネット上のレビューやSNSの口コミをきっかけとして購入に至るケースも多く見られます。
最近は、新型コロナウイルス感染症の影響から、人々がオンラインで過ごす時間の増加も見られています。総務省の『情報通信白書』によると、2020年5月18日の週の通信量は2月25日の週比で約6割増加。在宅勤務や遠隔授業が影響していることが想定されています。
多くの世代がスマートフォンを利用していることに加え、インターネットの情報が消費行動に影響している状況を考えると、住宅販売においてもインターネットを通じたアプローチが必要不可欠といえるでしょう。
(出典:総務省『令和元年通信利用動向調査の結果』『令和2年版情報通信白書』/消費者庁『第1部 第3章 第1節(4)若者の情報の活用や向き合い方』)
集客のための4つのWebマーケティング施策
Webマーケティングを行うにあたり、どのような施策があるのでしょうか。
ここでは、基本的な4つの施策と期待できる効果を解説します。
SEO対策
SEO(エスイーオー:検索エンジン最適化)とは、『Search Engine Optimization』の略称で、GoogleやYahoo!などの検索結果で上位に表示させるための施策を指します。
検索するキーワードにもよりますが、検索結果は多いときで数十ページにも及ぶことがあるため、ユーザーはすべての検索結果をチェックできません。
そのため、任意のキーワードで検索した際に、自社のホームページが検索結果の1ページ目や2ページ目に表示されること、それによって流入数を増やすことを目的に実施する施策です。ホームページへの流入数が少ない際には、SEOを検討してみましょう。
SNSマーケティング
SNS(エスエヌエス:ソーシャルネットワーキングサービス)とは、『Social Networking Service』の略称で、TwitterやInstagram、Facebookなどのソーシャルメディアサービスの総称です。
SNSマーケティングは、その名のとおり、SNSを活用してユーザーとのコミュニケーションを図るマーケティング施策です。
自社のSNSアカウントから情報を配信することで、ホームページだけではリーチできないユーザーにアプローチできるのがメリットです。ユーザー同士のやり取りも可能なため、インタラクティブ性が魅力ともいえるでしょう。
自社の宣伝やファンの獲得につながるだけでなく、ターゲットとなり得るユーザーの意見を収集したり、競合他社への反応をチェックしたりできます。ユーザーのリアルな声を知ることで、商品開発や販促活動にも役立てられるでしょう。
メールマーケティング
メールマーケティングとは、メールを通して顧客(見込み顧客や既存顧客)とコミュニケーションを取る施策を指します。顧客に対して、定期的にお得な情報などを配信することで、関係の構築や購買意欲を刺激することが目的です。
メールマーケティングは一方通行になりがちのため、顧客の関心度合いによって、メールの内容や件名、タイミングを見極めることが重要です。
ネット広告
ネット広告にはいくつかの種類があります。ここでは代表的な4つを紹介します。
①リスティング広告
リスティング広告とは、ユーザーがインターネットで検索したキーワードに連動して掲載される広告で、検索連動型広告とも呼ばれています。
検索ユーザーのクリックに応じて課金されるクリック課金型広告の一種です。
出稿や運用には一定のコストがかかりますが、短期間でターゲットを絞ったアプローチができるというメリットがあります。
②アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、広告主が設定した成果条件が満たされたときにサイト運営者に対して広告費が発生する広告です。成果が得られた際に報酬が発生する成果報酬型と、広告がクリックされることで報酬が発生するクリック報酬型があります。
ASP(エーエスピー:アフィリエイトサービスプロバイダー)と呼ばれる事業者が運営するメディアに広告が掲載される仕組みです。成果に対して広告費を支払うため、無駄なコストをかけずに始められるというメリットがあります。
また、ASPを活用すれば複数のアフィリエイターと広告掲載の調整ができ、獲得が見込める多くの媒体に掲載される可能性も期待できます。
③リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、一度ホームページを訪れたユーザーを追跡して広告を配信する手法です。可能性の高いユーザーに絞って広告を表示できるため、逃してしまった顕在顧客を再び取り込む際に用いられる手法のひとつです。
コンバージョン(問合せや資料請求など)に至らなかったユーザーへアプローチし、再訪問を促す目的で活用されています。
一定期間内にホームページへ訪れたユーザー・コンバージョンまで至ったユーザー・離脱したユーザーなど、ユーザーの特性ごとにさまざまなセグメントを作成できるのも特徴です。目的に応じて、最適な表示数やタイミングなどを検討しましょう。
④アドネットワーク広告
アドネットワークとは、ブログやWebサイト、ソーシャルメディアといった広告媒体を集めてネットワーク化し、まとめて広告を配信する仕組みです。アドネットワーク広告はこうした媒体にバナーやテキスト広告などを配信することを指します。
複数の媒体をひとつにまとめて出稿できるため、多くの流入が期待できます。
コンバージョン獲得のための2つのWebマーケティング施策
ホームページの集客率はアップしたものの、なかなか成果が出ないという場合は、コンバージョンに近い部分から改善することをおすすめします。
