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第1回【工務店DX】お施主様とのコミュニケーションが効率化のカギ

近年、住宅業界でもDXという言葉が浸透しだしてきているのではないでしょうか。新型コロナウイルス感染症拡大の影響も相まって、住宅業界でもDXの需要は高まっています。

そのため、住宅業界・工務店におけるDXとはどういったものなのか、具体的に何をすればよいのかと、工務店の経営者さんや営業担当者さんからのご相談が弊社によせられます。

同じような課題を感じている工務店さん・住宅営業の担当者さんの疑問・不安を少しでも解消し、DXに向けて一歩を踏み出す一助になればと思い、今回の記事を作成いたしました。

弊社は、1997年から25年以上システム開発を専門に業務効率化や生産性の向上、近年ではDX化のお手伝いなど住宅・建設業界に限らず多くの企業をサポートしてきました。背景には、少子高齢化や新型コロナウイルス感染症の拡大、新規着工数減少に伴う市場の縮小などの環境の変化があります。DXに向けた動きは、大企業に限らず、社員数が少ない、あるいは個人経営の工務店でも始まっています。

今回は、DXを通してどういった課題を解決できるのかに着目した「工務店DX」特集を展開します。第一回である本記事は、コミュニケーションに着目し、「なぜコミュニケーションが重要なのか」から「デジタル化を通して具体的にどのような課題を解決できるのか」までを紐解いていきます。

目次[非表示]

  1. 1.住宅営業に欠かせないコミュニケーション
  2. 2.住宅営業において、なぜコミュニケーションが必要なのか?
  3. 3.円滑なコミュニケーションによるメリット
    1. 3.1.1.住宅営業が効率的に進む
    2. 3.2.2.トラブルが減る
  4. 4.住宅営業の業務量が多く手が回らない
  5. 5.デジタルツールの活用で、業務フローの効率化

住宅営業に欠かせないコミュニケーション

住宅営業において欠かせない重要なポイントの1つが、コミュニケーションです。

「顧客と市場を知っているのはただ一人、顧客本人である。」

これは、市場全体のことだけではなく、住宅営業というくくりでも同様であるといえます。
お施主様の求めていることは、お施主様本人にしか分かりません。

よって、お施主様本人に聞き、観察し、知っていく過程で、お施主様が何に期待し、何に価値を求めて家づくりをするのかを理解することができるのです。家づくりは、対話の中で進んでいきます。モノや情報が溢れている現代は、顧客のニーズが多様化しており、モノやサービスを売る過程において、顧客と向き合いニーズに応えることが重要視される時代となっています。

住宅営業において、なぜコミュニケーションが必要なのか?

では、なぜコミュニケーションが必要なのでしょうか。
それは、お施主様が工務店を選ぶ理由にあります。

Webメディア「キャククル」の「工務店を選んだ決め手」に関する調査(2021)によると、工務店を選ぶ理由として、「要望を詳細に聞いてくれたから」が一番に挙がっています。言い換えると、「お施主様の要望をいかに引き出すことができるか」がお施主様に選ばれるために必要なスキルであると言えます。

(参照:「工務店を選んだ決め手」に関する調査(2021)|Webメディア「キャククル」

その他アンケート結果を踏まえ工務店が選ばれる要素として共通しているポイントは、「お施主様が求めるニーズに対してどれだけこたえられるか」であると指摘されています。家づくりを進めるにあたって、お施主様は自分の「理想の家」を思い描いています。

要望を聞くこと、それは一見するとお施主様が言ったことをそのまま反映すればよいともとらえられるかもしれません。しかし、実際は違います。

お施主様が本当に望むものは何かを引き出す必要があるのです。

お施主様はなぜこれを望むのだろうか。
こちらの方がお施主様の理想に近いのではないか。
お施主様の生活スタイルに合わせるのであれば、こちらの方が使い勝手が良いのでは。

アプローチの方法は、お施主様ごとに異なってくるのです。
そのため、お施主様を理解するために、コミュニケーションを円滑に進めていくことが、住宅営業にとって重要なことであると考えられます。

