住宅営業ノウハウ

工務店・ビルダーの営業に役立つ顧客タイプ別の接客法を徹底解説

工務店・ビルダーの営業活動において、「すべてのお客さまに対して同じように接客している」という人もいらっしゃるのではないでしょうか。

お客さまのニーズや興味・関心が人によって異なるように、性格・タイプも異なります。お客さまの心をつかむためには、顧客のタイプを見極めたうえで、その人に合わせた接客を行うことが重要です。

本記事では、4つの顧客タイプの種類をはじめ、工務店・ビルダーの営業で活用できるタイプ別の接客法について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.顧客タイプの種類
    1. 1.1.理論型
    2. 1.2.感情型
  2. 2.【タイプ別】工務店・ビルダー営業における接客法とポイント
    1. 2.1.①主導型の顧客
    2. 2.2.②分析型の顧客
    3. 2.3.③社交型の顧客
    4. 2.4.④協調型の顧客
  3. 3.まとめ

顧客タイプの種類

顧客タイプには主に4つの種類があり、理論型・感情型という2つの軸に分類されます。ここでは、それぞれのタイプにどのような特徴があるのかを紹介します。


理論型

理論型の顧客は、感情が表に出にくいことが特徴です。自己主張の度合い(強弱)によって、以下の2つのタイプに分類されます。

【主導型】自分で物事を決めたい

主導型とは、自己主張が強く、論理的な思考を持っているタイプです。

このタイプの顧客は、住宅購入の意思決定や進め方について主導権を握りたいと考える傾向にあります。

効率重視で変化にも対応しやすい性格から、「保守的な提案より革新的な提案」「守りより攻めの姿勢」を好む傾向にあります。

【分析型】安全に物事を進めたい

分析型とは、物事を論理的に捉えつつ、自己主張が弱いタイプです。

このタイプの顧客は、住宅購入に対して「計画どおりに物事を進めたい」「正確かつ安全な選択肢を選びたい」と考える傾向にあります。

冷静に判断しようとするため、デメリットやマイナス面に目が行き、成約の意思決定が慎重になりやすいのが特徴です。


感情型

感情型の顧客は、理論型と打って変わり、喜怒哀楽が表に出やすいのが特徴です。自己主張の度合い(強弱)によって、以下の2つのタイプに分類されます。

【社交型】感覚重視で自己主張が強い

社交型とは、理論よりも感情で物事を捉え、自分の意見がはっきりしているタイプです。

このタイプの顧客は、「他者からの評価を得たい(認められたい・褒められたい)」と考える傾向にあります。また、新しいものが好きで、豊かな感性を持つのも特徴の一つです。

人との会話を好み、感性を大切にしている一方で、計画的に住宅づくりを進めることが苦手という一面もあります。

【協調型】その場の雰囲気を重視する

強調型は、物事を感情的に捉えますが、自己主張は弱いタイプです。

このタイプの顧客は、安定や誠実さを求めるとともに、「周囲と調和しながら住宅づくりを進めたい」と考える傾向にあります。

周囲の雰囲気を重視するため、積極的に自ら話すよりも、聞き手になり相手に合わせることを好む傾向があります。

【タイプ別】工務店・ビルダー営業における接客法とポイント

営業活動でお客さまと接するとき、4つの顧客タイプを見極めて接客方法や提案内容を検討することが大切です。ここでは、顧客タイプ別の接客法とポイントを紹介します。


①主導型の顧客

主導型の顧客は効率を重視するため、結論から話して全体像をイメージできるようなストーリーをつくると効果的です。意識するポイントには以下が挙げられます。

▼主導型タイプの接客ポイント

  • 自社の住宅・サービスの提案時には、理論に基づいた説明をする
  • 独自性のある強み、競合他社との差別化となるポイントをアピールする
  • 相手の主張・意見に耳を傾け、顧客側に意思決定を委ねる

意思決定権を持ちたい主導型のタイプに対しては、営業担当者がリードして話を進めたり、専門知識を前面に出して説明したりするのは望ましくありません。

複数の選択肢を用意して、最終的な意思決定を顧客に委ねることがポイントです。


②分析型の顧客

分析型の顧客には、性能や予算など、意思決定の判断材料となる情報を正確に伝えるとともに、客観的な視点で理論立てて説明するのが効果的です。

▼分析型タイプの接客ポイント

  • 感情に訴えかけるよりも、事実やデータを用いて説得力を持たせる
  • 住宅購入時のマイナス面や注意点をしっかりと伝えて、顧客の納得を得たうえで商談を進める

すべての顧客に当てはまることではありますが、特に分析型の顧客のように正確性や安定を重視する顧客には、デメリットや注意点など、情報を正しく伝えたうえで、総合的な判断を促すことがポイントといえます。


③社交型の顧客

社交型タイプは営業担当者との人間関係を重視する傾向にあるため、雑談を交えて明るい雰囲気をつくることが望まれます。商談では、以下のポイントを意識しましょう。

▼社交型タイプの接客ポイント

  • 感性に訴えかけるコンセプトを提示する
  • 住み始めてからのイメージが膨らむような提案をする
  • 営業担当者自身がおすすめするプランや間取りなどを手短に提示する

褒められることを好む社交型の顧客には、営業担当者と良好な信頼関係を構築することで、住宅購入へのモチベーションを高められます。理論に基づいた説明よりも、営業担当者がベストだと考える提案を行い、感情面に訴えかけることがポイントです。


④協調型の顧客

協調型の顧客には、営業担当者が話の主導権を握りつつ、顧客の不安や疑問を解消しながら話を進めていくようにします。

▼協調型タイプの接客ポイント

  • 事実やデータに基づいた提案ではなく、会社の誠実さ、住宅づくりの思い、購入後の暮らしなど感情面に訴求する
  • 類似した施工事例や過去のお客さまの評価などを交えて安心感を得てもらう
  • サポート制度や購入後のフォローなどの安心材料を訴求する

自己主張よりも調和を重視する協調型タイプは、本人だけで意思決定をすることに不安を感じやすい傾向にあります。そのため、過去の実績、類似した条件での事例などを紹介し、顧客の背中を後押しすることがポイントです。

まとめ

顧客のタイプに合わせて接し方や提案内容を変えることで、商談がスムーズに進みやすくなります。

提案に対して「反応が薄い」「手応えがない」「不安や苛立ちを感じられる」といった場合には、その人の顧客タイプを見極めながら、接客方法を切り替えることが重要です。

お客さまの様子や話す内容に注目しながら、顧客タイプを再検討することによって、その人にマッチした接客ができるようになります。

工務店・ビルダーの営業活動でお客さまと接するときには、顧客タイプを意識して取り組んでみてはいかがでしょうか。

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編集部
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工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

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