営業力を向上・強化するために取り入れたい3つの方法
「組織全体での受注数がなかなか伸びない」「従業員の定着率が悪い」など、物件の営業活動において課題を感じている企業も多いのではないでしょうか。
建築業界の人材不足が深刻化しているいま、工務店・ビルダーが安定した受注を獲得し続けるためには、組織全体での営業力の強化が重要です。しかし、営業力の向上といっても、具体的に何をすればよいのか分かりません。
そこで、今回は工務店・ビルダーの営業力を強化するために取り入れたい3つの方法について解説します。企業が抱える課題に対しあわせて、どのような営業力を高める方法があるのでしょうか。
(出典:国土交通省『建設産業の現状と課題』)
目次[非表示]
- 1.工務店・ビルダーといった建築企業が抱えやすい営業課題
- 1.1.個人スキルやノウハウにばらつき
- 1.2.業務の属人化に問題
- 1.3.人材不足・人材が定着しない
- 2.工務店・ビルダーの営業力を強化する3つの方法
- 3.まとめ
工務店・ビルダーといった建築企業が抱えやすい営業課題
建築業界では、高齢者の働き手に比べて若手従業員の数が少なく、定着率も悪いことが問題視されています。業界全体で若手の人手不足が進むなか、限られた人材で受注を獲得していくには“営業力の強化”が必要です。
一方、営業方法においては、従業員のスキルやノウハウのばらつき、業務の属人化といった組織全体の成果を左右する課題を抱えている企業も少なくありません。
個人スキルやノウハウにばらつき
従業員によって営業活動に関するスキルやノウハウにばらつきがあることにを悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。
この原因として考えられるのが、各担当者の経験やスキルが社内で共有されていないこと、さらには社内教育制度が整っていないことが挙げられます。
ほかにも、日々の商談や業務に追われ、新人教育に十分な時間が取れていないケースもあります。営業チーム全体で売り上げを伸ばすためには、スキルやノウハウを社内に蓄積・共有、営業の平準化を図ることが重要です。
業務の属人化に問題
工務店・ビルダーの注文営業や建売営業においては、一人ひとりが個別に顧客対応をしていることもあります。
顧客が少数であれば対応できますが、顧客数が増えれば、その分営業担当者の負担も大きくなります。また、顧客対応の属人化によって営業の良しあ悪しなどのノウハウが共有できないことで業務が非効率になっている可能性もあります。
企業全体で営業力の向上を目指すのであれば、社内で情報共有を行いやすい環境の設整備や営業過程の見える化などを行い、営業活動の属人化をなくすことが重要です。
人材不足・人材が定着しない
営業活動には、アポイントの獲得から初回商談、成約までにさまざまなプロセスが発生します。
資料作成の方法、メールを送るタイミングなど、それぞれのプロセスで成功に導くためのポイントが異なるため、経験の浅い新入社員ではなかなか成約までたどり着けないことがあります。
こういった環境においては「頑張っているのに成果が出でない」「ほかの人よりたくさん働いているのに成約がと取れない」といった状態が続き、モチベーションの低下を招きます。やがて従業員の離職、さらに人材が定着しづらいという課題に発展します。
企業は定着率を高め、人手不足を防ぐために営業力やモチベーションを高める教育体制の整備が必要です。
工務店・ビルダーの営業力を強化する3つの方法
工務店・ビルダーの営業力を高めるためには、社内の情報共有や業務の効率化と人材の育成の両方を行うことが重要です。ここでは、営業力の強化のために取り入れたい3つの方法をご紹介します。
1.ツールの活用で営業を仕組み化
成約率の高い営業担当のスキルやノウハウを仕組み化することで、組織全体の営業力を強化できます。
業務の属人化によって起こる営業活動の非効率化を防ぎ、優れた営業担当者のスキルやノウハウを社内で共有するには営業支援ツールの活用が効果的です。
営業支援ツールでは、各プロセスの対応内容やアプローチの方法を見える化することができるようになり、顧客への提案、メールで使うフレーズ、アプローチのタイミングといったデータの蓄積や分析も可能です。
2.マーケティングオートメーション機能化で営業の効率化
属人化や機会損失の原因となる人材不足を解消するには、マーケティングオートメーション機能が備わった営業ツールの活用が効果的です。
定期的なメール配信や商談後のフォローが自動化されるため、時間に追われる営業担当者の業務負担を軽減できます。また、顧客とのやりとりをデータ化して社内共有できるため、見込み顧客を逃さず、フォローができるのもポイントです。
3.営業研修でスキル・モチベーション向上
人材育成には、営業に役立つノウハウを具体的に学べる研修を実施してみてはいかがでしょうか。
こうした研修は新人社員・中堅社員のスキル強化や管理者向けのマネジメント教育などにも有効です。研修の実施後は目標設定やフィードバックを行い、スキルやノウハウを定着させることを目指します。
また、自社で教育体制が整えられない場合は外部サービスを利用するのも方法の一つの方法です。研修を通して実践的なスキルを学ぶことで営業力アップのみならず、モチベーション向上にもつながります。
まとめ
工務店・ビルダーの営業では個々のスキルに差が生じたり、属人化により業務が非効率になったりしているケースがあります。そういった課題を解消するにはツール・外部サービスの活用が効果的です。
さらに、営業担当者が蓄積したスキルやノウハウを社内で共有することで、組織全体の営業スキルの平準化やサービス品質の向上、さらに受注率アップを目指せます。営業支援ツールや研修サービスをうま上手く取り入れて、社内の営業力強化に役立ててみてはいかがでしょうか。