子育て世帯をターゲットにした住宅イベントとは?子育て世帯が来場したくなる集客のポイント
住宅イベントは顧客との直接的なコミュニケーションを図れる重要な場です。住宅イベントに十分な数の集客を実現できれば、業績の向上に大きく近づくことができます。
そのうえで、住宅イベントにおける主要なターゲットは「子育て世帯」です。世帯主の年齢や家族構成、ライフステージの変化などを踏まえると、住宅の購入に対するニーズが高まりやすい重要な顧客層です。
今回は子育て世帯の集客に向けて、住宅会社が取り組むべき施策や環境づくりについて解説します。
目次[非表示]
- 1.住宅イベントで子ども向けの企画が重要な理由
- 1.1.住宅マーケティングにおけるファミリー世帯の重要性
- 1.2.子ども向け企画の秘訣ポイント
- 1.3.ペルソナの設定が何よりも大事
- 2.親子で楽しめる企画例
- 2.1.遊び場の設置
- 2.2.ワークショップの開催
- 2.3.キャンペーンやプレゼント企画の実施
- 3.親御さんが安心して話ができる環境づくりが大切
- 3.1.託児所・保育施設の整備
- 3.2.持ち帰りできる資料の充実
- 4.この記事を監修した人
- 4.1.三輪 歩己
住宅イベントで子ども向けの企画が重要な理由
住宅イベントにおいて、子ども向けの企画は集客力を高める重要な取組みとなります。ここではまず、子どもをターゲットとした企画の重要性について確認しておきましょう。
住宅マーケティングにおけるファミリー世帯の重要性
住宅販売において、ファミリー層は主力となるターゲット層です。特に子どもが小学校に入学する前のタイミングは、住宅購入に前向きな世帯が増える傾向にあります。
その理由は「子どもの学区が決まる前に持ち家を決めたい」と考えるケースが多いためです。また、未就学児がいる世帯では、子どもの成長に合わせて必要な生活スペースが広がることもあり、賃貸物件の間取りが手狭に感じられやすい点も関係しています。
そのため、住宅会社としては「どれだけ未就学児がいるファミリー世帯を取り込めるか」が業績を左右する重要なカギとなるのです。さらに、親子連れの顧客は「口コミ効果を期待しやすい」というメリットもあります。なぜなら、子育て中は同じ悩みを抱える世帯が多く、情報をシェアしながら支え合うことが多いからです。
同世代で関心が持たれやすい「住宅購入」は、会話の主要なテーマの一つになり得るため、ファミリー層へのアプローチをうまく行うことでさらなる集客力アップが期待できます。
子ども向け企画の秘訣ポイント
住宅展示場においては、子ども向けの企画を行うことで、家族での来場を後押ししやすくなります。しかしファミリー世帯にとって、住宅展示場への来場は家族で過ごす貴重な休日を浪費してしまう選択肢でもあります。
単に住宅見学が行えるだけでは、子どもが退屈に感じてしまうといったことが気になり、敬遠してしまう可能性もあるでしょう。しかし、同時に子どもが楽しめるような企画を扱えば、家族で過ごす楽しい一日として気軽な参加を促しやすくなります。
また、企画の内容から「子連れ客を歓迎している」というメッセージも伝わるため、子どもが泣いてしまったときの対処などを気にせず、安心して参加してもらえるのもメリットです。
ペルソナの設定が何よりも大事
子ども向けのイベント企画をするにあたって、ペルソナ(架空の人物像)の設定は施策の第一歩となる重要なポイントです。企画の内容によっては大掛かりな準備やコストがかかる場合もあるため、場当たり的に取り組むのではなく、きちんと戦略を立てる必要があります。
まずは、ターゲットとするファミリー層のライフスタイルや購買傾向などを調査・分析し、具体的なペルソナを設定しましょう。このとき、地域によっても傾向が異なるケースがあるため、開催するエリアの特徴も踏まえた分析が重要となります。
ペルソナはターゲットと異なり、より具体化されたキャラクターを描くのが特徴です。実在する人物を想定し、年齢、性別、職業、年収、役職、居住エリア、趣味、家族構成、悩みや関心などを洗い出し、具体的な人物像を描く必要があります。
明確なペルソナを設定できれば、自社に興味を持ってもらうための裏付けがしやすくなるとともに、施策の方向性をチーム内で共有しやすくなるでしょう。
