売れる営業マン・売れない営業マンの特徴。住宅営業に必要なマインドセットとは?
住宅営業では、努力と成果が伴っている人もいれば、「努力をしているのになかなか成果が残せない」という人もいます。そのようないわゆる“売れる営業マン”と“売れない営業マン”にはどのような違いがあるのでしょうか。
売れる営業マンと売れない営業マンの違いのひとつに“マインドセット”があります。マインドセットとは、無意識下にある個人の思考パターンや考え方のことです。売れる営業マンは“売れるマインドセット”ができています。
本記事では、売れる営業マン・売れない営業マンの特徴と、成功している人のマインドセットについて解説します。営業成績が上がらないという方は、売れる営業マンの特徴を知り、意識的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
目次[非表示]
- 1.真面目すぎる人は売れない? 売れない営業マンの特徴
- 1.1.目的を見失ってしまう
- 1.2.「こうしなければいけない」というルールに縛られている
- 1.3.ネガティブ思考になってしまう
- 2.売れる営業マンに共通する4つの特徴
- 2.1.1.仮説(もし~)を使った話術ができる
- 2.2.2.お願いしない・急かさない
- 2.3.3.仕事の進め方や時間をコントロールできる
- 2.4.4.精度の高いクロージングができる
- 3.成功する人のマインドセットとは
- 4.まとめ
真面目すぎる人は売れない? 売れない営業マンの特徴
真面目に取組むことはすばらしいことですが、真面目すぎるあまりに失敗してしまうというケースもあります。たとえば、次のような例が挙げられます。
目的を見失ってしまう
結果を出すための努力は必要です。しかし、目的や方向性を誤って努力をしてしまい、結果報われないということにならないためには注意も必要です。
住宅営業で大切なのは、“顧客目線に立つ”ことです。努力そのものが目的になってしまうと、結果的にお客さまのニーズを見落とし、売れなくなってしまう場合があります。
「頑張っているのに売れない」という場合は、本当にお客さまの役に立っているか、ニーズや要望を達成するための努力ができているかという点を振り返ってみることも大切です。
「こうしなければいけない」というルールに縛られている
真面目な人のなかには、「ルールが一番」と認識し、どのようなときもマニュアルどおりに仕事をこなすことが大切と思っている人もいます。
業務フローや営業トークなどが一定のルールに縛られすぎると、ニーズに沿った対応ができず、臨機応変さが失われてしまうことがあります。
住宅営業では、予期せぬ質問やクレームなどマニュアル化できない部分があり、個々の判断や人間性が問われる場面もあるでしょう。
もちろん、就業規則や企業ルールなどを守ることは大切です。しかし、営業トークの流れや提案の仕方などは日々の営業活動から学び、個々の判断で柔軟に対応することも重要といえます。
ネガティブ思考になってしまう
真面目な人ほど、何ごとも自分のせいにしてネガティブ思考になってしまう傾向があります。
営業活動をしていると、「商談がうまくいかなかった」「お客さまに冷たい態度を取られた」などの苦い経験をすることもあるでしょう。そのときに「自分が悪かったのかな」「お客さまに嫌な思いをさせてしまった」などと、必要以上に落ち込んでいないでしょうか。
商談が失敗した原因を追究し、改善していくことは大切です。しかし、何ごとも自分を責めるようにネガティブな思考になってしまうと、自信をなくし、営業のパフォーマンスにも影響します。ネガティブになりやすい人は、意識的に前向きな思考に変えるよう心がけることも大切です。
売れる営業マンに共通する4つの特徴
売れる営業マンには、どのような特徴があるのでしょうか。共通する4つの特徴を紹介します。
1.仮説(もし~)を使った話術ができる
「お客さまによい提案をしたい」「役に立ちたい」と思っていても、商品の魅力をうまく伝えられないと一方的な“押し売り”と感じられることがあります。
売れる営業マンは、自分の話を一方的に続けるのではなく、お客さまの話を聞くことに徹しているという特徴があります。まずは、会話からお客さまの悩みや不安を引き出し、それらを解決するために、提案として商品の特徴や魅力を伝えています。
「もし、住宅を建てるなら不安や懸念材料はどのようなところにありますか?」
「もし、マイホームを手に入れるなら何にこだわりたいですか?」
