反響発生後の接触率が向上。会社全体で改善施策を実行し成約事例も
ハウスメーカーや工務店の集客方法のひとつとして、注文住宅ポータルサイトへ会社情報や施工事例などを掲載することが挙げられます。
注文住宅ポータルサイトに掲載後、エンドユーザーから反響があったけれども、なかなか接触できない、どれくらいのタイミングで連絡をしたらいいのかが分からない……など、そのあとの追客の方法にお悩みや課題をお持ちのハウスメーカーや工務店の担当者の方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、LIFULL HOME’S 注文住宅 に掲載中のセイダイハウジング ミライロ株式会社様に、接触率向上を目的に実施されたことや、その成果をお聞きしました。
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地域密着、高性能住宅が特徴
――まずは、セイダイハウジング ミライロ株式会社様の特徴についてお聞かせください。
「創業47年、石川県で地域密着の家づくりを続けています。やろうと思えばコストを抑えて住宅をつくることもできますが、住宅は、一生に一度の大きな買い物です。一度建てたなら一生住めるように、私たちは100年住める家を目指しています。長年、石川県で家づくりの実績があり、地域に根付いた工法で、経験のある職人とずっと二人三脚で家づくりをしてきました。省エネ性能、高い住宅性能がなければ家として快適に健康に過ごせませんので、省エネ性能を一定水準より下回る住宅は絶対に提供しません。完成し、引き渡した後も、ずっと付き合っていけるような関係性を目指しています。接客においては、お客様の立場にたって、プロの目線でしっかりとした提案ができる、本音でお話しができる関係性を大切にしています」(セイダイハウジング ミライロ株式会社 執行役員代表取締役社長 大島史年様)
「体感型展示場えころの森」(石川県金沢市)でお話をお伺いしました。住宅の設備や仕様などが展示されています
インサイドセールスの人員確保をきっかけにLIFULL HOME'Sに再入会
――LIFULL HOME’S 注文住宅に入会してくださった経緯を教えてください。
「5年前に一度掲載していたのですが、メール反響があっても電話がつながらないケースが多く、そのときは解約しました。2022年の秋頃に、これからはインサイドセールスが大切だという話が社内で上がり、1人の人員を確保することになりました。そのときに、LIFULL HOME’Sの担当者からサイトの反響の質が改善されているという話を聞き、もう一度やってみようかという話になりました」(グリスマデザイン株式会社 代表取締役社長 久利須喜嗣様)
営業サポート担当からの提案を受け改善施策を開始
――ご入会を頂いた後、費用対効果の面から再度、退会を検討されていたとお聞きしました。その際、LIFULL HOME'Sの営業サポート担当菱谷から受けた改善施策の提案(下記)について、どのように思われましたか。
<LIFULL HOME’S営業サポート担当がご提案した接触率改善施策>〇課題:ポータル反響における反響接触率が34%(LIFULL HOME’S参考指標:60%)
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「一回やってみよう、と。うまくいっていることを変えるわけではないですから、改善するべき点があって、菱谷さんから改善提案があったわけで。もしこれをやってみて改善できなければ、ほかの方法を考えればいいという認識でした。一度やってみないことには振り返りもできませんからね」(セイダイハウジング ミライロ株式会社 執行役員専務取締役 吉村和晴様)
右:お話をお伺いしたセイダイハウジング ミライロ株式会社 執行役員代表取締役社長 大島史年様
左:LIFULL HOME’S営業サポート担当 菱谷 匡
担当者の割り振りを一部自動化
――LIFULL HOME'S の営業サポート担当の提案を受け、実際にどのようなことを行われたのでしょうか。
「それまでは、お問合せのあった方の年齢やエリアなどの属性を見て、そこから誰に割り振るか、担当者を精査する時間を取っていました。ただ、時間が空いてしまって電話がつながらないケースが多かったですね。架電スピードを上げるため、順番に、手が空いている担当者からかけていく方法に変えました」(執行役員専務取締役 吉村和晴様)
