ヒアリング力をUP! お客さまの本音を引き出す営業マンになるには
住宅メーカーの営業担当者の仕事において大切なのは、お客さまの要望を理解し、その要望を満たす適切な提案をすることでしょう。
そのためには、お客さまとの信頼関係を築きながら、本音を引き出す“ヒアリング力”を上げることが必要です。
今回は、住宅メーカーの営業担当者が、商談の場でお客さまにヒアリングをする際のポイントをご紹介します。
目次[非表示]
- 1.ヒアリングの流れ
- 2.傾聴を意識する
- 3.誘導ではなく情報提供をする
- 4.質問の仕方
- 4.1.オープンクエスチョン
- 4.2.クローズドクエスチョン
- 5.まとめ
ヒアリングの流れ
事前準備
お客さまに質問する項目を事前にリスト化しておきましょう。
具体的な質問を準備しておくことで、聞き忘れや質問が曖昧になることを防ぎます。
自己紹介
お客さまとの初めての対面時には、まず自己紹介をします。
お客さまに好印象を与えられるよう、丁寧に名刺を渡し、営業マン自身のことや会社についてなどを簡潔に伝えます。
この際に、写真や文字で企業や事務所などを紹介した用紙を準備しておくと、営業マン自身だけではなく、その住宅メーカー全体の様子を伝えることができるので、お客さまへの情報開示になります。
雑談
お客さまが話しやすい雰囲気を作るために、いきなり商談を始めるのではなく、雑談から入るようにしましょう。
お客さまが興味のある話題や、共通点を雑談の中で探し出します。
共通点で盛り上がることができれば、お客さまとの距離も縮まりやすくなり、営業マンに対して親近感を持ってくれるかもしれません。
また、お客さまがリラックスしている雑談中に、お客さまも気づいていなかった真のニーズや営業のヒントが得られることもあるため、雑談の場は大切にしましょう。
事例紹介
雑談から得た情報を受けて、お客さまの要望に合わせた様々な事例を紹介します。
事例を参考にすることで、お客さまは住宅へのイメージを膨らませることができます。
ヒアリング
紹介した事例を参考にしながら、実際にお客さまにヒアリングを行っていきます。
事例を参考にしながら質問することで、事例とお客さまの要望の似ている部分や異なる部分を詳しく聞き出していくことができます。
さらに、お客さまの回答をもとに、お客さまの要望を満たす提案をしていきます。反応を確認しながら、質問と提案を繰り返していきましょう。
提案においては、他社と比較した場合の、自社の強みや特徴を伝えるようにします。
お客さまは、どの住宅メーカーから購入しようか、迷って話を聞きに来ているケースも多いです。自社を選んでもらうには、他社と同じような話をしているだけでは不十分で、他社にはない強みを提案することが大切です。
傾聴を意識する
傾聴とは、英語で“active listening(アクティブリスニング)”といい、相手の話に対して真剣に耳を傾けることで、真意を引き出して理解することを意味します。
ヒアリングは、お客さまに話をしてもらうことが基本です。
営業マンが一方的に話をしてしまっては、お客さまが心を閉ざしてしまう可能性があります。営業マンはあくまで聞き役に回り、傾聴を意識したヒアリングをするようにしましょう。
具体的には、お客さまに興味を持ち、話に共感しながら、深く理解するように聞きます。そうすることで、お客さまは「自分の考えを理解してくれている」と感じ、営業マンに話をしやすくなるでしょう。
また、ヒアリングの際に、必要な情報を引き出そうと一方的に質問攻めにしてしまうと、お客さまが尋問のように感じてしまう可能性があります。
矢継ぎ早に質問するのではなく、お客さまの回答に共感する姿勢を示しながら、真のニーズを引き出せるようにしましょう。
誘導ではなく情報提供をする
すぐに成約に繋げようとお客さまを誘導すると、お客さまは売り込みをされていると感じてしまい、警戒心を抱いてしまうかもしれません。
お客さまを誘導するのではなく、求めている情報を提供し、お客さまの役に立とうとする姿勢を示すことが大切です。
例えば、お客さまの要望に合うような事例を紹介したり、居住を検討しているエリアについてのローカル情報を伝えたりするなど、お客さまに喜んでもらえる“情報を提供すること”を意識します。
質問の仕方
営業において、“オープンクエスチョン”と“クローズドクエスチョン”の2つの質問の仕方がよく使われます。
オープンクエスチョン
オープンクエスチョンとは「何が良いですか?」「どう思いましたか?」のように、相手が自由に回答できるような質問の仕方のことです。
オープンクエスチョンは、会話が広がりやすく、お客さまからより多くの情報を引き出したいときに使うと効果的です。
例えば「お休みの日はどのように過ごされていますか?」「どのような趣味をお持ちですか?」というように、お客さまの興味のあることなどを引き出したいときに役立ちます。
クローズドクエスチョン
クローズドクエスチョンとは「はい」か「いいえ」、「A」か「B」のように、相手が二者択一で回答できるような質問の仕方のことです。
クローズドクエスチョンは、お客さまの考えや事実など、明確な回答を得たいときに使います。
最終的にお客さまの購入意思を確認する際には、オープンクエスチョンでは曖昧な回答になる可能性があるため、「ご購入いただけますか?」とクローズドクエスチョンで意思確認するのが効果的です。
まとめ
ここまで、お客さまにヒアリングする際の流れと、気をつけたいポイントを紹介してきました。
お客さまの信頼を得て、真のニーズを引き出すには、お客さまの話に真剣に耳を傾け、深く理解して聞くことが大切です。
質問の仕方にも工夫しながら、お客さまの役に立ちたいという姿勢でヒアリングしていき、営業スキルアップに努めてみてください。