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【建築士の資格取得】勉強時間の目安と学習のポイントを解説

建築士は、建築士法で定められた国家資格を保有して、建築物の設計や工事監理などの独占業務を行う人のことです。建築士として働くには、試験に合格して資格を取得する必要があります。

建築士の資格取得を目指しながら、「合格するにはどれくらいの勉強時間が必要なのだろう」「学習のポイントが知りたい」などと気になっている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、建築士の資格取得に必要な勉強時間の目安と学習のポイントを解説します。ぜひ参考にしてみてください。

目次[非表示]

  1. 1.建築士試験の勉強時間の目安
    1. 1.1.1級建築士
    2. 1.2.2級建築士
  2. 2.建築士試験に向けた学習のポイント
    1. 2.1.①出題数が多い分野から勉強する
    2. 2.2.②過去問題を繰り返し解く
  3. 3.具体的な勉強スケジュールの例
  4. 4.まとめ

建築士試験の勉強時間の目安

建築士試験の合格に必要な勉強時間の目安は、1級・2級で異なります。1級は2級よりも難度が高くなるため、より多くの勉強時間が必要といわれています。ここでは、1級・2級建築士試験の勉強時間の目安について解説します。


1級建築士

1級建築士の試験に合格するための勉強時間の目安は、700〜1,500時間といわれています。受験経験の有無や実務経験によって学習時間は変わってきますが、初学者の場合は、1,000時間以上の勉強時間を確保する必要があると考えられています。

(出典:国土交通省『令和3年一級建築士試験「設計製図の試験」の合格者を決定』)


2級建築士

2級建築士の試験に合格するための勉強時間の目安は、500〜1,000時間といわれています。効率的に勉強することで、勉強時間を削減することも可能ですが、初学者であれば700時間以上は必要といえます。

仮に、年間1,000時間勉強する場合、1日3時間程度は勉強時間を確保する必要があります。

建築士試験に向けた学習のポイント

建築士試験に合格するためには、試験日に合わせて学習を進めるためのスケジュールを作成するとともに、試験の出題傾向を押さえて効率的に学習を進めることが重要です。

ここからは、建築士試験に向けた学習のポイントを紹介します。


①出題数が多い分野から勉強する

学科試験を効率的に対策するには、出題数が多い(配点が多い)分野から勉強を進めます。

2級建築士の学科試験では、建築士の基本知識が問われるのに対して、1級試験では応用的な問題が出題されます。

それぞれの出題数に応じて、重点的に取り組む分野を決めておくことで効率的な学習につながります。苦手な分野の学習にあてる時間配分を多くするといった調整も必要です。

▼建築士学科試験の出題形式・出題科目


出題形式

出題科目

1級

4肢択一式
  • 計画:20問
  • 環境・整備:20問
  • 法規:30問
  • 構造:30問
  • 施工:25問

2級

5肢択一式
  • 計画:25問
  • 法規:25問
  • 構造:25問
  • 施工:25問

1級・2級ともに、上記の学科試験のほか、課題に沿って設計・製図する能力を測る設計製図試験があります。

そのうち、法規では、法令集と照らし合わせて回答する問題があります。そのため、法律に関する独特の言い回しや、法令集の引き方に慣れておくことが大切です。


②過去問題を繰り返し解く

効率的に対策を行うためには、学科試験・設計製図試験ともに、過去に出題された試験問題を繰り返し解いて、問題に慣れておくことが重要です。

過去問題を繰り返し解くことで、出題傾向を把握できるほか、自分の得意・不得意な分野を特定して、対策を行いやすくなります。

また、設計製図試験では、出題条件に沿って時間内に図面を描き上げる必要があります。過去問題を解いて、模範解答と照らし合わせるといったプロセスを繰り返すことで、製図のスキル習得につながります。

▼過去問題を利用した学習方法例

  • 数年分の過去問題を解いて、自分の苦手分野を把握して、強化につなげる
  • 時間を計りながら、過去の製図問題を複数パターン解く

具体的な勉強スケジュールの例

建築士試験の勉強をスタートさせる前に、どの科目をいつまでに対策するか、具体的なスケジュールを組んでおきます。

ここでは、1級建築士の学科試験で合格を目指す場合の勉強スケジュールの例を紹介します。

▼1年間で1,500時間の勉強時間を確保する場合

時期

勉強時間

学習方法

7月(受験の前年)

~1月(受験年)

約840時間

(7ヶ月間・1日4時間)

参考書と問題集を中心にインプット学習を行う

7月(受験の前年)

~1月(受験年)

約480時間

(4ヶ月間・1日4時間)
問題集や過去問題集を繰り返し解いて、アウトプット学習を行う
​​​​​​​5月~6月

(試験直前)

約180時間

(2ヶ月間・1日3時間)
年度別の過去問題集を用いて、時間を計測しながら模擬試験を行う

勉強スケジュールを組む際のポイントは次のとおりです。

▼勉強スケジュールを組む際のポイント

  • 理解力が求められる法規・構造の勉強から着手する
  • 配点が高い科目の勉強時間を多めに確保する
  • 問題集・過去問題を複数回解く時間を確保する

インプット学習だけでなく、アウトプット学習にも十分な勉強時間を割り当てることが重要です。

まとめ

この記事では、建築士試験について以下の内容を解説しました。

  • 建築士試験の合格に必要な勉強時間の目安
  • 建築士試験に向けた学習のポイント
  • 具体的な勉強スケジュールの例

建築士試験の合格に必要な勉強時間の目安は、1級で700〜1,500時間、2級で500〜1,000時間ほどといわれています。受験経験の有無や実務経験によって学習時間は変わってくるため、ご自身の経験や習熟度合いに応じて勉強時間を確保しましょう。

試験勉強では、試験日から逆算したスケジュール作成をはじめ、出題傾向に応じた時間配分、過去問題の活用がポイントです。

これから建築士試験の受験を目指している方は、今回ご紹介した勉強スケジュール例を参考に計画を立ててみてはいかがでしょうか。

建築士試験の内容や受験資格については、こちらの記事をご確認ください。

 ≫ 2020年に改正された建築士試験の受験資格について解説

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