マーケティング

自社に合った集客戦略は? 住宅業界の主な集客手法と施策を紹介

自社に合った集客戦略は? 住宅業界の主な集客手法と施策を紹介

近年では、住宅営業においてもマーケティングの考え方を取り入れるケースが増えています。インターネットによる情報収集が当たり前になったことで、顔の見えないユーザーとの接点を具体的なコンバージョンに導くには、マーケティングの概念や取組みが欠かせません。

今回は住宅業界における代表的なマーケティング手法とそれぞれの特徴、効果的に取り組むためのコツをご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.住宅業界のおもなマーケティング戦略の種類と特徴
    1. 1.1.コンテンツマーケティング
    2. 1.2.SNSマーケティング
    3. 1.3.ポジショニングメディア
  2. 2.マーケティング戦略に共通するポイント
    1. 2.1.顧客データを活用する
    2. 2.2.ターゲティングを正確に行う
    3. 2.3.マーケティングツールの導入も有効
  3. 3.集客につなげるための施策案
    1. 3.1.ポータルサイトの運営
    2. 3.2.リスティング広告
    3. 3.3.SEO対策
    4. 3.4.SNS広告
  4. 4.効果的に取り組むためのコツ
    1. 4.1.予算の目安を決める
    2. 4.2.ゴールから逆算して必要な集客数を割り出す
    3. 4.3.優先度の高いマーケティング施策にリソースを集約させる
  5. 5.自社の現状・課題を把握して適切な方法を選ぼう

住宅業界のおもなマーケティング戦略の種類と特徴

住宅業界で活用できるマーケティングにはさまざまなものがあります。ここでは、インターネットを用いた代表的なマーケティング戦略の種類と特徴をご紹介します。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、動画やセミナー、コラムなどのコンテンツを活用したマーケティング手法のことです。ユーザーが得たいと感じている情報を継続的に提供することで、自社の信頼性を高めたり、自社の商品・サービスを自然に訴求したりするのが目的です。

コンテンツマーケティングにおいては、基本的に自社のホームページやSNSアカウントなどを土台として発信を続けることとなります。そのため、まずは有益なコンテンツを配信し続け、SEO対策なども行いながら、ホームページやアカウントの注目度が高まるようにするのが基本です。

SNSマーケティング

SNSマーケティングとは文字どおり、FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSを用いたマーケティングのことです。スマートフォンの普及により、SNSのユーザーは年々増加しており、現在では幅広い層が利用する巨大なプラットフォームになりつつあります。

そのため、企業が自社のアカウントを運用していくことで、「信頼性が向上する」「自社の魅力を幅広い相手に届けられる」といった効果が生まれていきます。また、SNSの大きな特徴である「情報拡散力の高さ」と「双方向のコミュニケーション」は、企業とユーザーの距離を近づける重要なメリットです。

SNSでは、気に入った投稿をユーザーが自由にシェア・拡散することができるのが特徴です。魅力的な情報を発信し、広告運用を効果的に行えば、現在の認知度にかかわらずに幅広い相手へ訴求できるのが強みといえます。

さらに、ユーザーからの質問を受け付けるなどの双方向的なやりとりが可能なため、イメージアップや信頼関係の構築にも役立ちます。

ポジショニングメディア

ポジショニングメディアとは、自社の専門分野と親和性の高いユーザーにターゲットを絞って、一つのテーマに特化させた専門メディアのことです。たとえば、住宅会社であれば「自然素材の家」や「都会の狭小住宅」、「平屋」といった自社が取り扱う工法に特化してホームページをつくり、コンテンツや情報を届けるという具合です。

この方法では、幅広いテーマを扱う場合と比べて流入数こそ少なくなってしまうものの、興味を持ってもらえたユーザーをより高い確率で自社の顧客にすることができるのがメリットとなります。

マーケティング戦略に共通するポイント

マーケティングにおいては、自社の戦略に合った手法を選ぶことが重要であるとともに、基本のポイントをおさえることも大切です。ここでは、いずれのマーケティング戦略においても重要となる基本の注意点を見ていきましょう。

