新しいライフスタイルを生きるアドレスホッパーとは
特定の住居を持たずに移動をしながら生活する“アドレスホッパー”をご存じでしょうか。
アドレスホッパーの暮らし方は、今後の住宅業界に変化を与える可能性もあります。そのため、アドレスホッパーについて知識を取り入れて、深めていきましょう。
目次[非表示]
- 1.アドレスホッパーとは?
- 2.アドレスホッパーの仕事とは
- 2.1.リモートワーク
- 2.2.料理人や医者
- 2.3.移動先で仕事を見つける
- 3.アドレスホッパーの宿泊先とは
- 4.アドレスホッパーのメリット
- 4.1.旅行とは違うディープな関係性が築ける
- 4.2.人と人との距離を調整できる
- 4.3.新しい発見や出会いを経験して生き方に活かせる
- 5.アドレスホッパーの工夫点
- 5.1.住民票や郵便の受け取りについて
- 5.2.レンタルスペースや収納サービスを活用する
- 6.アドレスホッパーという新たな選択肢を知ろう
アドレスホッパーとは?
アドレスホッパーは、持ち家や賃貸住宅などの特定の住居を持たずに、移動中心の生活スタイルを過ごす人のことを指します。
アドレスホッパーは定住にこだわりを持たずに、移動した土地の雰囲気や人とのコミュニケーションを楽しむカルチャーに魅力を見出しています。
アドレスホッパーの先駆者は、意志を持ちながら自由に移動するというポジティブな印象付けをするために、アドレスホッパーというネーミングにしたそうです。
定住では体験できないような人と人との関わりを楽しみながら新しい価値観に触れ、自身の成長に活かしている点がアドレスホッパーの特徴です。
アドレスホッパーの仕事とは
移動しながら暮らすアドレスホッパーは、さまざまな方法で仕事をしています。現在アドレスホッパーの仕事は、以下のような仕事が挙げられます。
リモートワーク
リモートワークとは、遠隔で仕事をするということで、Web関連のエンジニアやデザイナー、ライターなど、ネット上で完結できる仕事を指します。会社員として働いている人もいれば、フリーランスとして働いている人もいます。
打ち合わせや会議はオンラインを通して行い、出社や対面が必要な場合には会社の近くで宿泊先を探すなど、柔軟な対応ができる職業に就いている人がアドレスホッパーには多くいます。
料理人や医者
移動した土地で、一定期間料理を提供する料理人や、地方を移動する医師もいます。新しい働き方が増えてきた現代だからこそ可能な働き方といえます。
移動先で仕事を見つける
定住するわけではないので、短期の仕事に限られますが、その土地で仕事を見つける方法もあります。農家の仕事やゲストハウスの手伝いなどをしながら移動するのもアドレスホッパーの働き方のひとつです。
アドレスホッパーの宿泊先とは
住居がないアドレスホッパーでも、毎日寝る場所は確保しなければなりません。予定や予算に応じてホテルやネットカフェ、ゲストハウス、サウナやスーパー銭湯など日々自身で宿泊する場所を選択します。
ルールはないので、時には移動先で出会った人の家に泊まる場合もあります。
アドレスホッパーのメリット
アドレスホッパーをしていると、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
旅行とは違うディープな関係性が築ける
旅するように暮らすアドレスホッパーですが、旅行のような一度きりの付き合いにならず、地元の人と濃い付き合いができるようになる特徴を持っています。さまざまな人と会話し、知り合いが増えていくことに楽しさがあります。
人と人との距離を調整できる
人とのつながりを広げられる点がアドレスホッパーの特徴ですが、人と距離を取りたいタイミングのときには、短期賃貸マンションやホテルなどで静かに過ごす選択もできます。
仕事に集中したいときには地方の静かな場所へ移動したり、年末など人と集まる機会が多いときは都心近くに移動したりと、自分の予定とペースに合わせて暮らせる特徴があります。
新しい発見や出会いを経験して生き方に活かせる
アドレスホッパーの最大の意義は“自分を成長させていくこと”です。アドレスホッパーをしていると、定住している生活よりも自身で判断する決断機会が多くなり、生活をコントロールしていく力が培われて幸福度が上がっていくといわれています。
自身で選択した暮らしのなかで新しい刺激を受け、今までとは違う価値観に触れることによって、自身の生活に変化を生み出すことができるようになることがアドレスホッパーの魅力といえます。
アドレスホッパーの工夫点
移動がメインのアドレスホッパーでは住民票の登録や住民税の支払い、荷物の保管などに工夫が必要です。それぞれの工夫している点を見ていきましょう。
住民票や郵便の受け取りについて
住民票の登録は、拠点として設定した場所や実家に移して住民税の支払いをします。郵便物は自分の受け取りやすい方法にするように私書箱を申し込んだり、拠点や実家にいる家族に受け取りをお願いしたりと環境を整えます。
通販の利用で荷物の受け取りをする際には、注文の都度最寄りのコンビニを指定するなどの手間が必要です。
レンタルスペースや収納サービスを活用する
アドレスホッパーは移動がメインの暮らしのため、移動しやすいようにバックパックひとつで生活することが理想です。
日々持ち歩くバッグには、生活に必要最低限の服や、歯磨き・石鹸などの衛生用品、充電器やパソコンなどをコンパクトにまとめて荷物を軽くすることが重要になります。
すぐには使わない季節物の服など、持ち歩く必要のない荷物は実家や貸し倉庫など、預けられるサービスを活用します。サービスを利用しながらミニマリストの暮らしをしていく工夫が必要です。
アドレスホッパーという新たな選択肢を知ろう
モノがあふれた現代では、体験を通じて得られることに重点を置く人が多くなりました。
アドレスホッパーは、多くの経験ができることから、今後も若者を中心に拡大されることが予想され、社会にも影響をおよぼすようなライフスタイルになる可能性もあります。
住宅市場に関わるであろうアドレスホッパーの今後の動向に注目していきましょう。