住宅営業ノウハウ

住宅購入時に活用したい補助金や税金、優遇制度について

工務店やビルダーの営業担当で、お客さまから住宅購入にあたって補助金や税金について質問されたことはないでしょうか。住宅に関する補助金や減税、優遇制度を活用すれば、お客さまの経済的負担を軽減できる可能性があります。

工務店やビルダーの営業担当は、どのような制度が利用できるのか説明できるように、各制度の概要や要件に関する情報をつねにアップデートし、資料を準備しておくことが重要です。

この記事では、住宅購入を検討しているお客さまに提案できる住宅の補助金や減税措置、優遇制度について紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.住宅購入で受けられる補助金制度
    1. 1.1.すまい給付金
    2. 1.2.ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)関連事業補助金
    3. 1.3.マンションの補助金額
    4. 1.4.地域型住宅グリーン化事業
    5. 1.5.長期優良住宅化リフォーム推進事業
  2. 2.住宅購入で受けられる優遇制度
    1. 2.1.住宅ローン減税制度
    2. 2.2.グリーン住宅ポイント制度
    3. 2.3.税制上の特例制度
      1. 2.3.1.低炭素住宅の認定取得による税制上の特例措置
      2. 2.3.2.不動産取得税に係る特例措置
  3. 3.まとめ

住宅購入で受けられる補助金制度

住宅購入時に利用できる補助金制度は主に4つあります。

  • すまい給付金
  • ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)関連事業補助金
  • 地域型住宅グリーン化事業
  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業

補助金を受けられるかどうかは、住宅の性能や住宅ローンの利用有無、住宅取得者の収入によって異なります。


すまい給付金

すまい給付金とは、消費税が8%に増税された2014年、住宅取得時の負担軽減を図るために創設された補助金制度です。

給付金は、2014年4月以降から2022年12月31日までに給付金の対象となる住宅の引き渡し・入居が完了した方が受け取れます。住宅の新築・中古は問われませんが、一定の対象要件を満たす必要があります。給付額は、住宅取得者の収入額や持分割合などによって変動します。

収入額による給付金の違い

  • 消費税率8%:収入額の目安が510万円以下→最大30万円
  • 消費税率10%:収入額の目安が775万円以下→最大50万円

新築住宅の給付要件は、住宅ローンの利用有無によって異なります。住宅ローンを利用する場合は、住宅瑕疵担保責任保険へ加入した住宅や住宅性能表示制度を利用した住宅など、施工中に検査を受けた住宅が対象です。

住宅ローンを利用しない場合には、施工中の検査をはじめ、当該住宅を取得した年の12月31日時点の年齢が50歳以上、住宅金融支援機構のフラット35Sと同等の基準を満たすなど要件があります。なお、すまい給付金は、住宅ローン減税との併用が可能です。

(出典:すまい給付金『住宅ローン減税制度の概要』)


ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)関連事業補助金

ZEH関連事業補助金とは、ZEH(ゼッチ)の要件を満たす新築住宅を建築または購入する個人を対象にした補助金制度です。

ZEHの定義例

  • 断熱基準を満たしている
  • 再生可能エネルギーを導入している
  • 基準一次エネルギーの消費量から100%以上の一次エネルギーを削減している

ZEHのほかに、要件の異なるZEH+やZEH+Rがなどの種類があり、どのような住宅を建てるかによって対象となる補助金制度が異なります。

ZEH関連の補助金制度例(一戸建て住宅の補助金額)

  • ZEH支援事業:1戸当たり60万円
  • ZEH+実証事業:1戸当たり105万円
  • ZEH+R強化事業:1戸当たり115万円

ZEH関連補助金は、一戸建て住宅を対象としたものだけでなく、マンションを対象とした制度もあります。補助金額は住宅用途部分の層数によって受けられる金額が異なります。


マンションの補助金額

  • 低中層ZEH-M(住宅用途部分が1~5層):50万円/戸×全戸数
    (2019年度からの継続事業の場合は60万円/戸×全戸数)
  • 高層ZEH-M(住宅用途部分が6~20層):補助対象経費の1/2(上限4億円/年、8億円/事業)(2018年度からの継続事業の場合は補助対象経費の2/3)
  • 超高層ZEH-M(住宅用途部分が21層以上):補助対象経費の2/3(上限3億円/年、10億円/事業)

(出典:環境省『ZEHに対する各省補助金』)
(出典:一般社団法人 環境共創イニシアチブ『経済産業省および環境省による戸建ZEH補助事業』)


地域型住宅グリーン化事業

地域型住宅グリーン化事業は、長期優良住宅や省エネ性に優れた木造住宅を新築・改修する場合に補助を受けられる補助金制度です。

この制度では、住宅取得者が直接補助を受けられるのではなく、地域工務店や木材を扱う事業者に対して補助金が支給されます。

工務店やビルダーなどのグループを募り、国土交通省から採択される仕組みとなっています。その後、採択されたグループ内で対象となる住宅を建てた者に補助金が給付されます。

