ハウスメーカー・設計事務所・工務店向けの集客方法まとめ40選!
住宅業界における市場の環境は、技術の進歩や社会情勢の変化によって目まぐるしく変動しています。顧客のニーズも変化しているため、従来の集客方法が通用しなくなるケースも珍しくありません。
集客力を安定化させるには、状況の変化に応じた柔軟な戦略を立て、適宜ブラッシュアップしていくことが大切です。今回は、住宅会社が実践できる集客方法として、代表的なものを計40パターンご紹介します。
それぞれの特徴を押さえて自社に合った方法を組み合わせながら、戦略の最適化を目指しましょう。
目次[非表示]
- 1.住宅会社の集客における課題とは?
- 1.1.ニーズの変化・需要の減少
- 1.2.集客競争の激化
- 2.集客を成功させるためのポイント
- 2.1.明確なターゲット設定
- 2.2.顧客とのコミュニケーションの機会創出
- 3.オフラインでの集客方法22選
- 4.オンラインでの集客方法18選
住宅会社の集客における課題とは?
まずは、住宅会社が集客において直面しやすい課題を整理しておきましょう。
ニーズの変化・需要の減少
近年の少子高齢化に伴い、新築の需要が少しずつ低下していくなかで、住宅会社の多くは販売戦略の見直しを迫られているといえるでしょう。
さらに、リノベーションを前提に中古住宅を活用するケースも増えており、ますます新設住宅の需要減少が想定されます。また、ファミリー世帯だけでなく、単身世帯やDINKS向けの住宅ニーズも増加しています。
世帯構成の変化によって、従来のように住まいの広さを求めるケースは少なくなっており、その代わりに快適さや生活動線、バリアフリー、省エネ性能など、多様なニーズが生まれているのが現状です。
集客競争の激化
インターネットの普及により、顧客の情報収集の手段も多様化しました。マスメディアを用いた広告だけでなく、Webを用いた情報収集も当たり前になったため、それだけ情報発信の競争も激化しているといえるでしょう。
さまざまな住宅メーカーが積極的な広告戦略を打ち出すなかで、顧客はどの情報が有力であるかを判断しにくく、明確な基準を見失いやすい状況にあるとも考えられます。こうした状況で住宅会社が自社の魅力を顧客に届けるには、より一層確かな広告戦略が求められるのです。
集客を成功させるためのポイント
住宅会社が集客を成功させるうえでは、いくつか押さえておきたいポイントがあります。ここでは2つの視点に分けて、基本となるポイントを確認しておきましょう。
明確なターゲット設定
集客戦略を立てるうえでは、できるだけ明確にターゲット設定を行うことが大切です。漠然と「住宅購入を検討している層」を対象にアプローチしようとしても、具体的にどのような点を訴求すべきかが分からなければ、最適な集客方法も選定できません。
たとえば、「子育て中の夫婦世帯」と「バリアフリーを重視する中高年の夫婦世帯」では、注力すべきポイントが大きく変わります。また、前述のように住宅のニーズは多様化していることから、同じ世代でも適切なアプローチの仕方は違ってくるでしょう。
そのため、自社の強みや独自性、営業エリアを踏まえて、どのターゲット層が重要な顧客になり得るかを見極めることが大切です。
顧客とのコミュニケーションの機会創出
住宅営業では、何といっても顧客との直接的なコミュニケーションが重要なポイントです。そのほかの商材と異なり、住宅は一生に一度ともいえる高価な買い物であるため、簡単な情報収集のみで購入に踏み切るケースはまず考えられません。
顧客はさまざまなコミュニケーションの機会を通して住宅に対する理解を深め、相手の会社の信頼性をきちんと確かめたうえで、初めて契約を前向きに考えられるようになるのです。そのため、住宅会社としてはできるだけ幅広い機会を設け、顧客との接点を積極的に築いていく必要があります。
当然ながら営業担当者の育成に力を入れ、質の高いコミュニケーションを図れるようにしておくことも大切です。誠実な対応力や、顧客の不安や悩みを引き出す発問力、課題解消の提案ができる問題解決力などを高いレベルで備えた人材をそろえておく必要があります。
これから紹介するどの集客方法においても、最終的には自社の担当者につなぐことを目的としているため、社内の人材育成には常に目を向けておくことが重要です。
オフラインでの集客方法22選
オフラインでの集客方法について、主な手法とそれぞれの特徴をご紹介します。
■チラシ折り込み広告
新聞に折り込まれるチラシで広告する方法であり、比較的、古くから用いられています。一定の閲覧数は見込めますが、新聞の読者層は高齢化しているため、若年層へのリーチが難しいのが難点です。
■ポスティング
