【工務店・ビルダー向け】マーケティングでオウンドメディアを運用するメリットとポイント
企業で行う集客方法には、チラシの配布や広告掲載、展示会、イベントなど、さまざまな方法があります。
しかし、これらの集客方法を実践しながらも、実際にはあまり集客につながっておらず、新たなマーケティング戦略を検討している企業もあるのではないでしょうか。
そういった際に、潜在顧客や見込み顧客にアプローチできる集客手法の一つとして活用できるのが“オウンドメディア”の運用です。
この記事では、オウンドメディアとは何か、運用に取組むメリットや工務店・ビルダーがオウンドメディアを運用する際のポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.オウンドメディアとは
- 2.オウンドメディアのメリット
- 2.1.①広告費用の削減
- 2.2.②自社サイトの資産化
- 2.3.③ブランディングの確立
- 3.オウンドメディア運用のポイント
- 3.1.①長期的な運用と情報発信
- 3.2.②ターゲットに適したコンテンツ制作
- 3.3.③SNSとの連携
- 4.まとめ
オウンドメディアとは
オウンドメディアとは、情報を発信するために自社が所有しているメディアのことです。厳密には、コーポレートサイトやパンフレットなども含まれますが、ブログ・WebマガジンのようなWebサイトを指すのが一般的です。
オウンドメディアを通じて、ターゲットに合わせた情報をコンテンツ化して検索結果の上位に表示できれば、見込み顧客・潜在顧客の両方にアプローチできます。
潜在顧客に自社商品・サービスを知ってもらい、見込み顧客をファン化することができれば、最終的に新規顧客の獲得へつなげることが可能です。
また、Web施策には、オウンドメディアのほかに、ペイドメディア、アーンドメディアがあり、この3つは“トリプルメディア”と呼ばれています。それぞれの特徴は次のとおりです。
▼トリプルメディアの特徴
特徴 |
例 |
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オウンド |
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ペイド |
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アーンド メディア |
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なお、工務店・ビルダーが検索結果の上位表示を狙うためのSEOの始め方については、こちらの記事をご覧ください。
オウンドメディアのメリット
オウンドメディアは、見込み顧客だけでなく、潜在顧客にもリーチできる有効なマーケティング手法です。ここでは、集客施策としてオウンドメディアを取り入れることで期待できる、3つのメリットを紹介します。
①広告費用の削減
テレビ・新聞・雑誌・ラジオなどのマス広告やインターネット広告などで集客を目指す場合、継続して広告を掲載する必要があります。そのため、短期間で効果が出やすいという魅力がある一方で、長期間の広告掲載による費用の負担が大きいという問題があります。
オウンドメディアでは、サイトの立ち上げやコンテンツ制作に費用はかかりますが、自社で運用できる体制が整っている場合には、費用を抑えることが可能です。
オウンドメディアに必要な費用には以下が挙げられます。
▼オウンドメディア運用にかかる費用
- サイトの構築費:サイト制作費、サーバ代・ドメイン代
- コンテンツ制作費:企画・ライティング・校正・校閲などの費用
オウンドメディアの作成によって自然検索からのアクセスが増えれば、インターネット広告にかけていた費用の削減も検討できます。
②自社サイトの資産化
オウンドメディアでは、一度制作したコンテンツを自社の資産として蓄積できます。
質の高いコンテンツを蓄積できれば、Webサイトの評価が高まり、検索結果で上位表示されやすくなります。上位表示されるコンテンツが増えるほど、自然検索での集客率が高くなるため、長期的かつ継続した集客が期待できます。
掲載を停止すると流入が減るインターネット広告と比べて、安定した集客を図れるといったメリットがあります。
③ブランディングの確立
オウンドメディアの役割は、自社商品・サービスの情報を紹介することにとどまりません。ユーザー目線に立って住宅に関するお役立ち情報を発信し続けることで、“有益な情報を発信する企業”という印象を持ってもらうことも可能です。
オウンドメディアの運用によってブランディングを確立できれば、ユーザーからの信頼獲得やファン化も期待できます。
▼ブランディングにつなげるための取組み例
- 専門的な情報を発信しているサイトとして認知されるために、各部署が連携してコンテンツ制作を行う
- 自社商品・サービスの紹介ではなく、ユーザーが知りたい情報をメインにコンテンツを制作・発信する
たとえば、工務店・ビルダーにおいては、住まいづくりのヒントとなるコンテンツを掲載することで、将来家を建てることを検討中の方に役立つオウンドメディアを制作できます。
