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<新着>【工務店・ハウスメーカー向け】MAツールで何ができる?正しい使い方と選び方

【工務店・ハウスメーカー向け】MAツールで何ができる?正しい使い方と選び方

IT技術の進歩により、建築業界におけるマーケティング手法にも大きな変化が生まれています。MA(マーケティングオートメーション)は、マーケティングに関わるプロセスを自動化することを指し、近年ではMAに特化したツールも数多く展開されています。

今回は、MAツールの機能や建築業界における活用方法、ツールを選定する際のポイントなどについてまとめて見ていきましょう。

目次[非表示]

  1. 1.MA(マーケティングオートメーション)ツールとは
    1. 1.1.MAツールの特徴
    2. 1.2.その他のツールとの違い
  2. 2.建築業界の現状と課題
    1. 2.1.深刻な人手不足
    2. 2.2.一戸建て住宅の受注減
    3. 2.3.個々の工務店が抱えやすい悩み
  3. 3.MAツールで得られる4つの効果
    1. 3.1.【1】業務効率化につながる
    2. 3.2.【2】見込み顧客の増加が期待できる
    3. 3.3.【3】顧客の取りこぼしを防ぐ
    4. 3.4.【4】業務の属人化を防ぐ
  4. 4. MAツールの正しい使い方
    1. 4.1.リードの獲得(リードジェネレーション)
    2. 4.2.顧客の育成(リードナーチャリング)
    3. 4.3.リードの精査(リードクオリフィケーション)
    4. 4.4.効果測定(レポーティング)
    5. 4.5.マーケティング施策の自動化(オートメーション)
  5. 5.MAツールの選び方
    1. 5.1.自社との相性
    2. 5.2.建築分野における導入実績
    3. 5.3.サポート体制の充実度
    4. 5.4.中長期における費用対効果

MA(マーケティングオートメーション)ツールとは

まずは、MAツールの概要と特徴について見ていきましょう。

MAツールの特徴

MAツールとは、顧客情報を一元管理し、マーケティングに関する定型的な業務を効率化・自動化できるツールのことです。マーケティングにおける定型業務には、たとえば「メール配信」や「顧客リストの作成」などが挙げられます。

MAツールには、これらの業務を自動化できる機能が搭載されており、導入によって大幅な効率化が期待できます。また、見込み顧客のスコアリングや分析、データトラッキングなどが行えるものも多いです。

その他のツールとの違い

MAツールと同じように、業務効率化に活用できるツールにはさまざまな種類があります。代表的なものとしてあげられるのが、「CRM」(顧客関係管理)と「SFA」(営業支援システム)です。
CRMは顧客との関係を構築するための業務を自動化・効率化するツールであり、顧客へのアプローチを行うという点ではMAツールと似ています。しかし、MAはおもに見込み客の獲得や育成を行うのに対し、CRMは実際に育成されて顧客化されたターゲットを対象に関係を深めていくことを目的としています。

また、SFAは営業活動全体の生産性を高めるためのツールであり、より営業に特化した機能が搭載されているのが特徴です。このように、それぞれのツールには異なる目的があるため、組み合わせて活用することで相乗効果が生まれやすくなります。

また、近年ではCRMのような機能を持つMAツールや、MA、SFAにも活用できるCRMツールなども開発されています。

建築業界の現状と課題

建築業界においてMAツールが重要性を増しているのは、業界が抱える課題の解決につながると考えられているためです。ここでは、建築業界の現状と課題について見ていきましょう。

深刻な人手不足

労働人口の減少による人手不足は、建築業界においても大きな課題となっています。業務の改善や新たなサービスの創出に重要性を感じていても、日々の業務に追われるあまり、なかなか新たな一歩を踏み出せないという企業は少なくありません。

人手不足による現場への負担を解消し、イノベーションを生み出す土壌を耕すためには、業務の効率化が急務となっています。

一戸建て住宅の受注減

生産年齢人口の減少は、そのまま一戸建て住宅の主要な購入者層の減少を意味しています。新築一戸建てのニーズは今後も減少していくとの見方が強く、新築住宅をメインとして扱う会社にとっては、新たな商品・サービスの創出も重要な課題となります。

個々の工務店が抱えやすい悩み

個々の工務店やハウスメーカーにおいては、人手不足や顧客ニーズの多様化が関係し、十分な集客施策が打てないといったケースも起こっています。さまざまな媒体や集客ルートへの対応が間に合わず、「反響があった顧客を取りこぼしてしまう」「施策の反響率が低い」「追客になかなか時間を割けない」といった問題が生じるケースも多いです。

また、顧客ニーズも多様化しており、従来のようなマスマーケティングだけでなく、1人ひとりに合わせた1to1マーケティングの重要性も増しています。現代の企業は、「業務負担の軽減」と「きめ細やかな顧客対応の実現」という両面の課題に直面している状態といえるでしょう。

MAツールで得られる4つの効果

それでは、MAツールを導入することで、実際にはどのような効果が得られるのでしょうか。ここでは、建築会社におけるMAツールのメリットについて解説します。

【1】業務効率化につながる

MAツールの主要な目的は、マーケティング業務の効率化です。マーケティングに関わる定型業務は、扱うデータが多いほど負担が多くなってしまうため、人的リソースを消費する原因となります。

