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年間30~40棟規模の工務店が目標達成するための集客戦略とは?

年間30~40棟規模の工務店が目標達成するための集客戦略とは?

工務店の集客戦略は、自社の事業規模や営業エリアに応じて最適化していく必要があります。中小規模の工務店においては、大手の方法を追従するのではなく、独自性を持たせた戦略を実行することが重要です。

今回は「年間30~40棟規模」のいわゆる中小の工務店において、どのような集客戦略を立てるべきなのかについて解説します。戦略のポイントや具体策、各集客手法の組み合わせ方などについて詳しく見ていきましょう。

目次[非表示]

  1. 1.中小規模のビルダー・工務店の集客課題
    1. 1.1.新設住宅の着工件数が減少している
    2. 1.2.広告を出しても成約につながらない
    3. 1.3.人手不足で集客に手が回らない
  2. 2.目標を達成するために求められる集客戦略
    1. 2.1.営業エリアの特徴・傾向を分析する
    2. 2.2.自社の強みの伝え方を工夫する
    3. 2.3.ターゲット層の傾向を分析する
  3. 3.集客をより強化するための具体策
    1. 3.1.オフラインの集客方法
    2. 3.2.オンラインの集客方法
  4. 4.最適な施策の組み合わせを考えるための3つのポイント
    1. 4.1.定期的に費用対効果を検証する
    2. 4.2.広告予算の目安を参考にする
    3. 4.3.施策ごとの違いを踏まえて戦略を立てる
  5. 5.問合せを成約につなげていくことが大切
    1. 5.1.商談の進め方や提案の質を見直して成約率を高める
    2. 5.2.成約からリピート受注や紹介受注につなげる

中小規模のビルダー・工務店の集客課題

まずは、中小規模のビルダー・工務店が抱えやすい集客課題を3つの視点から整理してみましょう。

新設住宅の着工件数が減少している

住宅業界全体の大きな課題として、「新設住宅の着工数減少」が挙げられます。少子高齢化に伴い、住宅購入のメイン顧客層となる世代が減少しており、新設住宅の着工数は減少傾向にあります。

さらに、家族のあり方や持ち家に対する概念なども変化してきているため、これまで以上に競合他社との差別化は重要なテーマとなります。自社の強みをしっかりと見極め、どの分野で勝負していくのかを明確にする必要があるのです。

広告を出しても成約につながらない

一定以上の規模の住宅会社であれば、すでにある程度の広告戦略には着手していると考えられます。しかし、施策を打ち出してもなかなか成約につながらず、本当に効果が出ているのか分からないというケースも少なくありません。

中小規模の住宅会社は、大手と比べると資金面などでは不利になるため、広告戦略にも独自の工夫が求められます。不特定多数に広告を出すのではなく、自社のターゲットを絞り込み、ニーズに合った広告展開を行うことが集客成功のカギとなります。

人手不足で集客に手が回らない

中小の住宅会社が抱えやすいもう一つの悩みは人手不足です。人的リソースの不足により、思うような集客施策が実行できないといった会社も多いでしょう。

新たな集客戦略を展開するためには、既存業務の効率化に取り組み、リソースにゆとりを持たせる必要があります。そして、集客についてはWebを有効活用し、少ないリソースで大きな効果を生み出す仕組みを構築することが大切です。

目標を達成するために求められる集客戦略

さらなる受注数の拡大を目指すためには、集客に関する戦略を見直すことが重要です。ここでは、集客戦略で押さえるべき基本的なポイントを3つに分けて見ていきましょう。

営業エリアの特徴・傾向を分析する

地域密着型の工務店であれば、限られたエリア内で集客を行っていく必要があるので、同一エリアにおける競合他社の存在が戦略を大きく左右します。いくら自社が得意とする分野があっても、同じエリアに同じジャンルの得意分野を持つ競合他社があれば、熾烈な競争を余儀なくされてしまうでしょう。

