ローコスト住宅の集客においては、どのような層にニーズがあるのかを把握したうえで、ターゲットに合わせた施策を打ち出すことが重要です。

今回は、ローコスト住宅における基本的な集客戦略について解説したうえで、適した集客方法を具体的にご紹介します。

ローコスト住宅だからこそ集客が重要

まずは、ローコスト住宅の集客戦略における基本的な考え方について見ていきましょう。

お客さまの心理に寄り添ったアプローチを行う

注文住宅を検討しているユーザーのなかには、ローコスト住宅に対して不安を抱いている人も一定数存在しています。費用を抑えられるという印象ばかりが先行し、その代わりに「ローコスト住宅だから、〇〇ができない」といったネガティブなイメージを抱くケースも少なくありません。

それだけに、ローコスト住宅の集客戦略では、「ローコストでどこまで実現できるのかをアピールすること」が基本の取組みとなります。たとえば、「住宅性能はどの程度まで高められるのか」「どの部分までこだわりを反映させられるのか」などを明確化することにより、ユーザーの不安を解消する必要があるのです。

ターゲットを意識した広告戦略を組む

集客を成功させるためには、ローコスト住宅に強い住宅会社であることをアピールするとともに、ターゲットとなるユーザーに合った広告媒体を選ぶのも大切です。ローコスト住宅を求めるお客さまにはどのような特徴があるのか、どのような悩みの解消が期待されているのかなどを丁寧に分析しながら、データに基づいた戦略を立てる必要があります。

ローコスト住宅向きの集客方法

それでは、ローコスト住宅の集客には具体的にどのような方法が適しているのでしょうか。ここでは、主な集客方法・広告媒体についてご紹介します。

チラシ

チラシは代表的な紙媒体の広告です。チラシの大きな特徴は、レイアウトやカラーリングを自由にデザインできる点にあります。

価格を全面的に押し出すことで、読み手に強い印象を与えることもできるため、ローコスト住宅宣伝にも適した方法といえるでしょう。

たとえば、月々の家賃と住宅ローン返済額の比較を提示し、ユーザーに分かりやすく価格面のメリットをアピールするといった方法が一般的です。

なお、チラシには各家庭のポストに投函するポスティングと、新聞などに挟んで届ける折込チラシの2種類があります。新聞折込チラシは、購読者の傾向を踏まえるとやや高い年齢層が主な読者となるため、自社のメインターゲットとの相性を慎重に検討することも大切です。

ホームページ

比較的に若い世代をターゲットにする場合は、インターネットによる情報収集が行われることを想定して、ホームページを整備するのも重要です。ホームページはその会社の「顔」ともいえる重要な媒体であり、コンテンツやレイアウトを自由に調整できるのが強みです。

たとえば、施工事例やお客さまインタビューなどのコンテンツを充実させれば、自社の強みや魅力、信頼性などをしっかりとアピールすることができます。

SNS

SNSの運用は、企業と一般ユーザーの距離を縮めるのに有効な方法となります。ユーザーからの質問を受け付けるなど、双方向的なコミュニケーションを図れるため、「親しみやすさを持ってもらいたい」「自社のイメージアップにつなげたい」といった場合に効果的です。

また、興味を持ったユーザーによる拡散効果も期待できるので、魅力的な施工事例の写真・動画などを投稿すれば、多くのユーザーに自社の存在を認知してもらえる可能性もあります。

Web広告

Web広告は、自社のホームページなどへのアクセスを増やす際に有効な方法です。たとえば、ユーザーのキーワードに応じて表示される「リスティング広告」や、一度自社のページを訪れたユーザーを追跡して広告を表示する「リターゲティング広告」などが代表的です。

完成見学会

完成見学会は、実際に施工した住宅に興味を持ったお客さまを招待し、外観や室内を見てもらうイベントのことです。ローコスト住宅の場合は、実際の仕上がりを見てもらうことでユーザーの安心感を醸成できるため、特に大きな効果が期待できる方法といえます。

家づくり相談会

家づくりを検討しているお客さまを対象に、住宅に関連する相談を受け付け、具体的なプランや性能などをご案内するイベントです。場合によっては、FP（ファイナンシャルプランナー）などの専門家を呼び、予算や住宅ローンについて相談を受け付けることもあります。

関心度の高いお客さまと、対面型で直接的にコミュニケーションを図れるため、そのまま商談へつなげられる可能性が高い点にメリットがあります。

注文住宅ポータルサイト

住宅ポータルサイトとは、さまざまな施工会社の情報を一ヶ所にまとめた窓口のようなサイトのことです。詳しい特徴やメリットは後述しますが、一般的なサイトと比べてアクセス数が多いため、多数のユーザーの目に触れられるチャンスがあるのが利点です。