「今までは、吉村専務に情報が集約されて、それから担当の割り振りを待っていましたが、部署内のコミュニケーションツールで反響の確認ができるようになり、自分自身で状況を見て判断ができるようになりました。それまでは反響に気が付いても、『反響がきました』といったん判断を仰いでいましたが、自分で判断できるようになったのは大きいですね。架電スピードを上げることに集中できるようになりました」(セイダイハウジング ミライロ株式会社 注文住宅部営業課 山田裕晃様)
資料送付のフローを変更。当日中送付を徹底
――資料送付タイミングの変更についてはいかがでしたか。
「お客様にお送りする資料作成を、広報の部署が担当し、その後、営業が電話でヒアリングをしてから個別の要望にお応えして資料を追加して送付する、というフローでした。そこを当日中に、資料請求があったら機械的に送付するというフローに変更しました。早く送付することで、お客様の手元に資料がある状態でお電話ができる可能性もあると思います」(執行役員代表取締役社長 大島史年様)
――新しい施策を始める際に、なかなか実行できなかったり、定着しなかったりというケースもあると聞きますが、いかがでしたが。
「改善施策を進めるにあたって、責任の所在を明確にすることは重要です。適材適所で誰が何の担当かを決めて、管理する人も決めました。営業庶務課の長谷田が非常に几帳面でしっかりしており、細かく進捗を確認してくれています。ちゃんと実行できているのかどうか、確認することに関して上司部下は関係ありません」(執行役員代表取締役社長 大島史年様)
お話をお伺いしたセイダイハウジング ミライロ株式会社の皆様。右から執行役員代表取締役社長 大島史年様、注文住宅部営業庶務課 長谷田理紗様、執行役員専務取締役 吉村和晴様、注文住宅部営業課 林かりん様、山田裕晃様
接触率が60%に改善
――改善施策の実行後、接触率が34%から60%に改善されました。反響発生から60分以内に対応したケースは接触率が高い傾向にありましたが、体感された効果はありましたか。
「インサイドセールス経由の反響から、ご成約を頂けたお客様がいらっしゃって、その方から『資料請求後の連絡が一番早かった』というお声を頂きました。接触率が向上することでお客様と電話でお話しする回数が増え、誘客も多少増えていると感じています」(セイダイハウジング ミライロ株式会社 注文住宅部営業課 林かりん様)
「はじめて家づくりをされる方が多く、最初にお電話がつながると、ちゃんと話を聞いてもらえることが多いように感じます。早くお電話がつながったときは、住宅展示場への来場につながるなど、その回数が増えてきているのを感じています」(注文住宅部営業課 山田裕晃様)
――LIFULL HOME’S経由の反響についてご感想を教えてください。
「LIFULL HOME’Sと、ほかのポータルサイトを比較して、資料請求の総数はほかのポータルサイトの方が多いですね。来場数や成約数につながる確率で言うと、LIFULL HOME’S の方が高い印象です。LIFULL HOME’Sからの反響は、『セイダイハウジング』に問合せをしているという認識を持ってくださっているお客様が多く、来場への確率がいいと感じています」(執行役員専務取締役 吉村和晴様)
「住宅性能の良さによる光熱費の違いやローコスト住宅との違いなど、分かりやすくお客様にお伝えしています」
今後も100年住める家、永続する事業を見据えて
お話をお聞かせいただいたセイダイハウジング ミライロ株式会社は、トップクラスの住宅性能を誇り、「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2017」では大賞を受賞。石川県で多くの施工実績があります。さらに2023年11月から、新規事業を開始されるそうです。
「これまで、多くのお客様にご縁を頂きました。これからもお客様に安定して住宅を供給し、従業員の雇用を確保するため、多角化経営をしていかないといけないと思っております。セイダイホールディングスの新事業として室内ゴルフ練習場、インドアゴルフスタジオ金沢駅西を11月にオープン予定です」(執行役員代表取締役社長 大島 史年様)
取材中、ご対応くださった皆さまが終始笑顔で、お互いにコミュニケーションを取りながら話をされているのが印象的でした。改善のスピード感が非常に早いのも、社内の風通しのよさからくるものなのかもしれません。