補助対象となる住宅
木造住宅・建築物の種類
補助金額

長寿命型

(長期優良住宅:木造、新築)

110万円/戸

高度省エネ型

(認定低炭素住宅、性能向上計画認定住宅:木造、新築)

110万円/戸
ゼロ・エネルギー住宅型
(ゼロ・エネルギー住宅:木造、新築・改修)
140万円/戸

省エネ改修型

(既存の省エネ基準を満たす住宅:木造、改修)

50万円/戸

優良建築物型

(認定低炭素建築物等一定の良質な建築物(非住宅):木造、新築)

1万円/m2


2021度から応募方法が変更され、グリーン化事業応募システムを介した電子申請になりました。グループ代表者と施工事業者はシステム内で承認が必要となるため、応募に関する情報を事前に確認しておきましょう。

(出典:国土交通省『令和2年度地域型住宅グリーン化事業 グループ募集を開始』)


長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業は、既存住宅の長寿命化や省エネ化、子育て世帯向けの性能向上リフォームに対して補助を受けられる補助金制度です。

補助金は、住宅性能に応じて1戸当たり100~250万円支給されます。補助を受けるためには、耐震性や省エネ性などの性能項目について一定の基準を満たすことが必要です。

なお、若者や子育て世帯による改修、三世代同居に対応した改修を実施するケースでは、最大で50万円が加算されます。

(出典:国土交通省『令和2年度「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の募集を開始します!~既存住宅ストックの質の向上、子育てしやすい環境の整備に向けて~』)

住宅購入で受けられる優遇制度

住宅購入においては、補助金のほかにも家計の負担を軽減できる減税制度やポイント付与などの優遇制度があります。

  • 住宅ローン減税制度
  • グリーン住宅ポイント制度
  • 税制上の特例制度

住宅ローン減税制度

住宅ローン減税制度は、住宅ローンを利用して住宅を購入する場合に取得者の金利負担を軽減する制度です。

この制度では、新築住宅だけでなく、中古住宅も対象としています。

住宅ローン減税制度を利用すると、毎年末の住宅ローン残高、または住宅の取得対価のうち少ないほうの金額の1%が10年間所得税から控除されます。所得税から控除しきれない金額については、住民税からも一部控除される仕組みです。

また、2019年10月~2022年12月末日に入居した場合は、控除期間が3年間延長され、最大13年間、所得税を控除できます。

(出典:すまい給付金『住宅ローン減税制度の概要』)
(出典:国土交通省『住宅ローン減税等が延長されます!』)


グリーン住宅ポイント制度

グリーン住宅ポイント制度は、一定の性能を有する新築やリフォームなどに対して、商品交換や追加工事に利用できるポイントが発行される制度です。

この制度では、グリーン社会の実現やコロナの影響による経済の落ち込みを回復させることを目的としています。2020年12月15日~2021年10月31日に契約を締結した方を対象として新たに制度がスタートしました。

対象となる申請区分

  • 新築住宅の購入や建築
  • リフォーム工事
  • 既存住宅の購入
  • 賃貸住宅の建築

それぞれ対象要件が異なりますが、新築住宅では最大100万円、リフォームでは最大30万円相当のポイントが受け取れます。

なお、取得したポイントは生活に関する商品や追加工事と交換できます。商品には、環境配慮に優れた商品、健康関連や子育て関連の商品があります。追加工事には、ワークスペースの設置や空気環境の向上など、コロナ禍による新しい生活様式に対応するための工事も含まれています。

(出典:国土交通省『グリーン住宅ポイント』)
(出典:国土交通省『グリーン住宅ポイント制度の内容について』)


税制上の特例制度

税制上の特例制度は、高度な省エネ性能を有する低炭素住宅の普及や住宅の取得・流通の促進を目的とした制度です。一定の要件を満たす住宅を新築もしくは取得した場合に適用になります。とくに知っておきたい特例制度には、以下の2つがあります。

低炭素住宅の認定取得による税制上の特例措置

高度な省エネ性能を有する低炭素住宅を新築または取得した場合に、所得税と登録免許税が軽減されます。

不動産取得税に係る特例措置

2024年3月31日まで、不動産取得税の税率が4%から3%へ引き下げられます。また、住宅を新築、あるいは中古住宅を取得した場合には課税標準から1,200万円が控除されます。

(出典:国土交通省『認定低炭素住宅に関する特例措置』『不動産取得税に係る特例措置』)

まとめ

住宅購入では、住宅の取得者または工務店・ビルダーが利用できる補助金制度や優遇制度があります。

工務店やビルダーの営業活動においては、住宅購入の負担を懸念するお客さまに対して、これらの補助金制度や優遇制度について説明することが大切です。お客さまにとってメリットの大きな制度を提案することで、購買のひと押しや営業担当への信頼獲得につながります。

それぞれの制度や条件は年度ごとに変わる場合もあります。お客さまに説明する際、対象要件や金額についての質問に答えたり、具体的な数字を提示したりできるようにお客さま向けの資料を用意しておきましょう。

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