住宅営業のスキル&やる気をUP! 現場に役立つ3つの研修プログラムを紹介
住宅販売においては、商品となる住宅のよしあしだけでなく、販売する営業担当のスキルも重要になります。営業スキルを磨くためには、充実した研修が必要不可欠です。
質の高い研修は、営業スキルの習得だけでなく、チーム全体の目標意識を強化し、仕事に対するモチベーション向上にも役立ちます。チームの営業力や士気が高まれば、生産性向上・人材定着にも効果が期待できるでしょう。
本記事では、住宅営業の担当者に向けた研修の具体例を紹介します。
「新入社員の成績が伸び悩んでいる」「チーム全体の士気が低い」という場合は、人材育成のひとつとして効果的な研修を実施してみてはいかがでしょうか。
目次[非表示]
- 1.リレーション構築に関する研修
- 1.1.お客さまを“知る”ための姿勢
- 1.2.関係構築のための立ち居振る舞い
- 1.3.お客さまの分析とコミュニケーション
- 2.自社の強みを知り、トーク力を鍛える研修
- 2.1.自社の商品を知る
- 2.2.お客さまのニーズを見極める
- 2.3.伝わるアプローチ手法を学ぶ
- 3.自己成長・モチベーション向上のための研修
- 3.1.住宅営業としての考え方
- 3.2.基本スキルの習得・確認
- 3.3.目標設定・アクションプランの作成
- 4.まとめ
リレーション構築に関する研修
営業において“リレーション(リレーションシップ)”とは、お客さまとの信頼関係を指します。「お客さまの課題や不安を教えてもらえない」「解決策を提案しても受け入れてもらえない」というケースでは、お客さまとのリレーション構築が不十分な可能性があります。
お客さまの傾向(ニーズや価値観など)をつかむ方法・タイプ別の対応方法・立ち居振る舞いの姿勢などをカリキュラムに盛り込みましょう。
お客さまを“知る”ための姿勢
商談を進める際は、お客さまの情報や価値観を知る姿勢が必要になります。
- ワークショップ型研修を実施し、相手が大切にしているものを考え、価値観や住宅づくりで重要視している要素を読み取る
- 相手の情報や意向(家族構成や仕事、住宅づくりへの希望)を正確につかみとれたか、理解度・自己開示度をチェックする
座学だけでなく、ワークショップ型で実践したり、グループディスカッションで第三者の意見を聞けたりすると、自身の強みや弱みを浮き彫りにできる効果が期待できます。
関係構築のための立ち居振る舞い
お客さまからの信頼度・好感度を高めるためには、印象のよい立ち居振る舞いを学ぶ必要があります。
ワークショップ型研修の進め方としては、以下のような例が挙げられます。
- 相手に、どのような第一印象を与えたいのかを共有する
- 自身の立ち居振る舞いからどのような第一印象を抱いたのかを共有してもらう
ペアになってフィードバックを出し合うことで、自身の対応を客観的に振り返ることができます。
お客さまの分析とコミュニケーション
十人十色という言葉のとおり、考え方や物事の捉え方は人によって異なります。
そのため、お客さまの性格を分析して、タイプ別のアプローチ法を身に付けることも重要です。得意なお客さま・苦手なお客さまといった概念をなくしましょう。
- 会話を通してお客さまの特徴を分析(議論型や受け身型など)する
- 良好な関係が築けたお客さま・築けなかったお客さま、それぞれの特徴を分析する
- お客さまのタイプ別対応方法(接客や言い回しなど)を洗い出す
- 親しくなるための会話の材料や、共感を得るためのシナリオ・語法を研究する
ワークショップ型研修で、これまでの営業活動で出会ったお客さまとの会話を振り返りましょう。うまく対応できたケース・対応が難しかったケースを分析して、実践的な対応方法をロールプレイングすることもおすすめです。
自社の強みを知り、トーク力を鍛える研修
自社の魅力を伝えるには、競合他社と比べて優れている点やセールスポイント、差別化できるアピールポイントを知ることが大切です。お客さまに「契約したい」と思ってもらうためには、強みや魅力を言語化し、分かりやすくお客さまに伝えるスキルも求められます。
自社の強みや競合他社と差別化できるポイントを考えて、お客さまに納得してもらえるトークの組み立て方も学びましょう。
自社の商品を知る
お客さまに納得してもらえる提案をするためには、まずは自社の商品の特徴や価値について知る必要があります。
- 自社の強みを書き出し、論理的に組み立てる
- 競合他社にはない点、優れている点を考える
- 経営理念や住宅のコンセプトを理解する
- 自社のターゲットを知る
自社の経営理念やコンセプトを振り返り、どのような点に魅力を感じてもらえるのか、競合他社と差別化できる要素を考えましょう。
さらに、どういったお客さまに価値を感じてもらえるのかターゲットへの理解を深めます。ターゲットとなる人物像を詳細に設定する“ペルソナ設定”の方法やコツを学ぶ研修も効果的です。
お客さまのニーズを見極める
自社の強みやアピールポイントを理解したら、お客さまのニーズを見極めるフェーズです。
お客さまが求めている商品・サービスを見極めることで、より最適な提案に近づけます。
商談のロールプレイングを実施し、以下をどれくらい達成できたかをチェックしてみましょう。
- 住宅に求める条件や現状の課題を引き出せたか?
