住宅ローンアドバイザーとは?資格の取得方法や難易度を解説
昨今、住宅を購入する際に、住宅ローンを利用することが一般的になっています。
国土交通省の『令和3年度 住宅市場動向調査報告書』によると、注文住宅を取得した世帯のうち、住宅ローンがある世帯は78.6%となっています。資金調達の方法として約8割の世帯が住宅ローンを利用しています。
そうしたなか、金融機関ではさまざまな住宅ローン商品が取り扱われており、選択肢も多種多様となっていることから、一般の方が自分に合った住宅ローンを選ぶことは難しいといわれています。
こうした顧客の住宅ローン選びをサポートする専門家として、“住宅ローンアドバイザー”と呼ばれる資格があります。工務店・ビルダーの担当者のなかには、資格の取得を検討されている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、住宅ローンアドバイザーの概要をはじめ、資格の取得方法や難易度について解説します。
(出典:国土交通省『令和3年度 住宅市場動向調査報告書』)
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住宅ローンアドバイザーとは
住宅ローンアドバイザーとは、住宅ローンの利用を検討する方に向けて、公正な立場で住宅ローンに関する的確なアドバイスや情報提供を行う専門家のことです。
住宅ローンアドバイザーは、一般財団法人住宅金融普及協会や一般社団法人金融検定協会などが運営している民間資格です。主にハウスメーカーや不動産会社、金融機関などに勤めている方が、住宅ローンに関する専門知識を習得して、顧客へのサポートを行うために取得されています。
住宅を取得する際、無理のない返済プランを立てるためには、家族の収入や将来のライフプラン、老後の資金などを総合的に考慮して住宅ローンを選ぶことが必要です。しかし、現在では各金融機関から多くの住宅ローン商品が提供されており、顧客が自分自身に合った住宅ローンを選ぶことが困難になっています。
住宅ローンアドバイザーは、家族構成や家計状況、ライフプランを踏まえたうえで、情報提供・アドバイスを行い、顧客に合った住宅ローン選びをサポートします。
住宅ローンアドバイザーの資格取得方法
住宅ローンアドバイザーになるには、住宅ローンアドバイザー養成講座の受講と、住宅ローンアドバイザー認定試験の受験の2つの方法があります。
①養成講座の受講
住宅金融普及協会が運営する住宅ローンアドバイザー養成講座の基礎編・応用編を受講したのちに、応用編の効果測定に合格して登録を受けることで資格を取得できます。
養成講座には、A・Bの2コースがあり、それぞれ基礎編と応用編が設けられています。Aコースは、応用編の効果測定以外はWebでの受講が可能ですが、Bコースはいずれも会場での受講となります。
養成講座の日程や費用については、住宅金融普及協会のホームページをご覧ください。
②認定試験の受験
金融検定協会が運営する認定試験を受験して、住宅ローンアドバイザーになる方法もあります。
認定試験の正式名称は“住宅ローンアドバイザー認定試験(HLA)”といい、試験の概要は以下のようになっています。
認定試験は、5答択一式で50問出題されます。合格基準は60点以上(100点満点)です。
試験の出題範囲は、住宅ローンの基礎知識、コンプライアンス、住宅ローンアドバイザーの社会的役割、住宅ローンの受付から完済までの実務、住宅ローンの変動・変更・管理の5つの分野です。
なお、認定試験は年3回の実施となっていますが、開催年によって異なる可能性があります。詳しい日程や受験料については、金融検定協会のホームページをご覧ください。
住宅ローンアドバイザーの難易度
住宅ローンアドバイザーの資格取得の難易度は、一般的にそれほど高くないといわれています。
住宅金融普及協会の養成講座の受講率・修了率は、2021・2022年度ともに80%以上でした。その一方、金融検定協会の認定試験の合格率は公表されていません。
なお、住宅ローンアドバイザーの資格は、取得後3年ごとに更新します。その際、継続講習課題や資格継続試験を受けて合格する必要があります。そのため、資格を取得したあとも、住宅ローン商品や法律について勉強しておくことが重要です。
まとめ
この記事では、住宅ローンアドバイザーについて以下の内容を解説しました。
- 住宅ローンアドバイザーの概要
- 資格取得の方法
- 資格取得の難易度
住宅ローンアドバイザーは、住宅ローンに関する正確な知識を持ち、顧客の家計やライフプランを基に的確なアドバイス・情報提供を行う専門家です。
住宅ローンアドバイザーの資格取得の流れや費用などは、協会によって異なるため、事前に資格取得の方法を決めたうえで準備を進めておくことが大切です。
工務店・ビルダーの担当者さまは、顧客に寄り添った的確な資金計画の提案に向けて、資格の取得を検討されてはいかがでしょうか。
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なお、工務店・ビルダーの業務で活用できる資格については、こちらの記事で解説しています。
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