マーケティング

工務店のホームページを活用した短期・中長期の集客方法。LPと自社HPはどう使い分ける?

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ひと昔前と比べると、工務店においてもホームページを通じて相談や見積もり依頼を受けるケースは格段に増えています。集客戦略において、もはや自社ホームページは欠かせないツールのひとつになっていると言っても過言ではありません。

今回はホームページを用いたマーケティング戦略について、「短期」と「中長期」の2つの視点から具体的な施策をご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.短期的戦略:ランディングページ
    1. 1.1.ランディングページ(LP)とは
    2. 1.2.LPの特徴
    3. 1.3.LPのメリット
  2. 2.LPの具体的な展開例を紹介
    1. 2.1.LPで目指すべきゴール
    2. 2.2.短期的な成果を目指すならインターネット広告が近道
  3. 3.中長期的戦略:コンテンツマップ制作・SEO対策
    1. 3.1.自社サイトの構築と運用
    2. 3.2.基本的な取組み
  4. 4.Webサイトを活用するときの具体例
    1. 4.1.アクセス解析による現状把握
    2. 4.2.ペルソナの設定
    3. 4.3.SEO対策・MEO対策
  5. 5.自社のターゲットに沿ったコンテンツを提供しよう!

短期的戦略:ランディングページ

「具体的に売り出したい商品・サービスがある」「顧客のニーズが明確になっており、ピンポイントで広告を届けたい」といった場合は、短期的に結果を出せる戦略を立てることが大切です。じっくりと顧客を育てていくのではなく、すぐに購入・申し込みの具体的なアクションを求めたい場合には、ランディングページの活用が適しています。

ここではまず、ランディングページの基本的な特徴について見ていきましょう。

ランディングページ(LP)とは

ランディングページ(以下、LP)とは、ランディングという英単語が「着陸」を意味するように、もともとは「ユーザーが自社サイトに初めて訪れた際にアクセスするページ」のことです。マーケティングにおいては、「ユーザーのアクションを促すことに特化した縦長1枚のページ」を意味します。

また、コンバージョン(CV)とは英語で変換や 転換、変化を指す言葉です。Webマーケティングにおいては「成約」という意味で使用されます。

基本的にLPは、特定の商品・サービスを詳しく説明するために作成され、サイトに流入してきたユーザーをそのまま成約につなげるのが目的です。

LPの特徴

LPは縦長1ページにすっきりと情報がまとまっているのが特徴です。一般的なサイトと比べて、他ページへのリンクは極端に少なく、1ページで商品・サービスの魅力を漏れがないように伝えきるのが基本です。

また、全体の構成としては、印象に残るキャッチコピーと目に留まるようなデザインで制作されます。しっかりとテキストを読み込む前に、第一印象の時点でユーザーに気に入ってもらえるような仕掛けをつくることが重要になります。

LPのメリット

LPは1ページ完結型であるため、ユーザーの離脱が起こりにくく、コンバージョン(成約)への導線をつくりやすいのがメリットです。また、一般的なページと比べると提供側の意図する手順や流れで情報に触れてもらえるため、優秀な営業トークのように自然な形でクロージングへと送り込むことができます。

さらに、1枚にまとまっているので、SNSやメルマガなどに2次活用しやすいのも利点です。そのため、サービス詳細の紹介や商品購入、問合せ画面、キャンペーンページの紹介などに適した媒体といえるでしょう。

LPの具体的な展開例を紹介

続いて、工務店におけるLPの具体的な展開方法について見ていきましょう。

LPで目指すべきゴール

工務店がLPを制作する場合、主なゴールとしては次の3つが考えられます。

  • 問合せ数の増加
  • 資料請求の増加
  • モデルハウスや見学会への誘導


住宅の場合、LPからいきなり施工依頼・購入といったコンバージョンを獲得するのは難しいため、まずは顧客リストの獲得が具体的なゴールとなります。そのため、上記の3つのうち最適なゴールを選定してLPの作成をスタートしましょう。

短期的な成果を目指すならインターネット広告が近道

LPで短期的な成果を獲得するためには、自然に流入してくるのを待つのではなく、ある程度「攻め」の姿勢が必要となります。たとえば、Web上に露出させるには、インターネット広告を活用してみるとよいでしょう。

なかでも、LPは「リスティング広告」との相性がよく、出稿の仕方や広告に充てられる予算にもよりますが、すぐに反響を確かめられるのがメリットです。リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに反応して表示される広告のことです。

ユーザーが知りたいことや気になっているテーマに合わせて広告を届けられるため、ニーズが顕在化している「今すぐ客」にアプローチしやすく、LPの成果を確かめやすいといえるでしょう。

中長期的戦略:コンテンツマップ制作・SEO対策

LPは特定のサービスや商品を紹介するのが目的であり、全体としてのマーケティングで考えれば、あくまでも「一つの企画」にすぎません。自社の認知を広げたり、顧客との関係性じっくりと育てたりするためには、ある程度の中長期的な取組みが必要となります。

