1000社の事例に基づいた、カタログ請求から新規来場数を倍増させるための具体的な営業戦略【セミナーレポート】
LIFULL HOME'S Businessは、不動産会社の方向けにセミナーを開催しております。
6月13日に、「1000社の事例に基づいた、カタログ請求から新規来場数を倍増させるための具体的な営業戦略」と題したセミナーを開催しました。
セミナーでは、カタログ請求から来場につながらない理由を解説した上で、効果的な追客手法を紹介しました。セミナーから一部をご紹介します。
【登壇者】
Cocolive株式会社 工務店・不動産グループ マネージャー 高橋 良太
目次[非表示]
カタログ請求からすぐに来場につながらない理由
Cocolive株式会社工務店・不動産グループマネージャーの高橋良太氏は、不動産業界でカタログ請求があってもモデルハウスや見学会への来場につながらない理由は主に3つあると言います。
カタログ請求顧客の多くは家づくりの検討初期段階
住宅購入において顧客は、数千万円の出費を伴う意思決定を迫られます。したがって、カタログ請求してから来場するまで、インターネットを使って時間をかけて情報収集します。カタログ請求後に連絡がないからといって、決して見込みが低いわけではありません。
かつては情報収集手段が限定的であったため、顧客は早い段階で住宅展示場に来場していました。ところがインターネットが一般化した今、顧客は来場までに「情報収集→資料請求→認知→会社選定・来場」という段階を踏みます。カタログ請求は、会社が認知される前の初期段階における顧客行動だということです。
高橋氏は、「営業担当者は、カタログ請求段階の顧客はまだ検討の初期段階にあるということを意識しながら営業活動する必要があります」と強調します。
家づくりを検討中の顧客はすぐには不動産会社を選定しない
家づくりを検討中の顧客は、カタログ請求後、すぐには不動産会社を選定しません。不動産会社の概要、得意分野、従業員の対応といったWEB上の情報をもとに、情報収集と検討の段階を経て、不動産会社を概ね5社まで絞り込んでいきます。
「来場客の約73%が5社以下に会社を絞って来場しています。うち約45%が2~3社まで絞り込んでいます。この間に認知されない会社、あるいは忘れられる会社もあるでしょう」と、高橋氏。だからこそ、カタログ請求から来場までの期間に、適時適切な営業活動が求められるのです。
出典:LIFULL HOME'S注文住宅を建てた500人に、満足できるマイホームの鍵を徹底調査!
興味関心がない段階で不動産会社が営業をかけてしまう
もっとも、自社への興味関心がない段階で営業をかけてしまっては、顧客に警戒心を抱かせてしまいます。このため高橋氏は、「カタログ請求後すぐに『興味を持たれている』という前提で営業を仕掛けるのではなく、『これから興味を持ってもらう』という意識でアプローチしましょう」と助言します。
以上の理由を踏まえると、カタログ請求した顧客を来場につなげるには、①「今すぐ顧客」ではないことを理解した上で追客する、②顧客からの返信や反応がなくても追客し続ける、③顧客には今後興味を持ってもらう、という3つを意識したアプローチが効果的です。
高橋氏は、「カタログ請求から不動産会社を絞り込むまでの期間については、約72%が『3ヶ月以上』と回答しています。住宅業界の営業担当者は、中長期的な目線でアプローチを工夫しなくてはなりません」と強調します。
顧客の検討段階のイメージ
カタログ請求から新規来場者数を倍増させた住宅会社の営業戦略について
続いて高橋氏は、①~③を実践して来場獲得数を伸ばした不動産会社の実例に触れながら、次の3つの営業戦略を紹介しました。
- 中長期顧客への施工事例メール
- モデルハウスや見学会への個別案内メール
- 来場を促すためのSMS配信
短期間で商談数アップを実現した工務店の集客手法
中長期顧客への施工事例メール
まずは、初期段階の顧客が必要としている内容に即したメールを定期的に送り、追客します。メールの内容としては、自社の施工事例が有効です。
「施工事例は、初期段階の顧客が最も参考にするコンテンツです」と、高橋氏。家の外観と内観のイメージが伝わる画像を中心にメールを作成し、顧客の目に留まるメールを送りましょう。この段階ではまだ、一斉送信メールで問題ありません。
モデルハウスや見学会への個別案内メール
次に、自社のモデルハウスや見学会への案内メールを送信します。この段階では、営業担当者から顧客に個別メールを送信します。個別案内メールを送ることで、反応率アップを図りましょう。
個別案内メールのポイントは、担当者個人名義の個人アドレスから、できれば顔写真付きのメールを送ることです。「個別案内メールを送ると、開封率もクリック率も格段にアップします」と、高橋氏。とりわけ不動産業界では、顧客が不動産会社を選ぶ際、41.4%が「担当者との相性」を決め手に選んでいるというデータもあるほど。顧客は担当者個人に着目しています。
個別案内メールのもう1つのポイントは、顧客の状況に応じて文章を変更することです。カタログ請求時に記載された顧客の要望内容を踏まえて、本文の文章をアレンジします。文章変更を加えて送信した案内メールについて高橋氏は、「私が最近試したケースでは16件中3件の反応がありました。高い反応率を獲得できました」と、自身の実践例を紹介しました。
出典:LIFULL HOME'S注文住宅を建てた500人に、満足できるマイホームの鍵を徹底調査!
来場を促すためのSMS配信
来場を促す最後の一押しとして有効な手段が、顧客の電話番号を用いてメッセージを送信できるSMS配信です。SMSはメールに比べて反応率が高いというメリットがあります。「見学会の予約フォームに到達したものの離脱してしまった顧客」や「ポータルサイト経由で問い合わせがあったが1ヶ月ほど連絡が途絶えている顧客」などに絞り込み、モデルハウスや見学会へと誘導するメッセージを複数回送りましょう。
メッセージ本文のポイントは、「短い文章で端的に伝わるようにすること。末尾には署名を入れ、信用性を上げることです」と、高橋氏。SMS配信で見学会への誘導を試みたところ、ある会社の例では8件中2件が来場に至るという高い来場率を獲得したそうです。
追客戦略を今すぐ構築できるマーケティングオートメーション
カタログ請求から来場者数を伸ばすための追客戦略は、はじめのうちは手動で試みてもいいかもしれません。しかしながら、追客に人手をかける人的余裕がない場合は、自動化をおすすめします。
Cocolive株式会社は、住宅営業における追客活動を自動化し、商談管理を一元化するマーケティングオートメーション(MA)ツール「KASIKA(カシカ)」を提供しています。このようなMAツールを使うことで、顧客の行動履歴を自動で分析し、見込み顧客に絞り込んで見学会へと誘導する予約促進メールを自動配信できます。
「見込み顧客に効率良くアプローチしたい」「中長期的に追客したいけれど手が回らない」という不動産会社にとって、役立つツールと言えるでしょう。
工務店向けマーケティングオートメーションツール「KASIKA」画面イメージ
まとめ:中長期の追客で来場獲得を狙おう
カタログ請求後に連絡がとれないからといって、見込みが低いとは限りません。カタログ請求から来場に至るまで、中長期の追客が不可欠です。ポイントを押さえた①中長期顧客への施工事例メール、②モデルハウスや見学会への個別案内メール、③来場を促すためのSMS配信を実践し、来場獲得を目指しましょう。
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