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【注文住宅購入検討者向けの実態調査】注文住宅会社選びで重視する上位5項目とは?

注文住宅の販売につなげていくためには、購入検討者がどのような点を気にしているのかを把握することが大切です。施工技術や価格、アフターサービスなどさまざまな点から、注文住宅を依頼する会社を購入検討者は選んでいるといえるでしょう。

また、住宅に関する悩みを気軽に相談できる営業担当者であるかも、重視されやすいポイントです。この記事では、注文住宅の購入を検討している方向けのWebアンケート結果を基に、住宅会社選びで重視されているポイントを詳しく解説します。

目次[非表示]

  1. 1.注文住宅の購入検討者|Webアンケート結果の概要
  2. 2.1位:施工技術の高さ
  3. 3.2位:価格の透明性・明朗さ
  4. 4.3位:アフターメンテナンスの良さ
  5. 5.4位:説明のわかりやすさ・丁寧さ
  6. 6.5位:評判が良い

注文住宅の購入検討者|Webアンケート結果の概要

上記はLIFULL HOME’Sが「住替えを希望しており、何か行動を起こしている住替え検討者」を対象として、全国約6,000人に行ったWebアンケートの結果(2023年7月)です。アンケート結果について、上位5項目を取り上げると次のとおりの結果となりました。

1位:施工技術の高さ

2位:価格の透明性・明朗さ
3位:アフターメンテナンスの良さ
4位:説明のわかりやすさ・丁寧さ
5位:評判が良い

各項目について、注文住宅の購入検討者が意識しているポイントを詳しく解説します。

1位:施工技術の高さ

Webアンケート結果でもっとも多かった回答として、「施工技術の高さ」が挙げられます。注文住宅の購入を検討している方は、家づくりに対するこだわりが強い傾向があり、イメージどおりの住宅を建ててもらえるのかを気にしている方が多いといえるでしょう。

たとえば、住宅の安全面や安心面などは職人の技術で仕上がりが左右されるので、技術力を見せるために施工事例をWebサイトなどで公開することが重要です。また、個々の職人が保有している資格スキルなどの情報もオープンにしていけば、購入検討者にとって安心につながる材料が増えるでしょう。

そして、職人の質は建築現場を実際に見学してもらうことでアピールできます。積極的に現場見学を勧めていけば、どのような形で家づくりを行っているのかの理解につながるはずです。

また、ハウスメーカーの場合は「指定工事店制度」の独自基準を設けて、一定の条件をクリアした施工会社と契約していることをアピールできます。実績や施工技術をしっかりと公開して、購入検討者の信頼を得ていくようにしましょう。

2位:価格の透明性・明朗さ

注文住宅の場合は、建築費用が膨らんでしまう恐れがあるため、「価格の透明性と明朗さ」を重視している人が多いようです。見積書の費用項目を丁寧に記載するとともに、購入検討者からの質問には、しっかりと答えていくことが大切です。

また、着工後の追加費用の有無や、追加費用が生じる場合はどれくらいの費用が必要になるかも明らかにしておきましょう。事前に説明を行っていない費用が後から発生すると、顧客との信頼関係に影響が出てしまいます。

そして、家を建てた後にも税金や火災保険料、メンテナンス費などさまざまな費用がかかってくるため、何年後にどれくらいの費用がかかるのかをアドバイスしておくことも大事です。住宅の建築費用だけで資金計画を立てている購入検討者もいるため、プロの視点から資金計画の立て方についても提案を行いましょう。

3位:アフターメンテナンスの良さ

住宅は一度購入すれば終わりというものではなく、入居後も安全・快適に暮らせなければなりません。長く住める住宅を提供するには、「アフターメンテナンスの良さ」も住宅会社選びのポイントといえます。

住宅会社が行うアフターメンテナンスとしては、主に定期点検やコールセンター対応、長期保証などが挙げられます。水回り設備や外壁の定期点検、住まいに関する悩みをいつでも相談できるコールセンターの設置などを行うと、顧客にとって安心だといえるでしょう。