これが、どの商品を買うかではなく、誰から買うのかが重要と言われるゆえんではないでしょうか。

円滑なコミュニケーションによるメリット

コミュニケーションが円滑に進む一番のメリットは、「顧客満足度の向上」です。
 
ではなぜ、コミュニケーションが顧客満足度の向上に繋がるのでしょうか。
まず、コミュニケーションが円滑に進むようになると以下の変化があります。
 
1.住宅営業が効率的に進む
2.トラブルが減る

1.住宅営業が効率的に進む

お施主様とのコミュニケーションがうまくいくと、営業活動がスムーズに進むようになります。
 
お施主様とのやり取りは、家づくりを進めるどの過程にも発生します。
一方通行ではなく、双方でのやりとりがスムーズになることで、テンポよく家づくりを進めることができます。
 
また、コミュニケーションを通して信頼関係が構築されていくことで、お施主様からの要望やイメージを把握しやすくなり、提案の密度が上がります。
それにより、打ち合わせ時間や回数が削減され、業務が効率的に進んでいくようになるのです。

2.トラブルが減る

お施主様が家づくりにおいて印象に残るのは、良かったことよりも良くなかったこと、つまりネガティブな部分です。例えば、「伝えたのに」、「思っていたものと違う」といったトラブルです。
 
心理学用語の1つに、ネガティブバイアスという言葉があります。
人はポジティブな情報よりもネガティブな情報に注意を向けやすく、記憶にも残りやすい性質を持つことを表す用語です。

人間関係においても、相手の良い印象はすぐに忘れる傾向にありますが、悪かった印象や不信を抱いた相手への記憶は長期間残る傾向にあります。
 
家づくりに限りませんが、トラブルというのは信頼関係を崩すきっかけになります。
信頼は、築くのは大変ですが、失うのは一瞬です。
 
トラブルの原因をたどると、コミュニケーション不足にたどり着くのではないでしょうか。
お施主様と築いてきた信頼関係を維持するためにも、コミュニケーションを大切に、意思疎通をスムーズに正確に取ることでトラブルを減らすことができます。
 
これらが結果的に、顧客満足度の向上につながるのです。

住宅営業の業務量が多く手が回らない

しかし、住宅営業がお施主様とのやり取りだけを進めていけばよいというわけではありません。特に人数の少ない工務店は、一人当たりの案件が多く、手が回らないこともあるでしょう。
 
一人当たりの作業量が増えることで、対応漏れや対応遅れといったトラブルが発生、さらに業務が増えるといった負のループが起きてしまいます。
 
また、インターネットやSNSの普及により、消費者の購買行動、企業とのコミュニケーション手段が多様化しています。若者を中心とした、デジタルに慣れ親しんでいるこれからの世代に合わせたコミュニケーションの手段を今のうちから確立していくことは、今後の市場を生き残るうえで重要な鍵となっていくでしょう。

デジタルツールの活用で、業務フローの効率化

それらを解決できる方法が「デジタルツールの活用」です。

一概にデジタルツールといっても活用シーンや機能などは様々ですが、ここでいうデジタルツールは、お施主様とのコミュニケーションをサポートするコミュニケーションアプリを指します。
※デジタルツールの種類や選定方法などの詳細は、別記事で展開予定です。お楽しみに!
 
デジタルツールを導入することにより、一人当たりの業務負担を減らすことができます。
煩わしいひと手間を軽減させ、効率良く業務を手助けすることで、「人」にかかるコストを削減につながるのです。
 
例えば、SNS・メール・電話など、バラバラだった連絡手段をデジタルツールで統一し、顧客情報を一元管理することで、お施主様とのやり取りの記録を一カ所にまとめることができるようになります。

それにより、資料や記録を探す手間やストレスを軽減させ、手のまわらなかった業務へ時間を割けるようになるのです。更に、対応漏れ・遅れといったトラブルのもとを未然に防ぐことができます。
 
現状の業務フローを見直し効率化することは、まさに少人数で仕事をこなす工務店にとって、必須なのではないでしょうか。これらは、お施主様との信頼関係を築く一助となります。
 
選ばれる工務店は、信頼できる工務店。
お施主様との信頼関係を築くためのコミュニケーションを楽に・円滑にするために、デジタルツールの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
 
次回は、顧客満足度に着目した記事を展開予定です。
またお会いしましょう。

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株式会社エフ・ディー・シー
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1997年から25年以上システム開発を専門に業務効率化や生産性の向上、近年ではDX化のお手伝いなど、住宅・建設業界に限らず多くの企業様をITの側面からサポートしております。

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