工務店・ハウスメーカーにおけるホームページ制作のポイント
工務店やハウスメーカーを選ぶ際、企業のホームページを参考にするというお客さまが増えています。
ホームページでは、企業の強みや施工事例、家づくりのコンセプトなどをアピールできるため、集客力の向上や企業イメージの確立といった効果が期待できます。
ホームページ制作において重要なのは、いかに自社の魅力やメリットを伝えられるかという点です。競合相手との差別化を図るためには、自社のコンセプトを明確にし、それに則したキャッチコピーやデザインなどの工夫が必要です。
本記事では、ホームページ制作によるメリットや、制作する際のポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.ホームページ制作は集客において必須
- 2.ホームページを制作する際の6つのポイント
- 3.実績やお客さまの声を掲載して信頼と共感を得る
- 4.運用にはツールを活用しよう
- 4.1.Googleアナリティクス
- 4.1.1.①ユーザー数
- 4.1.2.②デバイスの種類とセッション数
- 4.1.3.③コンバージョン数
- 4.1.4.④流入元
- 4.1.5.⑤入り口ページ
- 4.2.Googleサーチコンソール
- 4.2.1.①クリック数
- 4.2.2.②表示回数
- 4.2.3.③CTR(クリック率)
- 4.2.4.④掲載順位
- 5.集客が見込めない理由とは
- 6.まとめ
ホームページ制作は集客において必須
近年、集客力向上の手法として、Webマーケティングが欠かせなくなっています。
自社のホームページは、企業の魅力を発信して、新規顧客への認知度を高められるほか、企業のブランドイメージを伝えられるというメリットがあります。
施工事例の写真や動画を多数掲載できるほか、企業のコンセプトに合わせた住宅のデザインやお客さまへのメッセージなどをいつでも公開できます。工夫次第でさまざまな運用が可能になるのも特徴です。
チラシなどの紙媒体では伝えきれなかった、「どのような家づくりを提案しているのか」「他社と比べてどのような魅力があるのか」という点を効果的にアピールできる手法といえるでしょう。
また、ホームページで知りたい情報が得られることは、お客さまにとっても大きな安心材料となります。
注文住宅やリフォームを依頼するとき、疑問や不安を払拭してくれるホームページがあることにより、自社への信頼度向上につながります。
ホームページを活用して集客アップや競合他社との差別化を図るためには、ホームページに訪れた消費者に興味を抱いてもらえるようなデザインやキャッチコピーを考えるとともに、画像やお客さまの声などを用いて具体的な施工事例やメリットを伝えることがポイントです。
ホームページを制作する際の6つのポイント
注文住宅やリフォームなどは高額な商品・サービスであり、お客さまは複数社の情報を参考にしながら、じっくりと時間をかけて信頼できる一社を検討します。
競合相手の数も多いため、自社にしかない魅力をどれだけアピールできるかが重要になってきます。
ホームページを活用して集客アップや競合相手との差別化を図るためには、次のポイントを考慮しましょう。
自社のコンセプト・ターゲットを明確に表現する
ホームページを制作する際は、まず自社のコンセプトやターゲットを明確にすることが重要です。コンセプトやターゲットを明確にすることが、より見込み度の高いお客さまへのアピールにつながります。
たとえば、子育てしやすい住宅がメインの商材にもかかわらず、子どもや家族を一切掲載しなければ、そもそものターゲットに向けたアピールができません。
まずは自社のコンセプトやターゲットを明確にして分かりやすく伝えましょう。
具体的なメリットが伝わるように訴求する
お客さまの多くが複数の工務店やハウスメーカーを比較して検討します。
ホームページには、自社を選ぶことでどのようなメリットが得られるのか、具体例を出してアピールしましょう。
自社を選ぶことでお客さまが何を得られるのか、お客さまの希望を実現できる工務店だということを根拠をもって伝えましょう。
施工事例を掲載してイメージしやすくする
お客さまは、どのような条件でどのようなデザイン・間取りの住宅ができるかに興味があるため、施工事例を確認します。
