顧客の懐に入り込む“会話力”とは? 住宅営業に役立つ5つのトレーニング術
お客さまから好かれる営業担当は、初対面で相手の懐に入るのが上手です。
何げ気ない雑談や営業トークなどの会話を通じて、いつの間にかお客さまと良好な関係を築けています。
「お客さまとの会話が弾まない」「積極的に話しても反応がよくない」といった経験はないでしょうか? 心当たりがある人は、会話力を身に付けてスキルアップを目指しましょう。
本記事では、住宅営業で使える会話力を鍛えるトレーニング術を紹介します。
目次[非表示]
- 1.住宅営業の武器となる会話力とは?
- 2.お客さまと会話が弾む! 会話力を鍛える5つのトレーニング術
- 2.1.トレーニング1:リアクションをはっきり返す
- 2.1.1.■不自然なリアクションをしない
- 2.1.2.■相づちにバリエーションを持たせる
- 2.1.3.■話の続きを促す
- 2.2.トレーニング2:ジェスチャー・抑揚をつけて表現する
- 2.2.1.■自然なジェスチャーを心がける
- 2.2.2.■抑揚をつけて話す
- 2.3.トレーニング3:共通点や共感できる話題を探す
- 2.4.トレーニング4:“5W1H”で会話を深堀りする
- 2.5.トレーニング5:話題の引き出しを増やす
- 3.まとめ
住宅営業の武器となる会話力とは?
住宅営業に限らず、普段の生活をしていると「人とすぐに仲よくなれる人」「どんな人とも会話が弾む人」を見かけることがあるでしょう。生まれつき明るく社交的な性格な人もいますが、話し上手というだけで相手から好かれるとは限りません。
人から好かれやすく、どのような人とでも打ち解けられる人は、次のような特徴があります。
- 聞き上手で相手の話を広げられる
- 相手の会話に合わせられる柔軟性がある
- 自分から話題を切り出す発想力が身に付いてい
このような会話に関するスキルが会話力です。ビジネスシーンにおいても非常に重要な能力といえます。
「身構えなくても話ができる人」「プライベートな話や雑談も楽しくできる人」など、相手の懐に自然と入り込める人は、お客さまから好かれやすいのです。
お客さまとの会話で「何を話そう」と悩んだり、初対面の相手に緊張して会話が弾まなかったりする人は、営業の武器となる会話力を身に付けましょう。会話力を身に付けることで、お客さまとのコミュニケーションが活性化し、信頼し合える関係づくりにつながります。
お客さまと会話が弾む! 会話力を鍛える5つのトレーニング術
「話が弾まない」「話題に困る」といった人は、会話を盛り上げようと話すことに意識がいきがちです。会話の本来の目的は、相手のことを知ることや情報を交換すること。話すことにこだわりすぎず、聞き上手になることを意識しましょう。
トレーニング1:リアクションをはっきり返す
お客さまと挨拶するとき、雑談するとき、商談するときなど、さまざまなコミュニケーションのなかでリアクションを取っていますか?
話し手は、会話をするとき相手の反応をうかがいながら話を進めます。聞き手の反応が薄ければ、「自分の話を聞いてくれない」「自分に興味がないのでは?」と感じるでしょう。
お客さまと会話する際は、聞き手がはっきりとリアクションを返し、「話をしっかり聞いている」という姿勢を示すことが大切です。そうすることで、「自分に意識が向いている」と感じてもらい、安心感や信頼感を与えられるようになります。
リアクションを示すときのポイントは以下のとおりです。
■不自然なリアクションをしない
大げさなリアクションは不快感を与えてしまう可能性があります。できるだけ自然な表情やジェスチャーを心がけましょう。
■相づちにバリエーションを持たせる
相づちがワンパターンでは、お客さまは「聞き流されている」と感じることもあります。会話のなかで以下のように複数のパターンを用いるのが効果的です。
「はい」
「分かります」
「そうなんですね」
「本当ですか(肯定的な意味)」
「もっともです」
「いいですね」
■話の続きを促す
相手が自分の話に興味がなさそうに感じたら、「これ以上話すのは無駄かな」と話すのをやめてしまうことがあります。
「それからどうなさったのですか?」「その後はどうなったのですか?」などと、お客さまに話の続きを促しましょう。上手に取り入れることで、お客さまが気持ちよく話せる雰囲気をつくり、会話を盛り上げます。
トレーニング2:ジェスチャー・抑揚をつけて表現する
商談やプレゼンなどで緊張をすると、どうしても棒読みになってしまいがちです。お客さまに内容を分かりやすく伝えるためにも、表現方法を工夫することが重要です。会話の内容や相手のリアクションに合わせて、以下のように表現しましょう。
