営業担当が抱えがちなストレスとは
人と接する機会が多いほか、営業ノルマを設定されることの多い営業担当は、知らないうちにストレスを抱えがちです。
ストレスは仕事に対するモチベーションを左右するだけでなく、心身の不調の引き金にもなりうるため、早めの対策が必要です。
本記事では、営業職が抱えがちなストレスや、悪化させないためのポイントを解説します。
目次[非表示]
- 1.代表的なストレス
- 1.1.営業ノルマのストレス
- 1.2.社内関係者のストレス
- 1.3.お客さまのストレス
- 1.4.自社商材のストレス
- 1.5.業務量のストレス
- 1.6.自分に対するストレス
- 2.ストレスを悪化させないためには
- 2.1.ストレスの原因を見極める
- 2.2.業務を効率化する
- 2.3.相談できる環境を整える
- 3.よい結果を出すためにはストレスのコントロールが重要
- 4.まとめ
代表的なストレス
ストレスといってもその原因はさまざまです。
この章では、営業担当がどのようなストレスを抱えているのかについて解説します。
営業ノルマのストレス
営業部では、部署全体や個人に売り上げノルマを設定することが多いです。ノルマの達成率によってインセンティブを支給する企業も多いため、営業ノルマがプレッシャーとしてのしかかる場合も少なくありません。
社会人として経営目標達成に向けて努力するのは当然です。しかし努力しても結果に結びつかなければ自分に自信をなくし、ストレスを感じてしまうことになります。
社内関係者のストレス
営業担当は、全員がライバルといえます。
営業部はほかの部署と連携して仕事を進めることが多いほか、上述のノルマについて部下を叱責することもあるでしょう。
人によっては自分のやり方や考え方が正しいと、同僚や部下に厳しく押しつけたり否定したりする人もいます。
このような対応はストレスの原因になります。
お客さまのストレス
どのような業界・業種でも無理に要求を通そうとするお客さまはいます。
とくに住宅業界は上下関係がはっきりしている業種です。
住宅づくりは高額の費用がかかるほか、人生にかかわる決断です。営業担当への対応が厳しくなることもあるでしょう。
この上下関係は単に仕事上の関係にもかかわらず、自分個人に当てはめてしまう営業担当もいます。お客さまによる強い叱責や無理難題に疲れ果てストレスになることもあります。
自社商材のストレス
自社の商材に自信がなかったり、自社ではお客さまの要望に応えられないと感じていたりするのもストレスになります。
商材についての理解が深いゆえに、あらが目立ってしまうこともあるでしょう。お客さまに提案するときに後ろめたさを感じてしまうこともあります。
提案も控えめでは成績が伸び悩み、さらにノルマ未達成のストレスなどを抱えることもあります。
業務量のストレス
営業担当は業務量が多いうえに複雑です。
住宅の提案や、工事の進捗管理、商談に加えて各種提案資料の作成、見積書の作成に展示場の案内、電話対応など、多岐にわたって業務を抱えています。
日中は商談の予定が入っているため、優先度の低いデスクワークは後回しになりがちです。
終業後にたまった書類を処理するという人も見られます。営業のコア業務である商談に時間をかけられないことがストレスになっているケースもあります。
自分に対するストレス
自分自身の努力が足りないと、ストレスを感じてしまう人もいます。
どのような職種でも、業務に前向きに取り組むことが求められますが、モチベーションを維持することは容易ではありません。
とくに営業職はモチベーションが影響しやすい職種です。
売り上げにも波があるため、それに引きずられてしまうのも仕方のないことですが、「自分がダメだからだ」などと自分を責め、ストレスとなる場合もあります。
ストレスを悪化させないためには
日々、さまざまなストレスにさらされている営業担当が、ストレスの悪化を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
ストレスの原因を見極める
たとえば、コミュニケーションが苦手な人は営業活動にストレスをより強く感じてしまうこともあります。また、ノルマがモチベーションになっている人もいれば、プレッシャーに感じる人もいます。
ノルマやお客さまの対応、社内関係者とのストレスがつらい人は営業に向いていないことも考えられるため、何がストレスになっているのかをまず見極めることが大切です。
業務を効率化する
ストレスの原因が業務量の多さにある場合は、業務効率化を検討する必要もあります。
営業の仕事は多岐にわたるだけでなく、属人化しやすいのも特徴です。顧客管理システムや代行サービスを活用して、コア業務に集中して取り組める環境に整えましょう。
相談できる環境を整える
相談する相手がいないために、さらにストレスが悪化してしまうケースもあります。ストレスを抱えた従業員が相談しやすいよう、気軽に相談できる環境を整えることも大切です。
定期的な1on1ミーティングを実施したりするのもひとつの方法です。
信頼関係が強くなり、相談するハードルも下がります。直接部下の様子を確認できるため、早く不調に気づけるというメリットもあります。
よい結果を出すためにはストレスのコントロールが重要
営業はモチベーションが影響する仕事です。過度なストレスはモチベーションを低下させるだけでなく心身に不調をもたらしてしまう場合もあります。
営業担当として、継続的に結果を出していくためには、ストレスをコントロールすることが大切です。
ストレスを抱えている従業員が散見される場合は、メンター制度を導入してコーチングを実施するのもおすすめです。
メンター制度はベテランの営業担当や役員などをメンターとして定め、気軽に相談できる環境を整えるのが目的です。
誰かに話を聞いてもらうことで精神的な負担が軽減して、客観的な視点を持つことも可能になります。メンターへの相談内容は人事評価に影響しないことやプライバシーの保護がポイントとなります。
また、積極的に休息することも大切です。適宜休息を取ることで、苛立ちや焦りを落ち着かせます。
適切な休憩はその後のパフォーマンスにも影響するため、しっかりと休息を取るように心がけましょう。気持ちをリフレッシュさせることで、よりよいアイデアも湧きやすくなります。
まとめ
営業職は業務が多岐にわたり、個人への負担が大きい職種です。
企業が経営目標を達成するためには営業担当の努力が不可欠ですが、そこに大きなプレッシャーを抱えている人も少なくありません。
また、コミュニケーションがうまくできずにストレスを抱えてしまったり、必要以上に自分を責めてしまう人もいます。
ストレスを悪化させないために、まずはストレスの原因を見極めましょう。業務量がストレスになっている場合は業務効率化を検討しましょう。
ひとりで抱え込んでしまうことがストレスを悪化させている場合は、相談できる環境を整えることが大切です。