条件といっても、予算や家族構成、敷地の面積や形もさまざま。施工事例が多いほど、お客さまの選択肢も増え、自分に当てはめてイメージすることができるでしょう。
写真のクオリティもホームページの仕上がりに影響するため、施工事例に掲載する写真にもこだわりましょう。
竣工写真については、こちらの記事もご参照ください。
>住宅の印象をアップ! 竣工写真の効果的な撮り方と注意点
実績やお客さまの声を掲載して信頼と共感を得る
住宅づくりは一生に一度の経験といわれるほど、大きな買い物です。高額のローンを抱えるケースも多いため、決断するためにあらゆる意見を参考にしたいというお客さまや、どれほどメリットを説いても警戒心を捨てられないお客さまもいるでしょう。
お客さまの決断をサポートするため、第三者の声を掲載し「安心したい」というニーズを満たすことも必要です。
ホームページには自社で住宅づくりを行ったお客さまの声を掲載しましょう。お客さまの声には、名前(イニシャルでも可)や写真があるとなおさら説得力が増します。
引き渡し後の顧客満足度アンケートを活用し、満足度の高いお客さまに追加取材を行いましょう。生の声を届けることで信頼と共感を得られるでしょう。
コンセプトやイメージに合ったデザインにする
ホームページは工務店のイメージに密接に結び付きます。
自社のコンセプトを分かりやすく表現するように心がけましょう。見た目のよさを追求して、自社のイメージとかけ離れたデザインにするのは不適切です。
あまりにかけ離れているとお客さまの混乱を招きかねません。
ホームページのデザインは、住宅づくりのコンセプトやイメージが伝わるよう心がけましょう。
資料や案内パンフレットがダウンロードできるようにする
住宅づくりを考えるお客さまの多くは情報収集に明け暮れ、じっくりと検討しています。
さまざまな工務店やハウスメーカーの資料、パンフレットを入手して、比較検討している方も少なくありません。
そのため、ホームページに資料請求フォームを設置しているケースも多く見られます。
ただし、資料を発送するにはコストがかかります。また、住所を知られたくないために、資料請求を断念するお客さまもいらっしゃるでしょう。
資料やパンフレットは発送ではなく、ホームページからダウンロードできるように設計しておくと親切です。
もちろん、発送してほしいというお客さまにも対応できるよう、資料の入手方法を選べるようにしておくのもよいでしょう。
運用にはツールを活用しよう
ホームページは制作したら終わりではなく、適切に運用していく必要があります。
ホームページからの集客や販売促進を図るためには、アクセス解析を基にWebサイトの改善をしたり、こまめに情報を更新したりすることが不可欠です。
自社で継続的な運用を考える際には、以下のようなWebツールを検討しましょう。
Googleアナリティクス
自社ホームページ内で閲覧数の多いページや、訪れた人の年代・性別などのデータを解析できるアクセス解析ツールです。
Googleアナリティクスでは、ユーザー分析で必要になる豊富なデータを得られます。そのうち、代表的なデータとして、次の5つが挙げられます。
①ユーザー数
ユーザー>概要(ユーザーサマリー)より、一定期間内にどれだけの人がサイトに訪れたかが分かります。
②デバイスの種類とセッション数
ユーザー>モバイル>サマリーより、ユーザーが使用しているデバイスを把握できます。
スマートフォン利用者もストレスなく閲覧できるよう、モバイルフレンドリーであることも重要です。
③コンバージョン数
コンバージョン>目標>概要より、期間内に達成されたコンバージョンの数を把握できます。
④流入元
集客>すべてのトラフィック>チャネルより、どのようにユーザーがサイトに訪れたかが把握できます。
流入元によってニーズが異なるため、用意するべきコンテンツの内容も変わります。
⑤入り口ページ
行動>サイトコンテンツ>ランディングページより、ユーザーが最初に見たページを把握できます。
セッション数が多い入り口ページを改善することにより、コンバージョン数増加が期待できます。
Googleアナリティクスを利用するためには、Googleアカウントの取得と、自社ホームページに専用タグを設置する必要があります。
Googleアナリティクスはこちら
Googleサーチコンソール
