関連企業が一堂に会する! コロナ禍で住宅フェアに参加するための注意点
ハウスメーカーや工務店など、住宅関連企業の皆さんが一度は参加しておきたいイベントのひとつ、“住宅フェア”。地域や日数にもよりますが、なかには数日間で数万人規模の来場があるイベントもあります。
しかし今では、新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの人が集まるイベントが中止を余儀なくされ、イベントの在り方も変わってきました。
本記事では、出展・参加を検討している方に向けて、住宅フェアのメリットやコロナ禍で参加する際の注意点を紹介します。
目次[非表示]
- 1.住宅フェアのメリット
- 1.1.①最新情報を得られる
- 1.2.②仕入れ先を開拓できる
- 1.3.③知名度の向上
- 1.4.④商談ができる
- 2.目的を持って出展しましょう
- 3.コロナ禍における住宅フェア参加の注意点
- 4.徹底した感染防止等(収容率50%を超えるイベントを実施する場合)
- 5.基本的な感染防止等
- 6.出展する際に準備したいもの
- 6.1.自社をアピールできるアイテム
- 6.2.ブースのレイアウト
- 6.3.参加スタッフの教育
- 6.4.飛沫防止用のパーテーション
- 7.コロナ禍のニューノーマル “バーチャル展示会”
- 7.1.①低コスト
- 7.2.②天候・時間・距離の制限がない
- 7.3.③参加者の情報を入手できる
- 7.4.④参加のハードルが下がる
- 8.まとめ
住宅フェアのメリット
住宅フェアは、ビジネスマッチングをはじめ、企業やオーナーの悩み・疑問を解決することなどを目的に、定期的に開催されています。
住宅関連企業の方であれば、参加によって次の4つのメリットを得られます。
①最新情報を得られる
住宅フェアでは、来場者に向けてさまざまなセミナーが開かれています。
耐震・免震など専門的な分野における知識や、最新の施工技術の紹介など、幅広いセミナーがあるため、自社では知り得なかった情報を仕入れる、よい勉強の機会となるでしょう。
最新の情報をどれだけ正確に仕入れているかによって、競合相手との差別化や自社の技術向上にも影響します。
イベントの参加後は、得た情報や知識を生かして活動していきたいところです。
②仕入れ先を開拓できる
フェアには、大手から中小まで多くの企業が参加します。そのため、日頃は関わることのない企業や人物とのつながりができるチャンスとなります。
業界内での人脈を広げることで、お客様の多様なニーズに対応できる可能性が高まります。
変動が激しい建設業界において、水道設備やホームセキュリティなど多種多様な要望に対応できれば、競合相手と差別化した自社ならではの住宅を提案することにもつながります。
イベントで知り合った関係者とのつながりが広がれば、企業の強みも増えていきます。
③知名度の向上
住宅フェアには、ハウスメーカーや工務店だけでなく、フランチャイズチェーンやボランタリーチェーンの本部が出展することもあります。
参加することによって、普段は交流のない同業以外の企業に自社を知ってもらうきっかけになるため、企業認知度の向上につながります。
④商談ができる
来場者として参加するだけでなく、企業ブースを出展するケースもあるでしょう。
ブースの出展は、自社をアピールできるよい機会となります。交渉や商談を同時に進めることもできるため、営業活動の一環として参加するのもよいでしょう。
目的を持って出展しましょう
住宅フェアに出展する場合は、どのような目的を持って、誰に対してアピールするのかを明確にすることが重要です。
目的やターゲットが曖昧なまま展開してしまうと、効果的なアピールができない可能性があるためです
- 知名度を向上させたい
- 自社のサービスを知ってもらいたい
- 仕入れ先を開拓したい
- 商談がしたい
住宅フェアの出展には上記のような目的が挙げられますが、それぞれアピールの方法やアピールするターゲットが異なります。
しっかりと目的・ターゲットが定まった状態で出展することが大切です。
コロナ禍における住宅フェア参加の注意点
コロナ禍では、イベント運営についてもさまざまな制限が設けられました。住宅フェアに出展する際は、コロナウイルス感染対策ができているかもしっかりと確認しましょう。
東京都を例に挙げると、イベント開催時には以下のような感染防止策が必要になります。
(出典:東京都『イベント開催時の必要な感染防止策①』/『イベント開催時の必要な感染防止策②』)
徹底した感染防止等(収容率50%を超えるイベントを実施する場合)
イベント運営では、以下の2つの徹底が求められます。
- マスクの常時着用
- 大声を出さない
これまで、住宅フェアというと各ブースのスタッフが大きな声で呼び込みをしたり、通路や商談スペースで商材の説明をしたりといった姿があたり前でした。多くの人が訪れるため、さまざまな音であふれており、大きな声で会話する必要もありました。
しかし、コロナ禍では、大声を出さないことが大前提です。マスクをして、大声を出さずに情報を伝えるためには視覚的にも分かりやすい工夫が必要です。
基本的な感染防止等
上述の2点に加え、基本的な感染防止対策も行わなければなりません。
基本的な感染対策には以下が挙げられます。
- こまめな手洗い
- 出入り口、トイレなどのこまめな消毒、消毒液の設置、手指の消毒など
- 空調設備の設置、こまめな換気
- 入場・退場時における密集の回避
- 身体的距離の確保
- 感染防止対策をしたエリア外での飲食の制限
- 入場・退場時の検温
- 入場を断る場合のルールの明確化
- 事前予約制の導入
- 接触が避けられない場合は開催見合わせ
- イベント前後の行動管理
- 主催者はガイドラインを遵守している旨を公表
