戦略のヒントは競合に! 3Cについて理解しよう
「自社の強みは何ですか?」という質問にあなたは答えることができますか? 自社の強みを理解し、その強みを活かした戦略を立てることは、競合との激しい競争を勝ち抜くには必要不可欠です。
自社の強みを知るヒントは競合が持っていることもあります。競合を分析することで、自社の強みがわかるかもしれません。競合を分析する方法の1つに、3C分析というものがあります。
この記事では3C分析について説明し、具体的な分析方法まで紹介します。
目次[非表示]
- 1.3Cとは?
- 2.顧客分析でニーズを掴む
- 3.競合分析の3つのポイント
- 3.1.1. 競合のポジションを把握する
- 3.2.2. 競合のリソースを把握する
- 3.3.3. 口コミを分析する
- 4.自社の強みをみつけよう
- 4.1.1. 競合との違いを考える
- 4.2.2. 強みを作り出す
- 5.まとめ
3Cとは?
3Cとは、自社(Company)、競合(Competitor)、顧客(Customer)、のことです。3Cについてリサーチし、今後の戦略について考えることを3C分析といいます。
3C分析を行うことで自社の今後の方向性を決める手がかりを掴むことができます。分析をする際には目的を明確にしておくと余計な分析をせずに済みます。
分析は基本的に顧客、競合、自社の順に行います。顧客の状況を理解し、競合が顧客に対してどのようなアプローチをしているか確認し、最後に自社がどう行動するか決定する、といった流れです。それでは、具体的な内容を1つずつ説明していきます。
顧客分析でニーズを掴む
顧客分析では顧客のニーズがどのように変化しているのかに注目します。売上げが伸び悩んでいるのは自社の商品、サービスが過去の顧客に向けたものになっているからかもしれません。
つまり、顧客のニーズが変化しているのであればその商品やサービスは時代遅れのものになっているのです。顧客のニーズに合わせて自社の戦略も柔軟に変化させる必要があります。もちろん、顧客のニーズが変化していない場合もあるので見極めは慎重に行いましょう。
また、今までいなかった層の顧客が急に入ってくる場合もあります。例えば、男性向けに開発したドリンクが、人気の男性アイドルがテレビで紹介したことによって若い女性に売れることもあります。
このように、意外な顧客を掴んだタイミングを見逃さないようにしましょう。
競合分析の3つのポイント
競合分析でやるべきことは3つです。
1. 競合のポジションを把握する
市場内の会社はポジションによって4つのタイプに分類されます。
・リーダー
トップに立って市場を引っ張るポジションです。多くの場合、大手企業が分類されます。
・チャレンジャー
トップとの差別化を図って対抗する企業です。
・ニッチ
専門性を強みにしている企業です。他社との競争はあまりしません。
・フォロワー
リーダーやチャレンジャーを真似している企業です。
基本的にこの4つのポジションの会社によって市場は成り立っています。競合がどのポジションにいるのかを把握しましょう。
ポジションによってやるべき戦略も違います。自社と違うポジションの競合を真似しても上手くいかない可能性が高いので、競合と比較するために自社のポジションを把握しておくとよいでしょう。時にはポジションを変えることも必要になってきます。
2. 競合のリソースを把握する
リソースとは具体的にいうとお金や従業員のことです。「競合がどの事業にどの程度の資金を投入しているのか?」「従業員の数と売上げに相関があるか?」など、競合のリソースがどのように使われているのかを分析します。
売上げが伸びている競合の戦略を自社に取り入れようとしても、自社のリソース不足で実現できないこともあります。
逆に、伸びているにもかかわらずあまりリソースが割かれていない事業はチャンスです。自社がその競合よりも多くのリソースを割いて同じような戦略で事業を展開すれば、売上げを伸ばすことができるでしょう。
3. 口コミを分析する
口コミを分析することも競合を知る方法の1つです。口コミは顧客の意見なので顧客視点で競合をみることができます。顧客が競合の商品やサービスのどこに満足しているのかを知ることで自社の商品を改善する糸口になります。
また、よい評価だけでなく悪い評価を知ることができる点も口コミの特徴です。口コミによって、企業のホームページなどではみることができない顧客の要望を自社の戦略に取り入れることができます。競合の悪い評判は反面教師とするべきでしょう。
インターネットで「企業名 評判」などで検索すれば顧客が書いたブログや掲示板がみつかるでしょう。各種SNSで検索するとより多くの顧客の意見を知ることができるので効果的です。
自社の強みをみつけよう
顧客分析、競合分析で市場の現状を把握しました。それらを踏まえて自社の強みを活かした戦略を考えていきます。
1. 競合との違いを考える
競合との違いはそのまま自社の強みになります。何かしらの違いがあるということは、希少性があるということです。
違いを考える際に、“当たり前”に注目してみてください。自社でやっている“当たり前”の取り組みが競合では行われていないかもしれません。自分たちが“当たり前”にやっていることが競合にとっても“当たり前”だとは限りません。小さなことでもよいので、競合との違いを探してみましょう。
2. 強みを作り出す
それでも強みがみつからない場合は、強みを作り出すしかありません。競合が行っていない、しかしニーズのある商品やサービスを新しく生み出しましょう。
顧客が「こんなサービスがあったらいいのに」と実際に言っていることはほとんどありません。顧客の潜在的なニーズをみつけ出すことが重要になります。
まとめ
今回は3C分析から自社の戦略を立てる方法について説明しました。戦略を立てる際に重要なのは現状把握です。顧客や競合がどのような状況にあるのかを正しく把握できなければ、戦略を立てても的外れのものになってしまいます。
現状把握と自社の強みについて振り返るために、戦略を立てる前には3C分析を行いましょう。その際には今回紹介したポイントに注目してみてください。自社の強みを活かした戦略がみえてくるはずです。