そのため、自社の強みを明確化するとともに、地域の特徴や傾向を分析して戦略を立てることが大切です。

自社の強みの伝え方を工夫する

競合との差別化を図るうえでは、強みの伝え方を工夫することも大切です。単に自社の特徴(メリット)をアピールするのではなく、それによってお客さまにどのような利益(ベネフィット)がもたらされるのか、どのような悩みを解決できるのかを具体化するのがポイントです。

自社の強みや差別化できるポイントを明らかにしたら、お客さまのニーズをもとにもう一歩深く踏み込み、ベネフィットをしっかりと追求しましょう。

ターゲット層の傾向を分析する

集客戦略では、自社がメインとするターゲット層を設定し、それに合わせて施策を実行するのが効果的です。既存顧客の傾向などを分析し、どのようなターゲット層に情報発信をすべきなのかを見極めることで、効率的な戦略を立てられるようになります。

集客をより強化するための具体策

工務店の集客にはさまざまな方法がありますが、オフラインとオンラインの手法を組み合わせて運用するほうが効果を得やすいといえます。ここでは、オフライン・オンラインのそれぞれについて、集客方法の具体例をご紹介します。

オフラインの集客方法

オフラインの集客施策には次のようなものがあります。

  • チラシ
  • タウン誌
  • 交通広告
  • 看板
  • 家づくり相談会

チラシやタウン誌などの紙媒体は、古くから用いられている広告手法の一つですが、現在でも地域限定的なアプローチを行う際に有効性が高いといえます。交通広告とは電車やバス・タクシー、駅などの公共交通機関に張り出す広告のことであり、こちらも特定の商圏を持つ企業や店舗との相性がよい手法です。

看板には壁面看板や自立看板といったもののほかに、住宅会社の場合は、施工中の建物にかける建築幕も活用できます。自社が扱う建物を使ってアピールできるため、それほど大きなコストを必要とせず、地域密着型の広告として有効性が高いです。

それ以外には、家づくり相談会などの住宅イベントも、オフライン集客の代表的な施策です。お客さまと直接的なコミュニケーションがとれるため、自社の雰囲気や担当者の人柄をダイレクトに感じてもらうことで、信頼性の向上を図れます。

オンラインの集客方法

オンラインの集客方法には次のようなものが挙げられます。

  • Web広告
  • SNSの運用
  • 動画サイトの活用
  • SEO対策
  • MEO対策
  • 注文住宅ポータルサイトの活用

Web広告にはリスティング広告やディスプレイ広告、リターゲティング広告などの多様な種類があり、特徴に応じて活用することで認知度の向上が期待できます。また、SNSや動画コンテンツの運用により、さまざまなユーザーと交流を結び、自社の信頼性構築や好感度アップを図るのも有効な方法です。

「SEO」とは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略語であり、自社のサイトや情報を検索上位に表示させ、検索エンジンからの流入数を増やすための取組みを指します。「MEO」は「Map Engine Optimization(マップ検索エンジン最適化)」の略語であり、地図エンジンで検索上位に表示されるための施策です。

特にMEOは地域密着型の営業スタイルとの親和性が高く、中小規模の住宅会社にとっても重要な施策といえます。それ以外には、「注文住宅ポータルサイト」への広告掲載も有力な方法です。

ポータルサイトには多くのアクセス数があるため、自社の情報を掲載すれば、効率的に新規顧客との接点を築くことができます。LIFULL HOME'Sでは、「LIFULL HOME'S注文住宅」という注文住宅ポータルサイトを運営しています。

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魅力②:建築対応可能なエリアに絞り込んだ掲載が可能

市区町村単位まで細かく絞り込んで掲載可能!広告範囲を限定することで、ミスマッチの少ない集客が行えます。

魅力③:追客に必要な「プラスα」の情報取得が可能

問合せを行うユーザーについては、氏名・住所、電話番号などの基本情報とともに、建築予定時期・予算、世帯年収などの情報も取得できます。これにより、データを踏まえた効率的な追客が可能です。