多くの人が集まるイベントでは、クラスターを起こさないための考慮も大切です。入場者に対して基本的な感染対策を促すのはもちろんですが、長い時間同じ場所にいる出展者にも適切な感染防止策が必要です。
出展する際に準備したいもの
ブースを出展する際には、どのような目的であったとしても事前の準備が必要です。
自社をアピールできるアイテム
まず、自社を紹介するためのパネルを用意しましょう。
遠くから見ても自社だと分かるデザインや人を引きつけるフレーズのほか、映像を駆使することも効果的です。
アピールの機会損失を生み出す最初の関門がパネルのクオリティといっても過言ではありません。視認性を向上させるためにも、白色以外を背景に使用することをおすすめします。
さらにパンフレットやカタログを用意しておくと、ブースへの集客が期待できるうえ、持ち帰ってから検討する材料のひとつにもなります。見込み客の増加を望めるので、ぜひとも準備しておきましょう。
名刺やメールアドレスをたくさん獲得したい場合は、ノベルティを用意してアンケートの記入と引き換えに配布するという方法もあります。
ブースのレイアウト
住宅フェアでは、限られたスペースのなかで商談や商材の展示を行うため、ブース内のレイアウトに配慮が必要です。スペースを有効活用できるレイアウトにしましょう。
もし、自社ブースの広さに余裕がある場合は、ゆっくり商談ができるように、テーブルや椅子を配置できると、なおよいでしょう。
参加スタッフの教育
ブースで対応するスタッフの配置や役割の分担も、自社を上手にアピールするためのポイントとなります。スムーズな対応ができるように、事前に行動を確認し、商材についてしっかり把握しておきましょう。
多くの企業が参加しているため、なかには外国の方からの問合せや申込みも考えられます。外国語に対応できるスタッフがいると、さらに広いつながりや大きな成果に結びつく可能性があります。
スペースには限りがあるため、あまり多くの人数で参加することはできませんが、必要に応じて人材を適確に配置し、よりよいブースづくりを心がけましょう。
飛沫防止用のパーテーション
住宅フェアでは、ブース内に簡易的な商談スペースを設けることもあります。このような場合は透明のパーテーションを設置して、飛沫の飛散を防止しましょう。
パーテーションを設置する際は高さも重要です。パーテーションは、顔の位置よりも低いと効果が低くなるため、十分な高さがある製品を選びましょう。
コロナ禍のニューノーマル “バーチャル展示会”
コロナの感染が広がったことで、オンライン上に展示会場を設営する、バーチャル展示会にも注目が寄せられています。
バーチャル展示会は、自宅にいながらでも参加できるため、コロナ禍に即したサービスともいえます。バーチャル展示会のプラットフォームも多数展開されており、こうしたサービスを利用することで、バーチャル展示会へのブース出展も比較的容易になっています。
バーチャル展示会のメリットには以下の4つが挙げられます。
①低コスト
オフラインのイベントに参加する場合は、会場までの交通費や宿泊費・当日のスタッフの人件費・装飾費などが必要なほか、当日配布するパンフレットなども必要です。
一方、バーチャル展示会は、オンライン上にブースを設営するため、常駐スタッフは当然のこと、会場装飾なども不要です。資料ダウンロードページへの導線を設計しておけば、ページを訪れた人は自由に入手できます。
②天候・時間・距離の制限がない
バーチャル展示会はインターネット環境があれば参加できるため、物理的な制限がありません。
直接足を運ぶ必要がないため、台風や大雨などで交通機関がストップしても展示会への参加が可能です。出展するために遠征する必要もなく、どこからでも気軽に参加できます。
また、オフラインのイベントの場合は、会場が開いている日中に限られますが、バーチャル展示会なら、ページが公開されている限りいつでも閲覧できます。
時間の制限がないのもメリットといえるでしょう。これまで、移動の時間が取れないために参加できなかった人も空いた時間に参加できます。
③参加者の情報を入手できる
利用するサービスにもよりますが、バーチャル展示会では参加者の行動履歴を可視化することも可能です。
年代や居住地区、年収といった属性情報のほか、どのページをどのくらい閲覧したかなどの情報から、訪れた人の興味・関心度合いを図ることもできるでしょう。こうした情報はその後のアプローチにも役立ちます。
さらに、アンケートフォームを設置すれば、参加者の意見も入手でき、次の施策にも生かせます。
④参加のハードルが下がる
バーチャル展示会はインターネット環境があれば世界中から参加できるため、集客の幅が広いのも特徴です。オフラインのイベントと比べると自由度が高く、参加者のハードルが下がるのもメリットです。
参加のハードルが低ければ、出展者側、来場者側だけではなくセミナーや講演などに登壇するゲストの層も拡大するでしょう。多様な出展者やゲストが集まることで、来場者数の増加も期待できます。
バーチャルを駆使した営業活動についてはこちらの記事もご参照ください。
>住宅展示場の新しいスタイル“バーチャルモデルハウス”で営業を効率化!
まとめ
住宅関連企業にとって重要なイベントである住宅フェア。
スキルアップや自社の認知度向上、成約数の増加など、企業ごとに参加目的は異なりますが、大きなイベントであることには違いありません。
コロナ禍の現状では、大規模なイベントは中止も相次いでいますが、一方で、オンラインを使った新たな手法も増えています。
住宅フェアの参加は、知名度の向上や取引先の開拓などに有効な施策です。
オフライン・オンラインのどちらの方法でも、商材のアピールや自社のアピールを存分に行い、成果につながる有意義な時間にすることが大切です。