- ネガティブな反応に対する応酬・切り返しができたか?
試行錯誤を重ねることで、相手の反応を見極める質問テクニックをはじめ、お客さまから質問があったときの返答パターンや応酬話法(切り返し)など、商談で使える実践的なノウハウが身に付きます。
伝わるアプローチ手法を学ぶ
聞き出す力と同等に、伝える力も重要になります。
お客さまが持つニーズや課題を明確にしたあとは、いかに最適な提案ができるかがポイントです。お客さまに自社の魅力をしっかりと伝えるためのストーリーづくりや、アピールポイントの上手な伝え方を学びましょう。
- 自社商品を魅力的に提案するストーリー(住宅のコンセプトや設備・間取りなど)を作成する
- 自社の強み・コンセプト・アピールポイントを説明する
アピールポイントはお客さまによって変える必要が出てくることもあります。学んだ知識を行動に生かせるように、複数のお客さまのタイプに合わせてロールプレイングを実施しましょう。
自己成長・モチベーション向上のための研修
住宅営業を始めたばかりの新入社員は、思うように成果が出ないこともあります。ときには、モチベーションが低下してしまうこともあるでしょう。仕事に対して前向きに取組めるよう、メンタル力やコミュニケーション力を鍛える研修も大切です。
自己成長は、責任感・モチベーション向上につながり、チーム全体の士気向上が期待できます。また、新入社員の不安払拭に役立ち、離職防止にもつながります。
住宅営業としての考え方
はじめに、住宅営業に求められる考え方や心構えを学ぶことが大切です。新入社員がぶつかりがちな課題や不安を事前に共有することで、チームの一員として意識が高まるほか、課題解決の方法を見いだす力が身に付きます。
- 入社してからの経験や悩みをグループで共有・議論する
- 業務スキルを成長させるために取組んだことを共有する
- ケーススタディを用いて対応方法をチームで議論する
考え方や意見を発言することは、自身の強みや性格を見つめなおす機会にもなります。
チーム間でディスカッションしたり客観的にアドバイスし合うことで、より高い効果が期待できます。
基本スキルの習得・確認
自身のスキル・経験に自信がないと、仕事に対する気持ちが後ろ向きになることもあります。営業の基本スキルを習得することは、業務効率はもちろんですが、前向きな気持ちにさせる効果も期待できます。
- コミュニケーション力を身に付ける基本の心構え(承認・傾聴・反復など)を知る
- 話しやすい環境をつくる聞き方・相づち・心情理解を身に付ける
- 2人ペアになって質問・回答を練習する
- 営業ロールプレイングの自己チェックをする
具体的なトーク例などを学ぶことで、商談に必要な基本知識を身に付けられます。また、学んだスキルを本番でも生かせるよう、チームやペアワークでのロールプレイングもおすすめです。評価シートやチェックリストを活用すると、自身の対応を振り返ることができます。
目標設定・アクションプランの作成
仕事のやりがいを感じられる具体的な目標を設定すればモチベーション維持につながります。今後どのように目標を達成していくのかを明確にしたアクションプランは、研修後も迷うことなく行動に移せる道しるべになります。
- 住宅営業における自分の理想の姿を考える
- 3ヶ月後に達成したい具体的な目標を設定する
- これからどのように営業活動を行うか、目標や課題についてのアクションプランを作成する
現状の課題を踏まえ、短いスパンで達成可能なゴールを設定しましょう。
ゴールは抽象的ではなく、定量的な目標を定めることがポイントです。
まとめ
住宅営業で成果を得るためには、営業スキルやお客さまとの信頼関係が重要になります。
新入社員の営業成績が伸び悩んでいる場合は、スキルアップ研修を実施してみるのもひとつの方法です。
営業スキルの強化や、モチベーションアップによる人材定着、生産性向上を目指す工務店さま・ハウスメーカーさまは、研修を検討してみてはいかがでしょうか。
LIFULL HOME'Sでは、住宅営業に必要なノウハウをまとめた資料をご用意しております。こちらの資料もぜひお役立てください。