魅力④:情報更新はタイムリーかつ無制限に可能

利用料金は「お問合せ数=成果」に応じて発生する反響課金制であるため、無駄な費用がかかりません。追加料金ゼロで情報更新できるため、広告内容のこまめなブラッシュアップが行えます。


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最適な施策の組み合わせを考えるための3つのポイント

集客を成功させるためには、さまざまな施策を組み合わせて独自のポートフォリオを策定することが大切です。ここでは、効果的なポートフォリオを固めるためのポイントを3つに分けて見ていきましょう。

定期的に費用対効果を検証する

集客施策を実行する際には、それぞれに効果測定を行い、費用対効果を検証することが大切です。期待するような効果が出ていない場合は、原因の解明を行ったうえで改善を重ね、再び効果測定を行いましょう。

また、場合によっては無理に継続しようとせず、撤退することも大切です。集客方法にはさまざまな種類があるので、効率のよい方法を柔軟に組み合わせて運用するのがポイントです。

広告予算の目安を参考にする

集客戦略を立てるときには、あらかじめ全体の予算を明確にしておくとスムーズです。一般的に、集客のために使える広告予算の目安は「売上の3~5%程度」とされています。

予算によって選ぶべき集客方法は違ってくるので、できるだけ早い段階で明確化しておきましょう。

施策ごとの違いを踏まえて戦略を立てる

集客方法の組み合わせを検討する際には、短期的な成果が出るものと、中長期的な成果を期待するものを分けて考えるのもポイントです。Web広告やチラシなどは、比較的に短期での成果を図りやすいため、短いスパンで効果測定を重ねながら改善していく方法が向いています。

一方、自社サイトのSEO対策やMEO対策、SNSの運用などは、効果が表れるまでに長期的な時間を必要とします。その分、成果が出てからは継続的な成長が見込めるのが利点でもあるため、短期的な施策と長期的な施策の違いを理解して組み合わせを検討することが重要です。

問合せを成約につなげていくことが大切

集客に関する施策の実施によって問合せが増えても、成約に結びつかなければ業績の向上にはつながりません。ここでは、問合せを獲得した後のプロセスで大事にすべきことを簡単に確認しておきましょう。

商談の進め方や提案の質を見直して成約率を高める

集客戦略を立てるうえでは、問合せがあったときの顧客対応や成約までの商談の進め方なども、同時に見直すことが重要です。まずはこれまでのデータを振り返り、問合せ数と商談数を比較した「商談化率」や、問合せから実際に成約まで至った数を比較した「成約率」を割り出してみましょう。

そのうえで、改善できるポイントを探りながら、商談の質や提案内容などを見直してみるとよいでしょう。

成約からリピート受注や紹介受注につなげる

工務店やビルダーにとっては、既存顧客によるリピート受注・紹介受注も重要な集客経路となります。成約があったお客さまに対しても、丁寧にアフターフォローを行い、定期的に連絡をとりながら良好な関係性を育てていきましょう。

また、口コミやお客さまインタビューなどにも協力してもらい、自社のコンテンツを充実させていくことも大切です。


●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q:中小規模の工務店がとるべき集客戦略とは?
A:
基本的には地域密着型の戦略をとり、営業エリアでの独自性を磨くことが大切です。そのためには自社のみならず、競合の分析をしっかりと行い、どのようなターゲットに魅力を訴求すべきかを明らかにする必要があります。

Q:集客施策を組み合わせる際のポイントとは?
A:
最適な集客施策の組み合わせを考えるためには、予算の明確化を行ったうえで、施策ごとにこまめな効果測定を行うことが大切です。また、施策によって効果が出るまでに必要な期間は異なるので、短期的な施策と長期的な施策を分けて考えるのもポイントです。

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編集部
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工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

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