ここではコンバージョン改善施策のうち、代表的なLPOとEFOの2つを解説します。
LPO
LPO(エルピーオー:ランディングページ最適化)とは、『Landing Page Optimization』の略称です。
Web広告からユーザーが流入してきた際に、途中で離脱させないようパフォーマンスを改善する施策を指します。訪れたユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョンまでつなげることが目的です。
Web広告の成果が伸び悩んでいる場合は、「ユーザーが求めるコンテンツになっているか」「ページの操作性はスムーズか」「訴求内容が伝わる構成になっているか」など、ユーザーが読みやすい内容・配置を検討しましょう。
EFO
EFO(イーエフオー:入力フォーム最適化)とは、『Entry Form Optimization』の略称です。問合せフォームや購入フォームなどからの離脱を減らす施策を指します。
「問合せをしようとしたけれど入力項目が多すぎて疲れた」「購入ページが分かりにくくて購入をやめた」といった、ユーザーの離脱を解消することが目的です。
もし、「フォームまでは遷移しているけれど、問合せにつながっていない」という課題がある場合は、問合せフォームの入力項目を見直したり、入力の手間を省く自動入力やチェックボックスを設置したりするなど、ユーザーがストレスを感じない設計を検討しましょう。
Web集客を成功させるためには
Web集客を成功させるためには次の6つのポイントを押さえましょう。
目的を決める
何のためにWeb集客を行っているのか、目的を振り返ってみましょう。
売り上げアップがそもそもの目的の場合、「毎日100件のアクセスを獲得する」というのはWeb集客の目的としてふさわしくありません。この場合は「ホームページからお問合せを獲得する」「お問合せから店舗へ誘導する」というのが適しているのではないでしょうか。
なぜWebマーケティングを行っているのかを考え、目的を明確にしましょう。
ターゲットを決める
目的の次は、ターゲットの設定です。自社のターゲットがどのような人物なのか、具体的に洗い出します。ターゲットを設定する際、自社の商材やサービスを利用している人のニーズから考えるのもよいでしょう。
どのような悩みを抱えているのか、何を求めているのかなど、仮説を立てることも大切です。
ターゲットがなければ施策の方向性が定まらず中途半端になってしまいます。
職業や年収、家族構成、どのようなライフスタイルかなど、具体的に掘り下げましょう。
戦略を決める
目的・ターゲットが明確になったら、次は集客方法を決めます。このとき、ターゲットにもっともアプローチできそうな戦略を考えます。Web集客にとって、戦略とは「どのような方法で目的を達成するか」です。
たとえば、「特定の地域で、家賃10万円前後の家族向けの賃貸マンションに住んでいるファミリー」をターゲットとした場合、ポスティングなどが有効といえます。ターゲットがもっともアプローチできそうな方法を検討し選択しましょう。
強みを生かす
実店舗への集客が目的であれば、ホームページに訪れた人のコンバージョンを獲得することが必須といえます。
このときに必要なのは、ターゲットが行動するきっかけとなるようなメッセージをこめることです。ターゲットに「この会社なら信頼できる」「ここなら任せられる」と思ってもらえるように、自社の強みを掲載しましょう。
このとき、過剰に自慢めいた内容ばかり掲載するのはよくありません。「年間○○棟の実績があります」「FPの資格を持ったスタッフがご相談を承ります」「建築士が打ち合わせから参加いたします」など、ターゲットの安心材料になるような強みを生かすよう心がけましょう。
効果検証をする
Web集客の場合、ターゲットの行動履歴をつぶさに確認できるのがメリットといえます。アクセスした人がどのようなキーワードでページに訪れたのか、どのページを閲覧したのかなど効果を検証しましょう。コンバージョンになかなかつながらない場合、サイト設計に問題があることもあります。
上述した、コンバージョン獲得のための施策を試すのも有効です。
継続する
思うような効果が得られなかったからと、すぐにやめてしまうのは早計です。Web集客では、ターゲットに継続して情報発信を行うことが大切。
常に鮮度の高い情報に更新する必要があります。ターゲットの反応を見ながら、あらゆる方法を試しましょう。
まとめ
情報収集や商品購入の際、当たり前に使われるようになったインターネット。企業のほとんどが自社のホームページを開設するなど、インターネット上にはコンテンツがあふれています。
Webマーケティングも企業の集客施策のスタンダードになりつつあり、競合性の高さがうかがえます。
Webマーケティングには、SEO対策やSNSマーケティングといったホームページへの流入を目指す施策から、ホームページからのコンバージョンを増やすLPO・EFOといった施策まで種類もさまざま。自社の目的に応じて適した施策を選ぶことが大切です。
「ホームページを公開しているけれど流入が少ない」「Web経由のコンバージョンが少ない」という場合は、本記事でご紹介した施策を実行してみてはいかがでしょうか。
その際は、まず「何のための施策」なのか目的を明確にしましょう。そして「誰に伝えたいのか」ターゲットを定めることも大切です。より具体的にすることで、ターゲットに刺さる戦略立案の足がかりになります。
しかし、自社での運用に不安がある場合は、コンテンツ制作・広告配信・効果測定までワンストップでサポートできるWebマーケティングサービスを利用するという方法もあります。
集客にお困りの方はぜひ一度ご参照ください。