親子で楽しめる企画例
子どもが喜ぶ企画にはさまざまな種類があります。ここでは、代表的な企画例を見ていきましょう。
遊び場の設置
住宅展示場はある程度の広いスペースを確保できるので、その強みを生かして遊び場を設置するのも一つの方法です。具体的には、安全性の高いエアー遊具を設置したり、芝生広場で簡単なボール遊びができるようにしたりといった方法があります。
ワークショップの開催
手作り体験イベントなどのワークショップも、子どもからの人気を集める企画といえます。住宅会社であることを生かし、自然素材を使った工作体験などを開催して、実際に触れてもらいながら素材の魅力を知ってもらうのも有効です。
キャンペーンやプレゼント企画の実施
事前予約者を対象に「プレゼントキャンペーン」を開催するのも有効な方法です。話題性のあるキャンペーンを企画できれば、SNSによる拡散効果も期待できるため、事前周知によってさらなる集客にもつながります。
主催者の立場からすれば、単に来場者数が増えるだけでなく、事前予約をしてもらえる割合を高めることも重要です。予約数が明確であるほど、担当者の人員調整などがしやすくなるので、効果的に来場者を案内できるでしょう。
親御さんが安心して話ができる環境づくりが大切
住宅展示場を具体的な商談の場としていくためには、たんに参加してもらうだけでなく、じっくりと顧客の疑問や悩みを解消できる仕組みを整えることも大切です。子連れの家族に対しては、親御さんが安心して話ができるような環境づくりを徹底する必要があります。
託児所・保育施設の整備
子連れの世帯にとって、子どもをきちんと見てくれる有資格者のスタッフがいることは大きな安心感につながります。実際のところ、託児所や保育施設などを設けている住宅展示場もあり、子育て世帯の来場者数の増加に大きく貢献しているといえるでしょう。
また、授乳スペースやキッズルーム、離乳食やミルクを温められる電子レンジ、ウォーターサーバーなども整えておくと、安心して利用してもらいやすくなります。子育て世帯に細かな配慮することによって好印象を持ってもらえれば、口コミによる拡散も期待できるので、サービスの質を高めることが大切です。
持ち帰りできる資料の充実
家づくりは検討している人にとってとても大きなライフイベントです。住宅が完成するまでの家族内での話し合いや試行錯誤のプロセスも、家族の大切な思い出になる点を考慮し、持ち帰れる資料の作成にも力を入れることが大切です。
当日のメモを持ち帰ってもらえるように書き込みやすいノートを説明に利用したり、間取り図などを入れたりすることで、帰宅してからも話題に挙がるよう工夫することが大切です。
●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:住宅マーケティングにおけるファミリー層の重要性とは?
A:ファミリー世帯は、住宅購入を検討する最重要顧客層の一つです。特に就学前の子どもがいる世帯では、転校を回避するために学区が決まる前に持ち家を決めたいと考えるケースが多いため、積極的にアプローチをすることが大切です。
Q:住宅イベントの子ども向け企画にはどんなものがある?
A:エアー遊具の設置やワークショップなどの開催が代表的な例です。また、予約特典としてプレゼントキャンペーンを実施すると、予約者が増えて来場者数を事前に把握しやすくなるとともに、SNSによる拡散効果も期待できます。
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この記事を監修した人
三輪 歩己
不動産鑑定士、宅地建物取引士、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)、 相続診断士、J-REC公認不動産コンサルタント
名古屋市立大学薬学部卒。 大学在学中に不動産鑑定士2次試験合格。日本土地建物株式会社にて、 不動産鑑定や不動産証券化業務に従事。その後外資系不動産ファンド等にて 物件購入・管理・経営企画等業務に従事。約20年間の鑑定・宅地建物取引業の 経験を活かし、2020年に不動産パートナーズ株式会社を設立し、代表取締役に就任。 同社では、不動産鑑定業・宅地建物取引業に加え、不動産専門の相続診断士として 活動を行う。