このように「もし~」という仮説を立てて質問することで、回答のハードルを下げられます。お客さまに住宅購入をイメージさせることで、新たなニーズや課題を引き出しやすくもなるでしょう。
2.お願いしない・急かさない
「売りたい」という思いが全面に出ていると、お客さまが警戒し、心を開いてもらえないことがあります。購入してほしい、すぐに決断してほしいという態度や発言も逆効果です。
売れる営業マンは、不安やニーズに対して解決策を提示したうえで、お客さまに意思決定を委ねることができています。
迷っているお客さまに対しては、「何か分からない点や不安などがありますか?」「ここまででご不明点はございましたでしょうか?」などの言葉を挟み、丁寧に向き合うことができています。
売りたい気持ちが表情や行動に出ないよう注意し、あくまで“決めるのはお客さま”というスタンスを意識しましょう。
3.仕事の進め方や時間をコントロールできる
営業担当者は、仕事の進め方やスケジュール管理を自身で行うことが一般的です。
訪問時間に遅れたり、郵送しなければならない書類や見積書を手配できていなかったりといった小さなミスが起こると、お客さまの信用低下につながりかねません。
売れる営業マンは、以下のように仕事や時間のコントロールができています。
- 仕事の優先順位を決めてスケジュールを組む
- 事前にトラブルや問題の予測を立て、対応策を準備する
- お客さまや社内へこまめな連絡を欠かさない
お客さまや社内への“報・連・相”はもちろん、業務や商談をスムーズに進めるための優先順位を決定し、トラブルについても事前に対策しておきましょう。
4.精度の高いクロージングができる
売れる営業マンは、お客さまとの会話のなかで、質問や要望に対しての本音を引き出すテクニックを持っています。質問や提案を取り入れながらお客さまのニーズを見極めることで、最終的に自社商品とうまく結び付けることができています。
たとえば、「商品が高い」といわれた場合、価格を下げることだけが交渉手段ではありません。「少し高くても性能が高いものがよい」「少し高くても安全性には妥協したくない」など、もっと詳細なニーズを引き出す必要があります。
高くても安全性能が高い・保障制度が充実しているなど、価格にふさわしい価値を分かりやすく伝えられれば、「高くても購入する価値がある」と理解してもらえるでしょう。
お客さまの要望をそのまま叶えるのではなく、お客さまが自覚できていないニーズを引き出し、最適な提案・クロージングをすることが重要です。
成功する人のマインドセットとは
“マインドセット”とは、無意識下にある個人の思考パターンや考え方のことです。住宅営業では、売るための営業テクニックやスキルだけでなく、思考パターンや考え方といったマインドセットも重要となります。
売れる営業マンは、売れるためのマインドセットが身に付いています。自然とポジティブ思考にマインドセットできているため、適切なセールストークやクロージングに結び付いています。
成功している営業マンのマインドセットには、以下の特徴があります。
- 提案がうまくいかなかった原因を考え、改善策を検討する
- 売れる営業担当のトークや姿勢を柔軟に取り入れている
- 最適な提案をしたので、契約まで至らなったのは仕方ないと受け入れる
- お客さまからのご指摘を成長のチャンスととらえ、今後に生かすことができる
こうした“売れるマインドセット”に意識的に変えていくことで、営業トークや態度にも変化が現れ、パフォーマンス向上が期待できます。
売れないと悩みがちな営業マンは、自身や他の営業マンのマインドセットを理解し、これまでの思考や考え方を見直してみてはいかがでしょうか。
まとめ
住宅営業では、頑張っても成果に結び付かない人がいます。真面目すぎるために、営業の本質やお客さまのニーズを見失っていることもあるでしょう。
売れる営業マンは、お客さまから不安やニーズを引き出す話術や、仕事や時間のコントロール能力、課題から自社の商品に結び付けるクロージング能力があります。
さらに、営業テクニックやスキルだけでなく、「お客さまの役に立ちたい」と前向きに頑張れるマインドセットが自然と身に付いています。
売れる営業マンになりたい人は、営業に対するテクニックやスキルを着実に身に付けていき、自分のマインドセットについても一度振り返ってみてはいかがでしょうか。
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