スペースを有効活用!ロフトの特徴を知っておこう
天井付近のスペースを有効活用するために、ロフトの設置を検討するお客さまもいるでしょう。限りある土地面積でスペースを生み出す方法としてロフトは有効です。
そんなロフトについて質問されたとき、あなたは正確に答えられますか?お客さまに分かりやすく説明するために、ロフトについての知識を整理しておきましょう。
今回は、ロフトを設置するメリットとデメリット、そして具体的なロフト活用法までご紹介します。
目次[非表示]
- 1.ロフトを設置するメリット
- 1.1.1.天井付近のスペースを有効活用
- 1.2.2.開放感のある部屋をつくれる
- 2.注意!ロフトを設置する際のルール
- 2.1.1.天井は1.4m以内
- 2.2.2.床面積は下の部屋の2分の1未満
- 3.ロフト設置のデメリット
- 3.1.1.熱がこもりやすい
- 3.2.2.移動が不便な場合がある
- 4.ロフトを有効活用する方法
- 4.1.活用法1.季節ものを収納する
- 4.2.活用法2.お子さんと適切な距離をつくる
- 5.まとめ
ロフトを設置するメリット
1.天井付近のスペースを有効活用
ロフト最大のメリットは、天井付近のデッドスペースを有効活用できる点です。ロフトを設置することで、同じ土地面積でも多くのスペースを確保することができます。
ロフトを活用することで、土地の狭さを理由に置くことを諦めていた家具などを収納できるでしょう。
2.開放感のある部屋をつくれる
ロフトを設置する部屋は天井を高くする必要があるので、自然と開放感のある部屋に仕上がります。荷物をロフトに置くことで下の部屋に置くものは減り、スッキリした過ごしやすい空間になることでしょう。
ロフトを集中するためのスペースとして利用することも可能です。たとえば、ロフトでは勉強に集中すると決めておけば、場所の移動で気持ちのオンオフを切り替えることができます。
「ロフトでは集中、下の部屋ではゆったりくつろぐ」といったように、ロフトを活用することで、メリハリのある生活ができるでしょう。
注意!ロフトを設置する際のルール
建築基準法でロフトを設置する際のルールが定められています。お客さまが想像していた使い方ができない場合があるので、ロフトの設置を検討するお客さまには最初に説明が必要です。定められているルールは次の2点です。
1.天井は1.4m以内
天井の高さが1.4mを超えてしまうと、ロフト部分が一階分としてカウントされてしまいます。たとえば、2階に1.4m以上のロフトを設置してしまうと、その住宅は3階建ての住宅として扱われます。階数が増えると税金面などで不利になります。
2.床面積は下の部屋の2分の1未満
ロフト部分の床面積にも制限があります。お客さまによっては大きなものをロフトに収納することを考えているかもしれません。あまり大きいものはロフトに収納できないとお客さまに伝えておきましょう。
そのほかにも自治体によって個別にルールが定められています。建築基準法のルールだけを基準に設計してしまうと、自治体のルールに違反する可能性があります。事前にチェックしておきましょう。
ロフト設置のデメリット
ロフトの設置にもデメリットがあります。お客さまがデメリットを理解せず、使いにくいロフトを設計してしまうとせっかくのスペースを有効活用できません。デメリットほど、お客さまにしっかり伝えておくことが必要です。
1.熱がこもりやすい
暖かい空気は高い位置に溜まりやすいという性質があります。ロフトを設置するのであれば、暑さ対策は必須と言っていいでしょう。特に夏は要注意です。
具体的には、断熱性の高い素材を使うことや換気扇を取り付けて空気の循環をよくするなどの対策があります。お客さまにはこれらの暑さ対策を提案するのがいいでしょう。
2.移動が不便な場合がある
設計によってはロフトと下の部屋との行き来が不便になります。ロフトへの移動は主にはしごです。足場が不安定なため、あまりに大きいものや重量のあるものを持ち運ぶのは難しいでしょう。
また、移動の不便さは大きなストレスです。頻繁に行き来することを想定していても、移動が面倒でロフトを使わなくなるといったことも考えられます。
移動手段をはしごではなく固定階段にしたり、ロフトを頻繁に使わないものの収納に使ったりなど、対策が必要です。
ロフトを有効活用する方法
せっかくロフトを設置しても、使わないスペースになってしまってはもったいないです。ここでは、ロフトのスペースを活用する方法をご紹介します。
ロフトの設置を検討するお客さまにぜひ提案してみてください。
活用法1.季節ものを収納する
先述のとおり、ロフトははしごでの移動がメインになるため、頻繁にものを出し入れするには不便です。
しかし、季節ものの洋服や夏にしか使わない扇風機、冬にしか使わない毛布などであれば、収納スペースとして有効な方法になります。使う時期にまとめてロフトから下に運び込めば、行き来の回数も少なくストレスもあまりないでしょう。
季節もののほかにも、たまに行くゴルフの道具など、ロフトを頻繁に使わない道具の収納にするのはオススメです。
活用法2.お子さんと適切な距離をつくる
ロフトは下の部屋とちょうどいい距離が生まれるため、子育てとの相性がいいです。
たとえば、リビングにロフトを設置するとお子さんの面倒を見ながら一人で過ごすことができます。下の部屋でお子さんを遊ばせながら、自分はロフトで仕事や勉強などの作業が可能です。同じ部屋にいるので、緊急時にもすぐ対応できます。
ロフトをお子さん専用のスペースにするのもいいでしょう。身長の低いお子さんの方がロフトで生活しやすいですし、おもちゃをロフトに収納することで下の部屋が散らかることも防ぐことができます。
しかし、お子さんが転落してしまう危険性があることも事実です。お子さんがロフトを使用する想定であれば、高めの仕切りをつけるなどの転落対策もセットで提案しましょう。
まとめ
ロフトの特徴や設置のルール、そして活用法について理解できたでしょうか?
ロフトはデッドスペースを活用できる利点はありますが、熱がこもりやすく暑さ対策が必要などのデメリットもあります。お客さまがどの要素を重視しているかしっかりヒアリングすることが重要です。
また、ロフトの設置にはさまざまなルールがあります。特に自治体によってルールが異なる点には注意が必要です。
正しい知識を身に付け、お客さまに分かりやすく説明できるようにしておきましょう。