住宅営業ノウハウ

着座率アップを狙う! 住宅展示場での工夫を考える

「必死に営業したけど、お客さまに着座してもらえなかった。」
「自分は上手く話せたと思ったけど、お客さまの反応はイマイチだった。」
こんな経験はありませんか?

しつこい営業活動はお客さまにとってマイナスポイントになりますが、住宅メーカーの営業活動として、お客さまに着座してもらうことは、再来店や次のチャンスに繋がる第一歩です。

そのチャンスを掴むためにも、今回は住宅展示場での着座率を上げるコツを説明します。
少しの工夫と考え方を変えることで、お客さまに満足していただけるようになるでしょう。日々の営業活動の中に取り入れてみてください。

目次[非表示]

  1. 1.営業はコミュニケーション
  2. 2.まずは観察から
  3. 3.着座誘導の具体例
    1. 3.1.着座してもらうために詳細説明を後回しにしてみる
  4. 4.着座スペースを複数用意しておく
    1. 4.1.見学場所の最後をリビングにするための順路
  5. 5.まとめ

営業はコミュニケーション

初めて来場するお客さまに対しては「自社の商品を何としてでも売りたい」という気持ちが先行し、着座してもらうために前のめりで営業しがちです。

また、「何か話さなきゃ」という焦りで、お客さまの反応が見えていない可能性もあります。

このような一方通行の営業では、お客さまの購買意欲を刺激し、住宅を購入してもらう気持ちにさせることが難しいでしょう。

営業はお客さまとのコミュニケーションが大切です。まずはお客さまとの信頼関係を作ることからはじめましょう。

まずは観察から

はじめにやるべきことは、お客さまの行動をじっくりと観察することです。

受付時の雰囲気から観察をはじめましょう。
見学中は、お客さまに自由に見学してもらうことで、興味や関心がある部分を探っていきます。

お客さまは何かしらの目的をもって展示場に来場しています。時間をかけてチェックしている場所やお客さま同士の会話、表情などに注目してみましょう。
お客さまが来場した目的が見えてくるはずです。

例えば、寝室を重点的に見ている場合は、「寝室にこだわりがあるのですか」と声をかけてみたり、子ども連れでいる場合は、「どういった子ども部屋をご希望ですか」と聞いてみたりするのもよいかもしれません。

これによってお客さまが必要としてない情報を営業マンがひたすら話すのではなく、双方向なコミュニケーションにより、快適に見学しやすくなるでしょう。

しかし、目的をはっきり認識していないお客さまもいます。
目的はもちつつも、漠然としていて上手く説明はできない状態だと考えられます。

「なんとなくよいリビングが欲しい」など、ぼんやりした目的の場合には、「日の光が多く入ってくるのがいいのか」「広さは具体的に何畳分必要なのか」といった具体的なヒアリングをしてあげるとお客さまの助けになります。

このように、お客さまの潜在的な欲求に気づけると「自分のことをわかってくれているんだ」という気持ちになり、営業マンへの信頼感が増すでしょう。

着座誘導の具体例

具体的な着座誘導のテクニックを紹介します。ちょっとした工夫で着座率を上げられるでしょう。


着座してもらうために詳細説明を後回しにしてみる

何を説明されるのか不明のまま「とりあえずお座りください」と言われたり、カタログを読めばわかるような内容を説明されたりしても、お客さまはその時間や着座することに価値を見いだせないでしょう。

お客さまに着座をしてもらうためには、お客さまに着座する目的をもってもらう必要があります。

そこで見学中にお客さまから「これって他に種類はありませんか?」と質問されましたら、「○○や○○がありますよ。後ほどカタログでご説明させていただきますね」のように、質問された回答の詳細説明を見学後にすることを伝え、お客さまに“着座してもらう価値や意味”をもってもらう工夫をしておきましょう。

着座スペースを複数用意しておく

お客さまが着座して説明ができるタイミングがいつきてもいいように、リビングだけではなく、和室や子ども部屋、寝室などに複数のお客さまが座れるスペースを用意しておきましょう。

例えば和室に興味があるお客さまがいらっしゃるとしたら、ただ立ったままや歩きながら見学して終わるのではなく、「和室は実際に座ってみないと雰囲気が実感できないと思うので、よかったらお座りください。」と誘導することもできます。


見学場所の最後をリビングにするための順路

お客さまに着座してもらいたい場所を最後に見学してもらうことで、着座を誘導させやすい状況にすることもおすすめです。

例えば、2階以上あるような一戸建ての場合、最上階から見学を開始させます。
見学中に先述したような、お客さまに着座する意味や価値をもたせるための布石を打っておき、最後にリビングなどに案内をし「先ほどいただいた質問についてカタログで詳細を説明させていただきますので、どうぞお座りください」とします。

最後に自分自身がどこでお客さまに営業活動をかけたいのかを改めて考え、お客さまを案内する全体の流れを検討してみてください。

まとめ

今回は展示場で営業する際に注意するポイントと、着座に誘導する仕掛けの具体例を紹介しました。

お客さまとの信頼関係がどこまでできているかを見極め、それに合わせて営業の姿勢を変えていくことが重要です。

「商品を売りたい」という気持ちを少しだけ抑えて、冷静にお客さまとコミュニケーションをとりましょう。
そして、どのタイミングで着座のチャンスがきても、そのチャンスを掴めるように、着座スペースの事前準備は心掛けてください。

紹介したポイントを意識し、日々の営業活動に活かしてみてください。


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編集部
編集部
工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

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