中小工務店がデザイン力を高めてSNS時代を生き抜く方法

住宅業界においてもInstagramやYouTubeをはじめとする画像・動画投稿サービスが集客の起点となるSNS時代に、目を引く施工事例を生み出せるかどうかを左右するデザイン力も重要性を増しています。
しかし経営資源に限りのある中小規模の工務店でもデザイン性の高い住宅を展開するには、住宅商品の規格化や外部の力を取り入れる工夫が必要です。
この記事では、中小工務店がデザイン力を高めてSNS時代を生き抜く方法について、住宅フランチャイズやIP(知的財産)ライセンスの例も含めて解説します。
InstagramやYouTubeの投稿は集客の起点
過去の記事「住宅購入でもSNSは主要な情報源に! 工務店のためのSNS集客基本ノウハウ」でも取り上げたように、SNSは住宅購入の検討において主要な情報源になり、住宅メーカー・工務店側にとっても主要な発信手段になっています。
特にInstagramやYouTubeで発信される施工事例やライフスタイル提案の投稿は重要な集客の起点となっており、他社に埋もれず成果を上げるためには、誘導先となる自社サイトのコンテンツと合わせて戦略的にSNSアカウントを運用していくことが求められます。
しかしSNSアカウントの運用には手間もかかるため、中小工務店の限られた人手では効果的に運用し続けることが難しいかもしれません。
その場合は思い切って外注に頼ることも有効な選択肢です。LIFULL HOME'Sでも、実績のある運用支援や運用代行のサービスを紹介しているのでぜひ参考になさってください。
● Instagram支援サービス「Pegasus Housing」
● Instagram運用代行サービス
● インスタグラム運用代行
● LIFULL FaMの業務代行サービス
SNS時代にますます重要となるデザイン力
集客におけるSNSの重要度が高まるにつれて、住宅商品のデザイン力もまた工務店にとってますます重要になっています。施工事例の画像や動画を投稿した際に注目を集められるかどうかで集客が左右され、それは撮影の良し悪しによっても変わりますが、やはり住宅自体のデザインによるところが大きいためです。
また集客に限らず、優れたデザイン力や設計力は他社との差別化を図るためにも重要となります。
注文住宅にせよリノベーション物件にせよ、ローコストの領域で厳しい価格競争に奔走し続ければ、いずれは会社が疲弊していく結果となるでしょう。それを避けるには、技術面等における他社との違いを発信し、費用の安さに代わる価値を顧客から認めてもらわなければなりません。
高単価でデザイン性の高い施工を受注し、デザイン力をアピールする施工事例としてSNSや自社サイトに載せ、さらに高単価の受注を誘い込む、という好循環を作りたいものです。
中小工務店でもデザイン性の高い住宅を展開する方法
デザイン力が重要とはいえ、毎回の受注のたびに顧客の要望に応じてゼロからデザインを練り上げるのは途方もない労力がかかります。住宅商品をある程度規格化して用意しておくことが望ましいでしょう。規格化しておくことで商談時の提案もある程度定型化することができ、営業活動もしやすくなります。
特に中小規模の工務店にとっては、優秀なデザイナーや設計士を雇い入れて内製化することは非常に困難です。この課題に対して、提携や監修の形で外部の力を取り入れる工夫も業界で広く行われるようになってきています。
外部の力を取り入れる方法としては、近隣の建築士事務所と業務提携を結ぶ等の手段が考えられますが、フランチャイズチェーンに加盟することも有力な手段です。フランチャイズチェーンに加盟すれば規格化されたデザイン住宅を建築・販売できるようになることに加えて、共通の営業ツールや広告素材を提供してもらえたり、顧客の斡旋を受けられたりする場合もあります。中小規模の工務店にとって魅力的な選択肢の一つといえるでしょう。
フランチャイズに近い選択肢として、経営の自由度をより高く保てるIP(知的財産)ライセンスの形式で加盟できる例もあります。
住宅フランチャイズやIPライセンスの具体例
住宅フランチャイズやIPライセンスの具体例もご紹介します。
カーサプロジェクト(株)が提供する「casa flagship」は、12のコンセプト化された規格住宅を取りそろえる「casaの家」を販売できる住宅フランチャイズです。
各種広告素材のほか、商談の際に活用できるソフトウェア「casa life design manager」の提供を受けられ、集客についても強力なバックアップを受けられます。
(株)リブサービスが提供する「niko and ... EDIT HOUSE」は、ライフスタイルブランド「niko and ...」がプロデュースする住宅を販売できるIPライセンスサービスです。
若者世代からの高い知名度を誇るブランドの世界観を背景に、住宅自体のみならず暮らし全体の提案について強い訴求力を持つほか、フランチャイズと比べて経営の自由度を高く保てる点も魅力といえます。
ただし住宅フランチャイズやIPライセンスを利用する場合、加盟金やロイヤリティなどの費用も必要となります。地域特性やターゲットとする顧客層との相性も丁寧に見極めながら検討しましょう。
記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:住宅業界でSNSはどう重要なの?
A:SNSは住宅購入の検討における主要な情報源になり、特にInstagramやYouTubeで発信される施工事例やライフスタイル提案の投稿は重要な集客の起点となっています。限られた人手で効果的に運用することが難しい場合は、外注に頼ることも有効な選択肢です。
Q:デザイン力が重要となるのはどうして?
A:集客面では、施工事例の画像や動画を投稿した際に注目を集められるかどうかは住宅商品のデザイン力によります。厳しい価格競争を避けるためにも、優れたデザイン力や設計力によって費用の安さに代わる価値を顧客から認めてもらわなければなりません。
Q:どうすれば中小工務店でもデザイン性の高い住宅を展開できる?
A:住宅商品を規格化し、提携や監修の形で外部の力を取り入れる工夫が広く行われています。地域特性やターゲットとする顧客層との相性に留意しつつ、住宅フランチャイズやIP(知的財産)ライセンスに加盟することも有力な手段です。
執筆者
杉山 啓(IMASSA認定マーケティング実務士、行政書士、統計調査士)
インターネット行動履歴データに基づくマーケティング支援を行うベンチャー企業に勤めていた際に、住宅、情報通信、出版、化粧品など多岐にわたる業界の大手企業を対象とするコンサルティングや法人営業に従事した。
2018年にマーケティング・ビジネス実務検定A級(IMASSA認定マーケティング実務士)、統計調査士、統計検定2級に合格。Uターン後は愛媛県内の道の駅でEC運営を担当し、月間のサイト訪問者数を前年比約2倍、売上を前年比約1.3倍に増やした経験ももつほか、非営利で哲学対話・哲学カフェのワークショップも継続的に主宰している。2024年に行政書士に登録し、企業間の契約書類作成等の法律業務も担う。