また、住宅品質確保促進法によって新築住宅は10年間の保証を行う必要がありますが、住宅会社によってはさらに長期の保証を設定しているところもあります。保証内容や費用の有無など、顧客が気になる点をWebサイトなどで公開しておけば、他社との差別化を図れるでしょう。

4位:説明のわかりやすさ・丁寧さ

注文住宅は完成までに長い時間を必要とするため、営業担当者の「説明の分かりやすさ・丁寧さ」も重視されるポイントです。営業担当者と話が合わなかったり、要望を汲み取ってもらえなかったりすれば、依頼をためらってしまう購入検討者も多いでしょう。

営業担当者の人柄やスキルなどもチェックされており、柔軟な対応を行ってくれたり、顧客の話にしっかりと耳を傾けてくれたりする対応であれば、購入検討者も前向きな姿勢を示してくれるはずです。良い担当者の特徴としては、住宅に関する知識が豊富なだけでなく、顧客目線で専門的な内容を分かりやすく説明するスキルも備えているものです。

営業担当者の質にバラつきが出ないように、日頃の人材教育に取り組むだけでなく、商談の流れや対応項目などをマニュアルとして整備し、きめ細かな顧客対応が行えるようにすることが大切です。

5位:評判が良い

顧客の立場からすれば、「評判の良い」住宅会社に依頼をしたいと考えるのは自然なことです。現場見学や営業担当者とのコミュニケーションだけでなく、Webサイトの情報や口コミサイトなどを通じて、購入検討者は幅広く情報を集めています。

そのため、Webサイトに記載する情報を充実させるだけでなく、実際に家を建てた方の声などを集め、情報発信を行っていくことも重要です。豊富な施工事例をあげれば実績のアピールになりますし、購入検討者に具体的なイメージを持ってもらうきっかけにもなるでしょう。

自社に関する評判を高めていくためには、地道な取組みを継続して行うことが欠かせません。住宅の購入検討者に対してアピールできるポイントを整理し、少しずつ評判を高められる流れをつくってみましょう。


●記事のおさらい

最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q:注文住宅の購入を検討している方は、どのような点を重視している?

A:LIFULL HOME’Sが2023年7月に行ったWebアンケートの調査結果によれば、「1位:施工技術の高さ」「2位:価格の透明性・明朗さ」「3位:アフターメンテナンスの良さ」「4位:説明のわかりやすさ・丁寧さ」「5位:評判が良い」となっています。重視されやすいポイントを1つずつチェックして、自社で改善できる点がないかを確認しておきましょう。

Q:顧客から選ばれる住宅会社になるには?

A:顧客から選ばれる住宅会社となるには、顧客目線を大事にしたアプローチを行っていくことが大切です。施工事例やアフターメンテナンスの内容をできるだけ詳しくWebサイトに公開するとともに、注文住宅の購入検討者が気になりやすい点を中心に、積極的な情報発信を行ってみましょう。

また、見積書における費用の内訳や追加費用の有無などを明らかにし、顧客の資金計画に無理がないかを確認し、必要な提案を行っていくことも大事です。営業担当者の対応などもチェックされやすい点なので、人材教育やマニュアルの整備などにもふだんから取り組んでおきましょう。

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監修者 三輪歩己
監修者 三輪歩己
不動産鑑定士、宅地建物取引士、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)、 相続診断士、J-REC公認不動産コンサルタント。名古屋市立大学薬学部卒。 大学在学中に不動産鑑定士2次試験合格。日本土地建物株式会社にて、 不動産鑑定や不動産証券化業務に従事。その後外資系不動産ファンド等にて 物件購入・管理・経営企画等業務に従事。約20年間の鑑定・宅地建物取引業の 経験を活かし、2020年に不動産パートナーズ株式会社を設立し、代表取締役に就任。 同社では、不動産鑑定業・宅地建物取引業に加え、不動産専門の相続診断士として 活動を行う。

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