営業ならばわかっておきたい! IHクッキングヒーターとガスコンロのメリット・デメリットとは?
お客さまが住宅を新築する際やキッチンリフォームをする際に、IHクッキングヒーターとガスコンロのどちらを設置するかで悩むケースは多いのではないでしょうか。
住宅メーカーの営業ならば、その悩みに答えられるよう、IHクッキングヒーターとガスコンロ、それぞれのメリット・デメリットについて理解しておきたいところです。
そこで今回は、IHクッキングヒーターとガスコンロそれぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。
目次[非表示]
- 1.IHクッキングヒーターの仕組み
- 2.IHクッキングヒーターのメリット
- 2.1.火を使わないため、安全性が高い
- 2.2.お手入れが楽
- 2.3.夏場の調理が快適
- 2.4.熱効率がよい
- 2.5.火力調節が楽
- 3.IHクッキングヒーターのデメリット
- 3.1.天板で火傷をする危険性がある
- 3.2.使用できる調理器具が限定される
- 3.3.鍋ふり料理に向かない
- 3.4.停電時に使用できない
- 4.ガスコンロのメリット
- 4.1.調理器具を選ばない
- 4.2.火を使って調理ができる
- 4.3.停電時にも使用することができる
- 5.ガスコンロのデメリット
- 5.1.火を使うため、危険性が高い
- 5.2.お手入れが大変
- 5.3.夏場の調理が大変
- 6.まとめ
IHクッキングヒーターの仕組み
IHとは、induction heating(インダクションヒーティング)の頭文字を取ったもので、“電磁誘導加熱”のことです。
IHクッキングヒーターの内部には、渦巻き状のコイルが入っており、コイルに電流を流すことで“磁力線”が発生します。
磁力線がヒーター面に密着した調理器具を通る際に“渦電流”を発生させ、調理器具そのものが発熱することで調理を可能にします。
IHクッキングヒーターのメリット
火を使わないため、安全性が高い
IHクッキングヒーターは調理器具そのものを発熱させることで調理するため、火を使いません。そのため、火災が起きるリスクが少なくなります。
ヒーターから調理器具をはずせば加熱がストップするため、消し忘れ防止にもなります。調理中に、衣服の袖口などに火が移ってしまう心配もありません。
お手入れが楽
IHクッキングヒーターはフラットな形状をしており、見た目もスッキリしています。
調理中に油が飛び散ったり、吹きこぼれたりしても、お手入れは調理後にふきんで天板を拭くだけで済みます。
夏場の調理が快適
IHクッキングヒーターは調理器具自体を発熱させる仕組みのため、周囲の温度を上昇させることもなく、夏でも涼しく快適に調理をすることができます。
熱効率がよい
ガスコンロの場合は熱が周りに逃げてしまいますが、IHクッキングヒーターは調理器具そのものが発熱するため熱効率がよく、加熱のスピードが速く高火力です。
火力調節が楽
IHクッキングヒーターの場合は、10段階ほどの火力調節が、立ったままの姿勢でボタンを押すだけでできます。
また火力が安定しているため、低めの温度でホットケーキに焼き色をつけたり、中温で厚めのハンバーグをじっくり加熱調理したりすることもできます。
IHクッキングヒーターのデメリット
天板で火傷をする危険性がある
使用直後の天板はかなり熱くなっており、触れてしまうと火傷をする危険性があります。
IHクッキングヒーターは熱いかどうかを視覚で確認できないため、うっかり熱くなった天板に触れてしまう危険性が高くなります。
使用できる調理器具が限定される
使用できる調理器具は、素材が鉄やステンレスなどで、形状は底が平面になっているものに限られます。土鍋や、底の丸い中華鍋などは使用できません。
新しくIHクッキングヒーターを設置する場合は、調理器具をIH対応のものに買い換える必要があります。
オールメタル対応のIHクッキングヒーターならばアルミや銅の調理器具も使えますが、機器代金が高くなってしまいます。
鍋ふり料理に向かない
IHクッキングヒーターは鍋底がヒーターから離れると加熱しなくなってしまうため、鍋ふり料理には向いていません。
ただし、光火力センサーで鍋底温度を正確にとらえ、設定温度をキープして鍋ふり料理を可能にする製品も発売されています。
停電時に使用できない
IHクッキングヒーターは電気で稼働するため、停電時には使用できなくなります。台風や地震の影響で停電してしまうこともあり、災害時には非常に不便です。
ガスコンロのメリット
調理器具を選ばない
IHクッキングヒーターは使える調理器具の素材や形状が限られてしまいますが、ガスコンロならばほぼどんな調理器具でも使用できます。
手持ちの調理器具が使えるので、IH対応のものに買い換える必要もありません。
火を使って調理ができる
ガスコンロの場合は、コンロから鍋を離しても火はついたままで熱も上がってくるため、鍋ふり料理に向いています。中華鍋を使って、美味しいチャーハンを作ることもできます。
また、直火を使って調理できるので、スルメなどの素材を“炙る”料理も可能です。
停電時にも使用することができる
ガスと電気は供給元が異なるため、災害時などに停電してしまっても使用することができます。
ガスコンロのデメリット
火を使うため、危険性が高い
ガスコンロは火を使用するため、調理中に衣服の袖口などに火が燃え移ってしまう危険性があります。
小さい子どもやペットがいる家庭では、スイッチをいたずらしたり、誤って押したりしてしまう心配もあります。
お手入れが大変
ガスコンロはIHクッキングヒーターのようにフラットな構造ではないため、お手入れが大変です。五徳を取り外して掃除しなければならず、手間がかかります。
夏場の調理が大変
ガスコンロの火は、鍋やフライパンだけでなく周囲の空気まで温めてしまいます。そのためキッチン全体が暑くなり、夏場の調理は不快に感じることが多くなってしまいます。
まとめ
ここまで、IHクッキングヒーターとガスコンロそれぞれのメリット・デメリットをみてきました。
IHクッキングヒーターとガスコンロのどちらにも一長一短があります。
どちらを選択すればいいのかは、各家庭の生活スタイルや家族構成などの事情により左右されるといえます。
お客さまが最良の選択ができるよう、それぞれのニーズに合わせたアドバイスを心がけてください。