【注文住宅の成約率を高めるコツ】トータルコーディネート提案で、商談からの成約率を上げる方法を紹介
注文住宅の成約率を高める方法として、インテリアコーディネーターを巻き込んだ住宅営業が挙げられます。内装なども含めてコーディネートをする方法は「トータルコーディネート」と呼ばれており、住宅会社の戦略として大きな可能性を持っています。
今回は、トータルコーディネートの重要性や効果、インテリアコーディネーターと協力するメリット、商談から成約率を高めるためのコツについて見ていきましょう。
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インテリアを含めたトータルコーディネートの提案が重要
注文住宅の成約率を高めるためには、住まいの内装やインテリアまで含めて総合的にアレンジする「トータルコーディネート」を実践するのも有効な方法です。ここではまず、トータルコーディネートの重要性について解説します。
トータルコーディネートの重要性
住宅のトータルコーディネートでは、建物だけでなく内装デザイン、家具・照明、小物までを幅広く扱い、総合的に演出するのが特徴です。注文住宅では土地や建物に関するプランをメインに扱うのが基本であり、家具選びなどはお客さま自身が行うのが一般的です。
しかし、家具の種類や配置は部屋のつくりとのバランスを考慮する必要があることから、「実際に置いてみるとイメージと違っていた」「建物のみでは生活のイメージが湧かない」といった状況に陥るケースも珍しくありません。お客さまは普段から家具や小物がある状態で生活を送っているため、建物のみの状態からインテリア配置を 思い描くことは容易ではありません。
それに対して、住宅会社が良質なインテリアプランを提案すれば、お客さまは実際の生活をイメージしやすくなり、住まいの明確なコンセプトをつかめます。お客さまの要望をインテリアも含めたトータルコーディネートとして落とし込むことで、プランへの満足度が高まり、早期の成約へつなげやすくなるでしょう。
建物内のインテリアを含めた提案を行うことでお客様の満足度向上が期待できます
インテリアコーディネーターと協力するメリット
インテリアに関する提案を行うのは、「インテリアコーディネーター」と呼ばれる専門職です。住宅のトータルコーディネートを行う場合は、インテリアコーディネーターとの協力が欠かせません。
インテリアコーディネーターとは、お客さまのインテリアに関する要望をヒアリングして、専門的な知識に基づいた提案を行っていくのが主な役割です。ときには設計者などとも協力をしながら、図面や立体モデルを用いて具体的なビジュアルイメージを提案してくれます。
また、建材や家具などの知識が豊富で、流行のインテリアも反映させられるのが強みです。
トータルコーディネートを行う方法
住宅のトータルコーディネートを行う方法として、ここではインテリアコーディネーターの基本的なアプローチを3つに分けてご紹介します。
空間設計
インテリアコーディネートにおいて、空間設計は全体のバランスを決める重要なポイントです。インテリアコーディネーターは、専門的な観点から機能性とデザイン性を兼ね備えた空間のレイアウト、プランニングを行います。
たとえば、限られた空間を最大限に活用するための収納スペースの確保や、自然光を取り入れた照明の配置などを提案してくれます。また、お客さまのニーズやライフスタイルに合わせて、快適さと見た目の美しさのバランスを追求するのも重要なプロセスです。
カラーコーディネート
カラーコーディネートは、インテリアの見た目や雰囲気を決定づける基盤となります。お客さまの好みや色彩心理、トレンドを組み合わせて、お客さまに合ったカラースキームの提案を行うのもインテリアコーディネーターの役割です。
壁の配置や照明の配置、選定する家具などとのバランスまで踏まえて、空間全体に統一感を持たせるには、専門的な経験と知識が求められます。
家具・収納のセレクトとレイアウト
インテリアコーディネートでは、空間にマッチした家具の選定や配置を実現することも重要です。インテリアコーディネーターは、空間や導線の制約を守りながら、お客さまの好みやライフスタイルに合わせて選択肢を提案します。
また、収納に関しては、実際の住み心地や使い勝手も重視しながら、配置案を検討します。必要なスペースはライフステージによっても変わっていくため、出産・育児や介護といったライフプランも踏まえた提案力が求められます。