▼ブランディングに有効なコンテンツの例
- 住宅購入に必要な知識
- 間取りと動線のアドバイス
- エコな住宅づくりのヒント など
オウンドメディア運用のポイント
ここからは、工務店・ビルダーが自社マーケティングの一環でオウンドメディアを運用する際のポイントを3つ紹介します。
①長期的な運用と情報発信
オウンドメディアは、短期間で効果が期待できる広告施策とは違い、成果が出るまでに時間がかかりやすい特徴があります。そのため、運用して間もないうちに「成果が出ない」と諦めてしまう企業も少なくありません。
一般的に、オウンドメディアの運用を集客につなげるには半年〜1年ほどかかるといわれています。短期間で思うような成果が得られなかった場合でも、地道に情報発信を続けることが大切です。
また、サイト運用やコンテンツ制作にはコストがかかるため、予算内で継続した運用ができるような体制づくりも求められます。たとえば、次のような運用の仕方では、オウンドメディアで成果を得ることは困難です。
▼成果につながりにくい運用例
- コンテンツの本数を決めずに、空いた時間で制作しようとしている
- オウンドメディアの目的や方向性、ターゲット、目標設定が曖昧なまま進めている
- 各業務の責任者や業務フローを明確にしていない
反対に、次のような運用方法であれば、オウンドメディアによる成果につなげることが可能です。
▼効果的な運用例
- コンテンツの本数を決めて、制作時間を定期的に設ける
(月に2本、月末に掲載する など) - オウンドメディアの目的や方向性、ターゲット、目標を設定する
(目的の例:認知度拡大、見込み顧客の獲得、優良顧客の育成 など) - 各業務の責任者や業務フローを明確にする
(運用スケジュールの確立、制作チームの編成、責任者の決定 など)
②ターゲットに適したコンテンツ制作
ユーザーのニーズに沿ったコンテンツを制作するためには、ターゲットを明確にすることが重要です。
また、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供して、顧客ロイヤリティの向上につなげるには、質の高いコンテンツを制作できるマニュアルや品質を維持するための体制づくりも必要です。
▼ターゲット設定の例
- ターゲット:30~35歳の既婚男性
- 検索理由:結婚を機にマイホームの購入を検討しているため、事前準備や費用、工務店の選び方などの情報を集めたい
顧客の課題を解決して、ニーズを満たすコンテンツを作成するためには、カスタマージャーニーの作成も有効です。詳しくは、こちらをご覧ください。
≫ カスタマージャーニーで打つ手が見える! 住宅購入までの顧客行動を知る方法
③SNSとの連携
より効果的に認知度拡大や集客を図るためには、オウンドメディアとSNSを組み合わせて運用するのも一つの方法です。
SNSの拡散機能を通して自社コンテンツが拡散されれば、不特定多数の人に見てもらいやすく、自社をまだ知らない潜在層へもアプローチできます。
また、コメントや“いいね”ボタンなどで読者のリアルな反応を見たり、ダイレクトメッセージを通してユーザーと直接コミュニケーションを取ったりして、顧客ニーズの分析に役立てることも可能です。
その際、各SNSの特徴を押さえておくことで、ターゲットに合わせた訴求を行いやすくなります。
▼各SNSの特徴
SNSの種類 |
特徴 |
情報拡散が早い |
|
画像・動画の投稿で興味関心を引きやすい |
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ターゲットを選定しやすく、ビジネス層に訴求しやすい |
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YouTube |
継続的な情報発信でファン化しやすい |
工務店・ビルダーにおけるSNSの活用方法については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。
≫ 工務店・ビルダーのSNS活用! 必要性とメリット、活用方法を解説』
まとめ
この記事では、工務店・ビルダーのオウンドメディア運用について、以下の項目で解説しました。
- オウンドメディアとは何か
- オウンドメディアのメリット
- オウンドメディア運用のポイント
マーケティングの一環として、オウンドメディアでユーザー向けに有益なコンテンツを発信し続けることで、潜在顧客との接点を図り、自社の認知度拡大につなげられます。また、継続的な情報発信によって、見込み顧客の育成・ファン化も期待できます。
オウンドメディアのメリットとしては、広告費用の削減や自社サイトの資産化、ブランディングの確立が挙げられます。
ただし、成果を出すまでには、長期的な運用を視野に入れる必要があります。さらに、より効率的に幅広いユーザーへ自社のコンテンツを届けるためには、運用の目的やターゲットの明確化、SNSとの連携といった取組みも有効です。
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