チラシを各世帯のポストに投函する方法であり、特定の地域だけに狙いを絞れば、比較的、低コストで幅広い相手にリーチできるのが特徴です。
■街頭配布
スタッフが直接街頭に立ち、声をかけながらターゲットに広告やノベルティを配布する手法です。チラシを無差別に配るよりも、声や表情などを通じて多くの情報を認知してもらえるのが特徴です。
■看板広告
駅や幹線道路沿いといった人目につきやすい位置に看板を設置し、不特定多数に認知を広げる手法です。どちらかといえば企業名や単一の商品名の認知を広げるのに向いており、詳しい情報を伝えたい場合にはあまり適していません。
≫集客効果のある工務店・ビルダーの看板とは? 特徴や制作ポイントを解説
■建築幕
建築幕とは、工事現場や建築現場の足場に取り付ける幕のことです。自社や関連会社の現場であれば、コストをかけずに周辺地域へ宣伝できるため、あまり目立ったデメリットがないのがメリットといえます。
■OOH
OOHとは自宅以外の場所で展開するメディアの総称であり、交通広告や屋外広告、チラシなどをすべて含んだものです。ラッピングカーやデジタルサイネージなども含め、総合的な観点で大規模な戦略を立てるのが特徴です。
■電車広告
交通広告のなかでも、特に多くの人の目に留まるのが電車広告の特徴です。中吊りやドア横などの紙媒体による広告のほかに、車内サイネージ広告でCMを流すという方法もあります。
≫PRに効果的な電車広告とは? 広告の種類やメリット・デメリットを解説
■バス広告
電車広告と同じように、多くの人の目に留まるのが特徴です。そのうえで、運営会社による運行ルートはある程度限定されているため、より地域に密着したアプローチに適しています。
■タクシー広告
交通広告のなかでも、比較的にターゲットを限定しやすいのが特徴です。ビジネスマンや経営層などをターゲティングしやすくなるとともに、乗車中にじっくりと眺めてもらえるのがメリットです。
■DM
特定の顧客に向けてハガキなどの印刷物を送付する方法です。集客リストや過去の顧客データを利用して、ピンポイントにアプローチを行うため、ポスティングよりも高効率での広告が期待できます。
≫DMを有効活用しよう! 種類ごとのメリット・デメリットをご紹介
■住宅展示場
モデルハウスなどを建て、実際に見学しながら顧客に設備や性能を体験してもらう施設です。実際に顧客が住むことを想定して建てられた住宅に、見学会や住宅展示場などの名称で人を集めるリアルサイズ住宅展示場などもあります。
■リアルセミナー
住宅や住宅ローンに関連したセミナーを開催し、情報共有や相談受け付けなどを行うイベントです。自社の従業員が担当する場合もあれば、外部の専門家を呼ぶケースもあります。
■イベント開催
住宅に関連したイベントを総合的な観点で開催する方法です。前述した住宅展示場で行ったり、セミナー、家づくり相談会などのさまざまな選択肢があります。
■テレビ広告
コストは比較的高額になりやすいですが、インパクトのあるCMを制作できれば認知拡大の高い効果が期待できます。
■ラジオ広告
テレビに比べると低コストで発信できるのがメリットである一方、ターゲットは限定されやすい側面があります。
■新聞広告
折り込みチラシと同様に、購読者の高齢化が進んでいることから、若年層へのアプローチには不向きとされています。
■雑誌広告
新聞よりもさらに限定的なターゲット層へのピンポイントなアプローチが可能な点がメリットです。
■住宅相談会
住宅相談会もイベントの一種であり、主にハウスメーカーや工務店といった注文住宅を請け負う会社が開催しています。
■顧客経由の紹介
住宅のように信頼性が重視される商材では、OB顧客による知人・友人の紹介も重要な集客ルートとなります。そのため、既存顧客とのつながりを大事に育てることも欠かせない集客戦略となります。
■テレアポ
基本的には、Web経由での資料請求を行った顧客などに対して行われることが多い手法です。電話で直接的なコミュニケーションを図り、相談会や商談といったその後のプロセスへ顧客を巻き込むのが狙いです。
■フランチャイズからの集客
安定した品質とブランドイメージの活用ができ、形態によっては、フランチャイズからの集客がメインルートになる場合もあります。
■書籍出版
書籍は会社としての知名度や信頼性を向上させるのに役立ちます。ただし、出版が実現されるまでには多くのコストと時間がかかるので、十分な計画性が求められます。
オンラインでの集客方法18選
続いて、オンラインでの代表的な集客方法について見ていきましょう。
■ホームページ
ホームページは自社の公式の情報を発信する重要な土台となります。多くの顧客は、気になる企業のホームページを通じてデータや信頼性を判断するため、優先的にブラッシュアップすることが大切です。