顧客データを活用する

Webを用いたマーケティングでは、顧客データの蓄積と活用がとても重要となります。データを分析すれば、マーケティングの効果や顧客の傾向を把握することができ、今後の集客や施策のブラッシュアップに活用可能です。

さらに、個人の顧客データを活用すれば、1人ひとりに合わせたきめ細やかな施策を実行することができます。たとえば、特定のキーワードに興味を持っているユーザーを絞り込んでDMを送ったり、開封率の高い時間帯を狙ってアプローチをしたりすることができるようになります。

そのため、マーケティングを効率的に行うには、データの活用が重要な課題です。

ターゲティングを正確に行う

一からマーケティング施策を組み立てる際には、ターゲティングを正確に行うことも大切です。まずは、市場を顧客の属性や行動特性、心理的な傾向などでグループ分けし、グループ内で共通するニーズを洗い出しましょう。

そのうえで、自社の強みや経営戦略に基づき、細分化された市場から具体的なターゲットを絞り込んでいくことが大切です。

マーケティングツールの導入も有効

顧客データを管理したり分析したりするうえでは、データを一元管理できるシステムを導入するのが有効です。代表的なものとしては、SFA(営業支援)CRM(顧客管理)MA(マーケティングオートメーション)などがあり、ツールによっては複数の機能を備えていることもあります。

マーケティングツールでは、単にデータを管理したり共有したりするだけでなく、そこから一歩踏み込んで現状の分析や施策の提案なども行ってくれます。適切なツールを導入すれば、データをスピーディかつ効果的に活用するのに役立つ武器となるでしょう。

集客につなげるための施策案

Webを用いた集客戦略では、いくつかの媒体を組み合わせることで、マーケティングの効果が高まります。ここでは、集客につなげるための施策案として、具体的にどのような種類があるのかを見ていきましょう。

ポータルサイトの運営

ポータルサイトとは、ユーザーにとってインターネットの入り口にあたるWebサイトのことです。狭義の意味では、「Google」や「Yahoo!ジャパン」などが該当しますが、マーケティングにおいては自社の各種サイトが集まる窓口のようなサイトのことを指します。

ポータルサイトの役割は、情報を一ヶ所に集約し、ユーザーが欲しい情報を的確に集められるようにすることです。住宅会社においては自社のホームページやSNSなどのコンテンツを充実させることで、運営するポータルサイトにユーザーから興味を持ってもらいやすくなるでしょう。

自社で直接発信するさまざまな情報をポータルサイトに集客させれば、ユーザーは検索の手間が省けるため、資料請求などの次のアクションに結びつきやすくなります。

リスティング広告

リスティング広告とは、「検索連動型広告」とも呼ばれており、検索エンジンの検索結果画面に表示される広告のことです。ユーザーの検索キーワードに応じて、適切なタイミングで広告を表示できるので、自社のサービスに興味を持っていると想定される顕在層にアプローチ可能な点がメリットです。

また、料金制度はユーザーのクリックに応じて費用が発生する「クリック課金制」であるため、一般的な広告手法と比べてコストパフォーマンスにも優れています。

SEO対策

Webマーケティングにおいては、自社のサイトを検索上位に持ってくるために、SEO対策を行うのも基本です。たとえば、ユーザーのニーズを満たせるようなコンテンツを継続的に発信し、検索エンジンでの評価を高めるコンテンツSEOなどが主流の方法です。

ユーザーの悩みやニーズに合わせて、適したキーワードに関連するコンテンツを発信すれば、検索エンジンから有益性が評価されて検索上位に表示されやすくなります。一度発信したコンテンツは、その後も継続的に活用していけるため、資産としての蓄積性があるのも利点です。

SNS広告

SNS広告とは、ユーザーの特性や興味に合わせて、タイムラインやフィード上に表示される広告のことです。広告の形態はテキストとバナーといったシンプルなものから、動画を用いることも可能であるため、幅広い表現が行えるのがメリットです。