ここでは、中長期戦略のメインとなるWebサイト運用について詳しく見ていきましょう。

自社サイトの構築と運用

中長期的な集客を求めるのであれば、Webサイトを中心に戦略を立てるのが王道です。インターネットによる情報収集が当たり前になった現代では、ユーザーが自社の情報を知りたいと感じたとき、真っ先に調べてアクセスするのは自社のWebサイトです。

そのため、長期的に見れば、Webサイトの充実は避けて通れない取組みといえるでしょう。Webサイトを運用する目的は、「認知の拡大」「ブランディング」「集客」「リピーター化」などです。

しっかりと力を入れて運用を行えば、サイト経由による流入数が安定的に増え、新たな顧客層の獲得にもつながります。また、過去に自社で家を建てたOB顧客にも情報を継続的に届けられるので、「リフォーム依頼」や「点検依頼」などの案件を獲得できるケースもあります。

基本的な取組み

1枚で構成されるLPとは異なり、Webサイトは複数のページから成り立ちます。そのため、LP以上にしっかりと情報やデザインを整理し、ユーザーが知りたい情報がどこにあるのかを分かりやすく案内することが大切です。

たとえば、サイトの回遊率を高めるためには、コンテンツマップをつくり、見やすいサイトづくりを心がける必要があります。サイト内での導線を上手に構築すれば、ホームページ上で顧客のナーチャリング(育成)も可能です。

具体的には、「お役立ち記事」などによる有益なコンテンツの配信によって自社とユーザーの関係性を構築し、丁寧に顧客側の知識も育てていきながら、最終的に自社のサービスを選んでもらうというケースが挙げられます。システムの構築には時間がかかってしまいますが、一度構築されれば、改良しながら長く活用することができます。

じっくりと時間をかけて、自社のWebサイトを育てていきましょう。

Webサイトを活用するときの具体例

前述のように、Webサイトの運用ですぐに結果を求めることは難しく、コンテンツ制作やSEO(検索エンジン最適化)対策などを継続して行う必要があります。ここでは、Webサイトを活用する際の具体的な施策について見ていきましょう。

アクセス解析による現状把握

すでにWebサイトを運用している場合は、データを基にアクセス解析を行い、現状を把握することが大切です。UU(ユニークユーザー)数・PV(ページビュー)数・セッション数・ページごとの遷移数、コンバージョンなどを洗い出し、どの項目に問題点があるかをチェックしましょう。

ペルソナの設定

マーケティングを行う際には、ペルソナの設定が不可欠です。ペルソナとは、実際にサービス・商品を利用してくれる顧客の具体的なイメージ像のことです。

年齢や性別、家族構成、収入、住んでいる地域、価値観、好み、ライフスタイルなどを細かく設定し、具体的な人物像を思い描くことで、どのようなアプローチが適しているかを判断しやすくなります。また、ペルソナが明確であれば、チームとしても目標や方向性を共有しやすくなるため、スムーズな連携が可能です。

ペルソナの設定には、アクセス解析の結果も活用するのがポイントです。人気コンテンツの傾向や、訪問者の年代などから、メインターゲットの人物像や抱えている課題を把握することができます。

SEO対策・MEO対策

Webサイトで確かな結果を得るためには、SEO対策に力を入れて、検索エンジンの上位に自社サイトが上がってくるようにすることが大切です。それには、「検索キーワードの対策」「SEOに強いコンテンツの作成」などが重要な施策となります。

また、工務店は地域密着型でサービスを提供することが多いため、MEO対策にも力を入れるとよいでしょう。MEOとはGoogleマップで上位に表示されるための取組みであり、きちんと対策をすれば「各地域+工務店」や「各地域+モデルハウス」などの検索キーワードで上位に表示されやすくなります。

自社のターゲットに沿ったコンテンツを提供しよう!

Webによる集客を成功させるためには、短期的な施策と中長期的な施策を同時並行で進めるのが理想的です。今回解説したように、LPはニーズが顕在化している「今すぐ客」を対象とするのに対し、Webサイトはニーズが明らかになっていない「一般層」あるいは「潜在層」をターゲットとします。

それぞれに異なる用途があるため、両者のターゲット像や目的を明確にしたうえで、適した役割を持たせながら運用することが大切です。特に中長期的な施策は、成果が出るまでに少なくとも数ヶ月はかかるため、できるだけ早いタイミングで取り組む必要があります。

自社の人員や予算、今後の事情スケジュールなどを考慮したうえで、取組みを開始するタイミングを前向きに検討してみましょう。


●記事のおさらい

最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q:ランディングページとは?
A:
ランディングページとは、特定の商品・サービスの情報提供に特化した1枚の専用ページです。具体的なコンバージョンを引き出すのが目的であり、1枚のフォーマットに情報がまとまるため、SNSなどでも展開しやすいのが特徴です。

Q:工務店がランディングページを活用するメリットは?
A:
工務店の場合、ランディングページは「問合せ数の増加」「資料請求の増加」「モデルハウスや見学会への集客」に役立てることができます。すでにニーズが顕在化している顧客に情報が届けば、具体的な商談へと進めるチャンスを構築できるのがメリットです。


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編集部
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工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

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