LIFULL HOME'Sでも「LIFULL HOME'S注文住宅」という注文住宅に特化したポータルサイトを運営しています。サイトには次のような特徴が備わっているため、ローコスト住宅の集客にも大いに活用することが可能です。

■LIFULL HOME'S注文住宅の4つの魅力

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集客を成功させるためのポイント

ローコスト住宅の集客を成功させるためには、焦って施策の実行を進めるのではなく、丁寧に計画を立てることが大切です。ここでは、集客を成功させるためのポイントを3つに分けて見ていきましょう。

ペルソナを明確化する

集客の計画を立てるにあたっては、自社のターゲットとなる客層を絞り込み、ペルソナを設定することが重要です。ペルソナとは、年齢や性別、世帯年収、希望居住エリア、ライフスタイル、趣味、価値観といったさまざまな項目を細かく設定した人物像のことです。

ローコスト住宅の場合は、価格面に明確な特徴があるため、それに合わせたペルソナの設定が不可欠となります。

アピールポイントを整理する

ペルソナを設定したら、自社の強みを洗い出して、ローコスト住宅についてどのようなアピールポイントがあるかを整理することが大切です。自社の分析を行ううえでは、従業員や既存顧客へのヒアリングなども行いながら、幅広く情報収集するのが効果的です。

また、住宅会社は基本的に営業エリアに特化した戦略を練る必要があるため、同じ地域の競合他社についても分析する必要があります。競合と比較したときに、自社にはどのような強みがあるのかを整理すると、アピールポイントを明確化しやすくなるでしょう。

オフラインとオンラインの施策を柔軟に組み合わせる

集客戦略においては、オフラインとオンラインの施策を組み合わせた集客を展開するのもポイントです。現代ではオンラインによる集客戦略もいろいろな形に発展していますが、地域密着型で営業を行う住宅会社にとっては、チラシやイベントなどのオフライン施策も依然として有力です。

集客にかけられるリソースをどのように振り分けるかによって、期待できる効果も大きく異なるので、自社に合った最適な組み合わせを検討しましょう。

ローコスト住宅の集客でポータルサイトを活用するメリット

先ほどもご紹介したように、ローコスト住宅で集客を行うには、ポータルサイトを活用してみるのも一つの方法といえます。ここでは、ポータルサイトの主なメリットを4つに分けてご紹介します。

アクセス数が多く効率的な集客が行える

ポータルサイトはすでに一定のユーザー数を抱えているので、効率よく集客ができるのが大きな魅力です。知名度の面で不利になりやすい中小の住宅会社・工務店であっても、多くのユーザーに情報を届けられる可能性があるため、小さな労力で集客活動の質を底上げできます。

ユーザーのニーズに沿ったアプローチが可能

ポータルサイトはエリアや価格帯による検索が可能なため、ユーザーのニーズに応じて効率的に情報を届けることができます。ローコスト住宅での家づくりを考えているユーザーに対しては、コスト面で強みを持つ住宅会社が効率的に表示されるため、自社とマッチ度の高いアクセスを増やせるのがメリットです。

潜在層にもアピールできる

ポータルサイトにはさまざまな情報が掲載されているため、幅広いユーザーが利用しているのも特徴です。すでに購入を具体的に検討している顕在層だけでなく、これから家づくりを行おうとする潜在層にもアピールできるため、集客の母数を広げられるのもメリットといえます。

ホームページやSNSとの相乗効果が図れる

ホームページやSNSを運用する場合でも、ポータルサイトからの流入経路をつくっておくほうが効率的にアクセスを増やすことができます。一から集客をしようとすると、SEO対策などの中長期的な取組みが必須となるため、中小の住宅会社にとってはどうしてもハードルが高くなってしまいます。

ポータルサイトを活用すれば、無理なく自社のページにユーザーを誘導できるので、ホームページやSNSとの相乗効果が図れるのもメリットです。

●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q：ローコスト住宅の集客戦略で重要なポイントは？
A：まずはお客さまの視点に立ち、ローコスト住宅に関するネガティブなイメージを払拭することが大切です。そのうえで、ローコスト住宅のニーズを丁寧に把握し、ターゲットに合わせた広告戦略を打ち出していく必要があります。

Q：ローコスト住宅の集客にポータルサイトを利用するメリットは？
A：アクセス数が多いため、効率的に自社の情報を広げられるのがメリットです。また、細かな条件を指定して会社情報を検索できるため、はじめからローコスト住宅を希望するユーザーとマッチングできる可能性が高いのも利点といえます。