Googleアナリティクスでは解析できない、“サイトにアクセスする前のデータ”を取得できるツールです。
Google検索で自社ホームページがクリックされなかった際のデータを解析することにより、クリック率を高めるためのタイトルやディスクリプションの改善、ページ内コンテンツの拡充といった施策を打てます。
取得できるデータは次の4つとなります。
①クリック数
Google検索からクリックされた数を、ページごとに調べられます。
Google検索への掲載順位が高いにもかかわらずクリックされていないページも把握できます。
タイトルやディスクリプションを改善することで、クリック率向上が期待できます。
②表示回数
Google検索結果に表示された数を指します。表示回数が多いにもかかわらずクリック数が低い場合は、検索順位に応じたクリック率の改善が必要です。
③CTR(クリック率)
クリック数÷表示回数で算出されるクリック率を指します。表示回数のうちどれだけクリックされたかが分かる指標となります。
④掲載順位
Google検索に表示されている順位を指します。
掲載順位は低いもののクリック数があるという場合は、掲載順位を上げることでさらにクリック率増加が見込めます。
Googleサーチコンソールを利用するには、Googleアカウントの取得と、Googleサーチコンソールへの自社ホームページ情報の登録が必要になります。
Googleサーチコンソールはこちら
Googleマイビジネス
企業や店舗の住所・電話番号などの情報をまとめた、Googleの無料サービスです。
店舗サイトをリンクして見せたい情報をコントロールできるため、“地域+工務店”などで検索する場合に上位表示される可能性が高くなります。
登録したいGoogleアカウントでログインしたのち、企業の住所や電話番号などの基本情報を入力することで登録可能です。
Googleマイビジネスはこちら
集客が見込めない理由とは
ホームページを制作しても、思うようには集客が見込めないケースもあります。その理由として、次のようなケースが挙げられます。
- ホームページ制作の目的を決めていない
- 制作後に更新をしていない
- 誰に何をアプローチしたいのかが明確でない
- 自社の強みやメリットを伝えきれていない
まず最大の原因として、ホームページ制作やリニューアルを行う際の目的を決めていないことです。
「ブランディングのためにデザインをおしゃれにしたい」「集客数を増やしたい」など、企業によってさまざまな目的があるでしょう。
着手する前には、誰に何をアプローチしたいのか、何を改善したいのかを決めておくことが大切です。
また、魅力的な商材であったとしても、企業のコンセプトやメリットをお客さまにうまく伝えきれていないというケースもあります。
工務店の場合は、「高品質かつ高いコストパフォーマンス」と伝えるよりも、「デザイナーズ住宅が月〇円で実現できます」というように具体的なメリットを挙げると、よりお客さまに魅力が伝わりやすくなるでしょう。
さらに、ホームページ制作後はアクセス解析を実施する都度、改善を行うとともに、コンテンツの更新をこまめに行うことが重要です。
制作を始めるにあたり、Webの知識が豊富な担当者を決めておくほか、ホームページ制作会社などに外注するのも方法のひとつでしょう。
制作したホームページを効果的に活用するためにも、制作前の準備と制作後の運用体制を整えることが大切です。
まとめ
ホームページは集客や企業イメージの構築に役立てられます。
これまでチラシをメインに宣伝を行っていたという場合は、ホームページを活用することによって、より多くの情報を自社のターゲットに伝えられるでしょう。
まずは、ターゲットのニーズと自社のコンセプトをすり合わせ、どのようなターゲットに何を訴求するのかを明確化しましょう。
そのうえで、ホームページのデザインや掲載する内容にこだわり、お客さまに興味を抱いてもらうホームページ制作を心がけましょう。
今回ご紹介したツールは、アクセス解析やサイト運営において欠かせないツールです。より集客力の高いホームページになるよう、計画・実行・改善を重ねていきましょう。
なお、ホームページ制作・リニューアルを検討している、集客力に課題があるという場合は、下記のサービスも併せてご参照ください。