住宅トレンド

住宅展示場の新しいスタイル“バーチャルモデルハウス”で営業を効率化!

住宅展示場は、ハウスメーカーが自社商品をお客さまにアピールできる機会のひとつです。しかし、「コストが高い割になかなか来場してもらえない」といった悩みを抱える企業も多いのではないでしょうか。

こうしたなか、住宅業界で注目されているのが“バーチャルモデルハウス”です。

新型コロナウイルスの感染拡大もあり、オンラインコンテンツが重要視されるいま、安全で便利な新しい内覧手段として注目されています。

本記事では、バーチャルモデルハウスの概要や、活用によって得られる効果について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.住宅営業における住宅展示場の課題
  2. 2.住宅展示場はもう不要? 現代の営業手法“バーチャルモデルハウス”が登場
    1. 2.1.建設・維持コストを削減できる
    2. 2.2.さまざまなモデルハウスや間取り、インテリアなどをアピールできる
    3. 2.3.展示場に足を運んでもらうハードルが下がる
    4. 2.4.リアルな内覧体験でプレゼン効果が向上する
  3. 3.バーチャルモデルハウスで営業効率アップを
  4. 4.まとめ

住宅営業における住宅展示場の課題

住宅市場では、住宅展示場における費用対効果の悪化が課題となっています。

これまでの住宅営業において不可欠と考えられていた住宅展示場。しかし、日本の人口減少や単独・夫婦のみの世帯数の増加に伴って、住宅市場にも変化が現れています。

経済産業省発表の資料によると、現在新設住宅の着工戸数は減少傾向にあり、2007年時点の約129万戸から2019年には約90万戸まで減少しています。

この流れは今後も続くと予測され、2030年には約70万戸まで減少する見込みです。住宅市場の縮小に伴い、住宅展示場でも十分な来場者数を期待できないことは想像に難くありません。

また、住宅展示場の運営には多大な時間とコストが必要です。土地探しから設計・建築・維持に加え、10戸または10区画以上の規模の住宅展示場には、案内所を設置し常駐の宅地建物取引士を置く必要もあります。

このような状況を踏まえると、人口や新設着工戸数が減少するなか、現在における住宅展示場の費用対効果の課題感は色濃くなると考えられるでしょう。

(出典:経済産業省『経済産業省における住宅関連施策の動向』『住宅・リフォーム業界を巡る現状と社会環境の変化』国土交通省『令和元年計 建築着工統計調査報告』

住宅展示場はもう不要? 現代の営業手法“バーチャルモデルハウス”が登場

住宅展示場の問題点を解消できる手段のひとつとして、バーチャルモデルハウスが挙げられます。住宅展示場の来場者数減少が見込まれるいま、旧来の営業スタイルを刷新するツールとして期待されています。

バーチャルモデルハウスとは、3Dデザインソフトによって作成したモデルハウス、あるいは360度カメラで撮影したモデルハウスを、PCやスマートフォンを使って実際に内覧しているかのような感覚で体験できるサービスです。

写真や間取り図だけではイメージしづらい室内の広さや天井の高さ、動線なども画面上で自由に歩き回れるため、よりリアルな内覧体験を味わえることが魅力です。

バーチャルモデルハウスを活用することで、お客さまはもちろん、ハウスメーカーや工務店にもさまざまなメリットがあります。


建設・維持コストを削減できる

住宅展示場の運営においてネックとなるコストの問題。グレードが高く最新設備を備えたモデルハウスは、建物自体の価格はさることながら運営中の固定資産税なども高額です。

その点バーチャルモデルハウスでは実際に建てる必要がないため、コスト削減が期待できます。

また、すでにモデルハウスを運営している場合には、360度カメラで撮影した室内を、バーチャルモデルハウスとしてインターネット上で公開することも可能です。

地域ごとに住宅展示場を建設する必要がなくなるのも大きなメリットといえるでしょう。


さまざまなモデルハウスや間取り、インテリアなどをアピールできる

バーチャルモデルハウスは自由度の高さも魅力のひとつです。

さまざまなパターンのモデルハウスを公開できることもバーチャル空間ならでは。住宅の価格帯別、テイスト別など異なる間取りやインテリアをアピールすることで、住宅展示場だけでは伝えきれなかったデザインや設備も、幅広く知ってもらえる機会となるでしょう。


展示場に足を運んでもらうハードルが下がる

週末や祝日など、多くのお客さまの来場を見込める日も、雨天の場合はどうしても客足が鈍くなってしまいます。また、「まだ購入は決断していないから営業されたら困る」というお客さまもいるかもしれません。

PCやスマートフォンから内覧できるバーチャルモデルハウスであれば、実際に会場まで足を運んでもらう必要がありません。

「モデルハウスを見に行く」というハードルが下がるため、より手軽かつ多くのお客さまに自社のモデルハウスを見てもらえる可能性が高くなります。

また「間取りや機能を再確認したい」「多くの物件と比較したい」など、一度住宅展示場に来場いただいたお客さまにもバーチャルモデルハウスは効果的です。

住宅展示場に何度も足を運ぶのは大変ですが、バーチャルモデルハウスなら、時間や場所を選ばず何度も見返すことができます。細部まで繰り返し見ることができれば、よりお客さまの印象に残るでしょう。


リアルな内覧体験でプレゼン効果が向上する

お客さまとの商談のなかで、自社のイメージや施工事例などをプレゼンする機会もあるでしょう。お客さまの求める住宅のモデルハウスがない場合、パンフレットや写真だけではイメージを伝えにくいのではないでしょうか。

このような悩みはバーチャルモデルハウスを活用すれば解決できます。バーチャルモデルハウスなら家の中の細かなところまでリアルに内覧体験ができるため、視覚でイメージを伝えられます。プレゼン効果もアップし、成約率の向上も期待できます。

バーチャルモデルハウスで営業効率アップを

住宅展示場の設置・運営に必要なコストは高額です。新設住宅の購入数の減少が続くなか、住宅展示場の費用対効果は軽視できないポイントとなるでしょう。

もし、従来の住宅展示場で思うような集客が得られない場合は、バーチャルモデルハウスを取り入れるというのもひとつの方法です。

バーチャルモデルハウスは、建築費用などのコスト削減をはじめ、住宅展示場に来る時間がないお客さまでも、自宅にいながら気軽にマイホーム計画を進められる新しい手法です。

お客さまにとってメリットがあるだけでなく、モデルハウスの閲覧数のアップも見込めるため、今までの住宅展示場と比較して高い費用対効果が期待できます。

リアルなイベントとバーチャルモデルハウスをうまく使い分けながら、予算や目的に応じて営業効率の高いアプローチを実施しましょう。

まとめ

住宅市場で主流の販促方法といえる住宅展示場も、現在では新設住宅件数の減少に伴う費用対効果の悪化が課題となっています。

このような状況を打開する新しい手法として、バーチャルモデルハウスという選択肢もあります。

「住宅展示場に来てもらえない」「費用対効果が気になる」という企業は、バーチャルモデルハウスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

自宅にいながら内覧できるサービスは、外出がままならないお客さまにも喜ばれることでしょう。

バーチャルモデルハウスをご検討中の方は、ぜひ下記ページも併せてご参照ください。

室内360°体験!3Dモデルハウス特集​​​​​​​

編集部
編集部
工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

関連する最新コラム