■LPページ集客
LP(ランディングページ)は、特定の商品やサービスに特化した縦長のWebページのことです。1ページに情報が凝縮されているため、顧客に届けたい情報を理想的な順番で閲覧してもらえるのがメリットです。
■ポータルサイト掲載
知名度や集客力に優れたポータルサイトと提携し、自社の情報を掲載してもらう手法です。自社が単体で動くよりも、早く多くのユーザーにアプローチできるのがメリットです。
≫ 注文住宅の検討顧客を集客できるポータルサイト「LIFULL HOME'S注文住宅」
■タイアップ広告
媒体に合わせた形式で掲載され、ユーザーに「PR感」を与えずに見てもらえるのが特徴です。
■SEO集客
検索エンジンでの評価を高め、ユーザーがキーワード検索をしたときに自社のサイトが上位に表示されるようにするための施策です。効果が出るまでに時間はかかりますが、一度上位に表示されれば大きな成果が見込めます。
■リスティング広告
ユーザーの検索キーワードに対応して表示される広告であり、検索連動型広告とも呼ばれます。ユーザーのニーズに合わせてアプローチできるので、顕在層への費用対効果が高い手法です。
■ディスプレイ広告
Webサイトやアプリの枠を用いて広告を行います。リスティング広告と比べて、ある程度ターゲットの幅を広げられるので、潜在層へのアプローチに適した手法です。
■アフィリエイト広告
ブログなどに掲載される広告です。掲載するだけでは料金が発生せず、商品購入や成約の獲得といった成果に結びついて費用が生じる「成果報酬型」であるのが特徴です。
■リターゲティング広告
自サイトに訪れたユーザーを追いかけて、広告を表示する手法です。不特定多数へのアプローチよりも、自社への興味・関心が強いユーザーを狙うことで、費用対効果の向上を期待できます。
■ブログ配信
自社のブログを定期的に発信することで、会社の取り組みや従業員の人柄などを知ってもらうのが主な目的です。また、取り扱う物件の情報を写真とともに発信し続け、顧客の興味を引きつけるのにも用いられます。
■プレスリリース配信
プレスリリースとは企業などが発信する公式文書であり、どちらかといえば日常的な広告というよりも、新製品や新たに生まれたサービスを世間一般へアピールするために用いられます。
■動画コンテンツ
動画配信サイトなどを用いて、自社の情報を動画で定期的に発信する手法です。モデルハウスの内見や物件情報いったコンテンツを小まめに配信すれば、安定的に顧客層を広げていくことができます。
■SNS運用
SNSを用いた集客では、主に「SNSアカウントでの情報発信・ユーザーとの交流」と「SNS広告の出稿」の2つの方法があります。前者は時間をかけて認知度や信頼性を構築するのに向いており、後者は短期間で注目度を高めるのに活用されます。
■ウェビナー開催
ビデオ会議ツールを用いて、オンライン上で住宅相談会やセミナーを行う手法です。
■オンラインバーチャル展示会
3Dモデルハウスを制作したり、モデルハウスの内見動画を作成したりして、オンラインで住宅展示会を開催する方法です。
■MEO
Googleマップで検索、あるいは「地域名+サービス名」で検索したときに、自社の情報が上位に表示されるようにするための施策です。特定のエリアに狙いを絞って実施できるため、地域密着型の住宅会社にとって相性のよい手法とされています。
■メルマガ
顧客のメールアカウントに対して、定期的にDMを発信する手法です。オンライン集客のなかでは比較的、古くから用いられている手法です。
■自社アプリ
自社で有益なアプリを制作・運営し、多くのユーザーに使ってもらうことで知名度や信頼性を向上させます。開発までに多くのコストと時間がかかり、運営にも専門的なスキルが求められるため、実行にあたっては慎重に計画を立てる必要があります。
●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:住宅会社の集客方法(リアル)にはどんなものがある?
A:リアルでの集客には、チラシやDM、住宅イベントの開催などのさまざまな方法があります。交通広告やマスメディア広告を用いれば、一気に多くのターゲットへ情報を届けることも可能です。
Q:住宅会社の集客方法(オンライン)にはどんなものがある?
A:ホームページの充実を基本として、SEOやMEO、Web広告といったさまざまな手法を組み合わせるのが主流です。また、SNSの運用や動画コンテンツの配信も集客力の強化につながります。
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