インテリアコーディネーターと協力することで、壁色やフローリングの素材や色、配置する家具とのバランスなどを踏まえたトータルコーディネートの提案ができます
トータルコーディネートによって得られる効果
住宅会社がトータルコーディネートに力を入れることで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。トータルコーディネートの効果を2つに分けて見ていきましょう。
内装を含めた提案をスピーディーに行える
1つめの利点は、内装も含めた提案をスピーディーに行えることにあります。注文住宅の打ち合わせは、お客さまのイメージを具体化するために、何度も繰り返し行われるのが一般的です。
理想の家づくりを進めてもらううえで、打ち合わせは特に重要なプロセスではありますが、あまりにも回数が多ければお客さま側の負担になることもあります。インテリアコーディネーターによるトータルコーディネートを行えば、お客さまの好みに合った提案をスピーディーに届けることが可能です。
打ち合わせの回数や負担が軽減される結果、早期制約に結びつきやすくなるといえるでしょう。
お客さまの理想を実現する手助けができる
インテリアコーディネーターを交えたトータルコーディネートでは、お客さまが求める判断材料を専門的な知識と経験で提案できます。たとえば、壁の配置や収納の位置を決める場合は、住宅全体の設計にも関連するため、どうしても専門的な観点が必要です。
設計士とインテリアコーディネーターが意思疎通を図れば、お客さまの理想を反映させたプランをスムーズに実現することができます。
商談から成約率アップにつなげるコツ
トータルコーディネートを成功させ、商談からの成約率アップを実現するには、社内の体制から見直す必要があります。ここでは、成約率アップにつなげるためのポイントについて見ていきましょう。
建築士・設計士とインテリアコーディネーターが手を結ぶ
理想のトータルコーディネートを行うためには、家づくりを担う建築士や設計士と、快適な住み心地を担うインテリアコーディネーターの両方がいることが望ましいです。前者は建物の構造や外観、空間配置などの専門知識によって、建物全体の設計を考えたり、機能性を実現させたりするのが役割です。
また、法律への適合や環境への配慮といったポイントも、専門家である建築士・設計士が担います。一方、インテリアコーディネーターは室内空間に特化したプロフェッショナルです。
内装デザインまで建築士・設計士が担うことはもちろん可能ですが、「独自性のあるデザイン」や「流行の把握」といった面では、やはり専門的にスキルやセンスを磨くインテリアコーディネーターに軍配が上がると考えられます。両者が連携することで、全体のデザインに統一感が生まれるとともに、機能性と快適性を備えた住宅の提案が行えるのです。
営業担当者と密接な連携を図る
トータルコーディネートの強みを成約率アップにつなげるには、営業担当者との連携も強化しなければなりません。最前線に立ってお客さまと接するのは営業担当者であるため、自社の取り組みや魅力について、自信を持って語ってもらえるようにサポートしていく必要があります。
注文住宅のアプローチのひとつとしてインテリアコーディネーターと協力することを検討してみるのもよいでしょう
●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:住宅会社がインテリアコーディネーターと協力するメリットは?
A:インテリアコーディネーターは、インテリアに関する専門的な知識に基づき、内装や家具選び・家具の配置、小物選びなどについて提案を行ってくれます。また、建材や家具などの知識が豊富で、流行のインテリアも反映させられるのが強みです。
Q:インテリアコーディネーターの役割は
A:主に「空間設計」「カラーコーディネート」「家具や収納のレイアウト」の3つが挙げられます。見た目や機能性を追求するとともに、お客さまの要望やライフプランを取りまとめ、状況に合った提案をするのがインテリアコーディネーターの仕事です。
Q:住宅会社がトータルコーディネートを行う効果は?
A:お客さまの理想をスピーディーに実現できるため、打ち合わせなどの負担を軽減させられるのがメリットです。専門的な視点からサポートできるので、スムーズに理想のプランが固まり、早期成約を目指すことができます。
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