「イメージと違う…」から脱却! 心をつかむ間取り提案のポイント
住宅の間取りは、暮らしに密接する重要な要素。建売住宅ではなかなか出合えない“理想の間取り”を実現できるのは、注文住宅ならではの強みです。
しかし、理想の間取りは千差万別。ライフスタイルや家族構成などによって異なります。
漠然とした理想はあっても、自身ではうまく可視化できないというお客さまもいらっしゃるでしょう。だからこそ、お客さま一人ひとりに合わせた間取りの提案はとても大切になってきます。初回の間取り提案で理想と合致しなければ、購入意欲が高いお客さまを逃しかねません。
本記事では、お客さまに間取りを提案する際のポイントについて解説します。
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工務店の印象を左右する! 間取り提案は初回が肝心
初回の提案は、お客さまからの印象を左右する最初の関門。お客さまは、初回提案でその企業のデザイン力や提案力、価格などをある程度把握し、工務店を選ぶ判断基準にします。
そのため、
- 話を聞いてもらえない
- 要望がくみ取られていない
- 提案のバリエーションが少ない
このようなことが起きてしまうと、信頼関係を構築できず、自社が検討対象から外されてしまう可能性もあります。
「この工務店に依頼したい」と思ってもらうためには、お客さまのニーズをかなえる的確な間取り提案が必要となります。
お客さまの心をつかむ! 間取り提案のポイント
間取りを提案する際に、お客さまの心をつかむ3つのポイントを解説します。
「提案後の反応があまりよくない」「イメージと違うと言われてしまう」という場合は、以下のポイントを実践してみてはいかがでしょうか。
理想の住まいとライフスタイルを伺う
お客さまの理想を叶える間取りを提案するためには、暮らしの要望を細かく引き出すことが大切です。
- 家族で料理できる広いキッチンが欲しい
- 休日には庭でアウトドアを楽しみたい
- 子どもの成長に合わせて個室が欲しい
など、お客さまがどのようなライフスタイルを望んでいるか、家族構成や趣味なども踏まえてさまざまな情報をヒアリングしましょう。
要望をヒアリングする際は、「どのような家がいいですか?」という抽象的な質問よりも、「休日はどのように過ごされますか?」など、暮らし方を具体的にイメージできる質問を投げかけることがポイントです。
お客さま自身では考えていなかったことでも、具体的な質問によって潜在的なニーズを引き出せる可能性が高まります。
潜在的なニーズを具体化しながら、要望をリストアップしていきましょう。お客さまが何に重点を置いているのか、優先順位を整理する手助けにもなります。
今の住まいの不満を聞き出す
理想の間取りを考えるにあたって、現在の住まいに対する不満や不便な点を払拭することも重要です。
日々の生活を振り返ってもらい、「家事動線が悪くて洗濯が大変」「デザインがいまいち」「使っていない個室がある」など、不満・不便に感じている点がないかヒアリングしましょう。
お客さまによっては、現在の不満について自身で把握できていないケースもあります。
そのようなときは、「トイレの位置にお悩みはありませんか?」「洗濯物を洗う・干す・取り込むなどの移動が大変ではないですか?」など、いくつか質問を投げかけてみるのもポイントです。
要望を踏まえて多彩な提案を行う
お客さまの要望をかなえることはもちろん重要ですが、それだけでお客さまの期待を上回る提案ができるとは限りません。
要望を反映するとともに、お客さまに「こんな発想があったんだ」と喜んでもらえる、自社ならではの提案を加えることも大切です。
具体的な提案としては、次のような例があります。
お客さまの要望 |
提案例 |
仕事や趣味で使えるスペースが欲しい |
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子ども部屋が欲しい |
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家事を楽にしたい |
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お客さまの要望を踏まえつつ、プロとして最適な間取りを提案しましょう。
機能性・デザイン性に富んだ間取り提案で満足度アップ!
設備や建材などの機能性・デザイン性にこだわることもお客さまへのアピールポイントとなります。
たとえば、次のような提案が挙げられます。
- デザイン性に富んだおしゃれなキッチンを提案する
- お客さまの好みに合わせて、機能性の高い内装建材を提案する
- 間取りに合わせて家具や雑貨までをトータルコーディネートする
お客さまのなかには「内装やデザインを自分たちで考える自信がない」という方もいらっしゃいます。そのようなお客さまに対して、ライフスタイルに合った設備・デザインを提案することは、工務店の腕の見せどころともいえるでしょう。
お客さまのニーズをくみ取り、それを反映できる提案力こそが、間取り提案でお客さまの心をつかむ鍵になります。
まとめ
初回の間取り提案は、お客さまの心をつかむ重要なポイント。要望を引き出せず、信頼関係を構築できないと、貴重なお客さまを逃しかねません。
間取りを提案する際は、普段の過ごし方や将来のライフプランなどを具体的にヒアリングしましょう。細かな要望を具体化していくことで、お客さまに寄り添った提案につながります。
また、設備・内装の機能性やデザイン性にこだわることも競合他社と差別化を図るポイントです。バリエーションを増やすことで、柔軟な提案が可能になるでしょう。
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