SNS広告は、ユーザーのアカウントを通じて年齢や性別、興味などの情報を選別できるため、ターゲティングの精度が高いのが特徴といえます。たとえば、「都内在住の30代男性」などに絞って広告を運用すれば、限られた費用でも確かな成果につなげることができます。

効果的に取り組むためのコツ

Webによる集客の施策を効果的に実行するためには、場当たり的に取り組むのではなく、事前に明確な戦略を立てることが大切です。ここでは、マーケティングを成功させるための基本的なコツをご紹介します。

予算の目安を決める

まずは、実現可能な施策を見極めるために、マーケティングにかけられる予算の目安を決めておくとよいでしょう。たとえば、一般的に広告にかける予算の目安は「売上の3%程度」とされていますが、これは企業の規模や経営戦略によっても異なります。

そのため、スタート時は自社の経営状況を踏まえて、広告予算の上限を設定してみましょう。そのうえで、自社が目標とする売上から逆算して、妥当な金額を設定することが大切です。

ゴールから逆算して必要な集客数を割り出す

広告予算の決め方にも関連していますが、マーケティングでは施策の有効性を確かめるために、事前に具体的な数値目標を決めることが大切です。有効な数値目標を設定するためには、ゴールからさかのぼって一つずつハードルを設けていくのが確実といえます。

たとえば、Web広告をメインに集客を行い、資料請求や申し込みを経て、住宅イベントやモデルハウスへ結びつけるのを基本のルートとするのであれば、次の順序で目標設定を行うのがコツです。

 1.必要な成約数を決める
 2.過去のデータから基準となる成約率を割り出す
 3.必要なイベント来場数を決める
 4.過去のデータから基準となる来場率を割り出す
 5.必要な資料請求数、申し込み数を割り出す
 6.必要なアクセス数、登録ユーザー数を割り出す
 7.必要な広告アプローチ数を割り出す


このように、ゴールから逆算していけば、どの程度のユーザー数に広告をアプローチすればよいかが分かります。また、必要なアプローチ数が分かれば、必要な広告予算の目安も明らかになってくるでしょう。

優先度の高いマーケティング施策にリソースを集約させる

マーケティングでは手当たり次第にさまざまな施策に着手するのではなく、ある程度の成果が期待できる施策を絞り込んで、リソースを集約させることが大切です。そのためには、前述のようにデータの活用が重要なカギを握ります。

特に中小の住宅会社では、競争優位性を確保するために費用を効率的に分配することが何よりも重要です。過去の顧客データや自社の営業データを収集・分析して、改善し、成果につながりやすいマーケティング施策を見極めながら、コストパフォーマンスに優れた集客戦略を立てましょう。

自社の現状・課題を把握して適切な方法を選ぼう

住宅会社の集客戦略は、従来のような対面型のものだけでなく、Webサービスやコンテンツを利用した非対面型のものまで幅広いバリエーションがあります。適した集客方法はその企業の方針や経営戦略、営業エリアの特性によって異なりますが、Webでの集客は今後もますます重要なテーマとなっていくでしょう。

Webマーケティングにも、自社サイトの運営やコンテンツマーケティング、SNS広告の運用といったさまざまパターンがあり、どのターゲットを選定するかによって適した媒体や手法が変わってきます。まずは、過去のデータをもとに、自社の現状や課題をしっかりと把握し、どの手法や発信内容が適切であるかを探ってみましょう。


●記事のおさらい

最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q:住宅業界における代表的なマーケティング手法とは?
A:
住宅業界においても、Webマーケティングによる集客が主流となっており、「コンテンツマーケティング」や「SNSマーケティング」「ポジショニングメディア」などが代表的な戦略となっています。SNSマーケティングでは、広告の運用を組み合わせることで、短期的に一定の成果を狙うことも可能です。

Q:Webマーケティングを効果的に行うコツは?
A:
まずは、自社の売上目標や経営状況を踏まえて、マーケティングにかけられる予算の上限を決める必要があります。また、成約率や来場率などのデータから、必要な集客数を逆算して目標設定することも大切です。


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