■自然なジェスチャーを心がける
- 説明する際は片方の手を動かしながら話す
- 喜怒哀楽を手で表す
- 心を込めるときには手を胸に当てる
- 表現したいジェスチャーに合わせて表情も豊かにする
■抑揚をつけて話す
- 感情に合わせて声の大きさや高さを変える
- お客さまが聞き取りやすいスピードで話す
- 聞き手の反応を見ながら適切な間を置く
- 注意を引きつけるために、一瞬の間を取る
表情や声、ジェスチャーなどで表現を豊かにすることで、お客さまの関心を引き、印象に残す効果が期待できます。
トレーニング3:共通点や共感できる話題を探す
共感できる話題を用いることは、会話力を向上するのに効果的です。共通点を持つことで、相手との心の距離を縮める効果も期待できます。
共通点がない内容でも「分かります」など共感を示しましょう。話し手に対して、「自分を理解してくれている」「否定せず聞いてくれる」と安心感を与えられます。
■共通点を探す方法
誰もが答えやすい身近な話題を提供するのがポイントです。地域や年代、休日の過ごし方などの話題は、商談以外の雑談に有効です。
- 出身や住んでいる地域
- 年代ならではの話題(子ども時代に流行していたことなど)
- 休日の過ごし方や趣味
政治や宗教など、デリケートな話題は避けるようにしましょう。
■共感を示す方法
相手に共感を示すときは、「はい」と応えるだけでなく、次のように文章にして表現しましょう。
- 「私もそう思います」
- 「同じ立場だったら○○ですよね」
- 「そう思う気持ち、よく分かります」
自分から話題を提供する場合は、まずは自分が心を開くことが大切です。共通点を見つけたら、気持ちよく話してもらえるよう心がけましょう。
相手の気持ちをよく理解せずに、話を遮ったり、頭ごなしに否定したりするのはもってのほかです。お客さまを不快にさせてしまうことがあるため注意しましょう。
トレーニング4:“5W1H”で会話を深堀りする
お客さまが興味関心のある話題は、質問を重ねて会話を広げていくのがポイントです。会話を深堀りしていくためには5W1Hを意識して質問を投げかけましょう。
たとえば、「旅行に行ってきた」という話題で考えてみましょう。
- When(いつ):いつ行かれたのですか?
- Where(どこで):どんな所へ行かれたのですか?
- Who(誰が):どなたと行かれたのですか?
- What(何を):現地では何をなされたのですか?
- Why(なぜ):なぜ○○を選ばれたのですか?
- How(どのように):どのような方法で行かれたのですか?
このように、ひとつのテーマでさまざまな質問ができます。
質問を交えながら話を伺うことで、「自分の話に興味を持ってもらえている」とお客さまに感じてもらえます。
営業担当が分からない分野や、どう答えてよいのか困ったときなどは、5W1Hの質問を投げかけましょう。会話が途切れることなくスムーズに進行できます。
トレーニング5:話題の引き出しを増やす
「お客さまと何を話せばよいか分からない」「会話に詰まって話題に困る」という場合は、会話の引き出しを増やすトレーニングが効果的です。日頃の生活から、次のような習慣を身に付けましょう。
- 新聞やニュースなどで新しい情報を取り込む
- 今の流行をチェックする
- 芸術や文学などに触れて、感性や語彙力を養う
- さまざまな人と交流する
- 疑問はその都度調べて知識として取り込む
自分の好きなこと、興味のあること以外にも、さまざまな情報をインプットすることが大切です。そのためには、つねに疑問や好奇心を持って、新しい情報やカルチャーに触れる習慣を身に付けておきましょう。
まとめ
会話力は、お客さまとのコミュニケーションを活発にして、関係性を良好にするために不可欠なスキルです。会話力を身に付けることで「話しやすく親しみやすい人」「話していて楽しい人」と思ってもらえて、お客さまから好かれる存在になれるでしょう。
会話力を向上するためには、まず聞き上手になることを意識しましょう。リアクションや相づちにバリエーションを持たせて、自然にリアクションできるように心がけましょう。
また、相手が気持ちよく話せるよう、相手の立場になって話題を変える、質問を駆使して深堀りするといった柔軟な対応も欠かせません。そのためには、日々の営業活動でお客さまに興味を持つことが大切です。
お客さまとの会話にお悩みの方は、今回紹介したトレーニングを実践して、会話力を磨きましょう。
会話力をはじめとした、住宅営業の接客にお悩みの方は、スキルアップのためのノウハウが記載されたこちらの資料も参考にしてください。