これらの業務を自動化することで、従業員の負担が大幅に軽減され、顧客対応などのコア業務にリソースを集中させられます。その結果、サービスの改善や顧客満足度の向上を期待できるのもメリットです。

【2】見込み顧客の増加が期待できる

MAツールを活用すれば、どのようなターゲット層が自社のメイン顧客となり得るのかをデータのうえから判断できます。また、うまくいっているマーケティング施策とそうではない施策を見極め、適切に戦略を切り替えることも可能です。

その結果、見込み顧客の増加が期待できます。

【3】顧客の取りこぼしを防ぐ

MAツールでは、見込み顧客のスコアリングを行い、契約の確度によって分類することも可能です。そのため、たとえばニーズが明確になっている顧客層に対してはより積極的なアプローチを、まだ具体的なニーズが定まっていない顧客層には情報提供や資料請求の打診をするといった段階的な施策を打ち出せます。

その結果、顧客の取りこぼしを防ぎ、より高い確率で見込み顧客を成約へ導くことが可能です。

【4】業務の属人化を防ぐ

ツールの活用は、業務の属人化を防ぐことにもつながります。ツール内のデータに社内の誰もがアクセスできるように設定すれば、顧客データの共有がスムーズになり、誰でも等しく必要な情報を採取できます。

情報共有が綿密に行われていれば、急な欠員や担当者の不在といったシーンでも、代わりの担当者がスムーズにカバーリングできるでしょう。

 MAツールの正しい使い方

マーケティングにおける集客の一般的なプロセスは、次のように分解することができます。

■マーケティングにおける一般的なプロセス

 1.リード(見込み顧客)の獲得(リードジェネレーション)
 2.顧客の育成(リードナーチャリング)
 3.リードの精査(リードクオリフィケーション)
 4.効果測定(レポーティング)


​​​​​​​ここでは、それぞれのプロセスの基本的な内容とMAツールの活用方法について解説します。

リードの獲得(リードジェネレーション)

「リードジェネレーション」は見込み顧客を獲得する段階のことであり、マーケティングにおける入り口にあたります。リードジェネレーションにおけるMAツールの使い方としては、次のようなものが挙げられます。

■リードジェネレーションにおけるMAツールの活用例

  • Web広告の運用
  • SNSの運用
  • メールマーケティングの実施
  • リターゲティング広告の実施
  • セミナー情報やキャンペーン情報の作成
  • 問合せフォームの自動作成
  • リードに関するデータの蓄積・分析


広告運用の最適化や集客イベントに関する事務作業を自動化・効率化できるため、準備段階での業務負担が大幅に軽減されます。また、リードに関するデータを収集・分析することで、「有効な施策を洗い出す」「見込み顧客の行動履歴に応じてアプローチする」といった使い方も可能になります。

顧客の育成(リードナーチャリング)

「リードナーチャリング」とは、獲得したリードを育成し、良好な関係を結んでいくプロセスのことです。この段階におけるMAツールの活用例には、次のようなものが挙げられます。

■リードナーチャリングにおけるMAツールの活用例

  • メルマガの配信
  • ステップメールの配信
  • リターゲティング広告の実施
  • リードの関心度に応じた1to1マーケティング

リードの精査(リードクオリフィケーション)

リードを育成したら、「リードクオリフィケーション」によって選別します。この段階で確度が高いと判断できたリードに対しては、本格的な商談へと導入し、セールス部門に引き継ぎます。

リードクオリフィケーションにおいては、次のような形でMAツールを活用できます。

■リードクオリフィケーションにおけるMAツールの活用例

  • 各リードの関心度の調査・分析
  • スコアリング機能による有望なリードの抽出


MAツールを活用すれば、リードの行動履歴をトラッキングし、メールの開封率などから興味・関心のレベルを計測できます。リアルタイムでリードの精査が行えるため、スムーズかつ高確度でセールス部門にリードの情報を手渡すことが可能です。

効果測定(レポーティング)

MAツールには、実行したマーケティング施策の効果を測るために、レポーティング機能が搭載されています。次のような項目について自動で効果測定を行い、分析によって成果を可視化できるのです。

■レポーティング機能が使える項目の例

  • メールの開封率・クリック率
  • ページ閲覧数
  • LP(ランディングページ)経由のコンバージョン率
  • セミナーの申し込み数


これらのデータを踏まえて施策の改善を行うことで、より効率的にマーケティングのクオリティを向上させられます。

マーケティング施策の自動化(オートメーション)

MAツールには、前述のマーケティング施策を自動で実施できる機能も備わっています。たとえば、「資料請求を行ったリードがそのまま離脱してしまった場合に、相談会や展示会などのイベント案内をメールでフォロー送信する」といった対応を自動でプログラムできます。

MAツールの選び方

MAツールにはさまざまな種類があるため、導入する際には自社に合ったものを見極めることが重要です。

自社との相性

MAツールは種類によって搭載されている機能や最適な事業規模が異なります。過度に搭載された機能が多いツールは、かえって使用時に混乱を招き、業務効率を下げてしまう可能性もあります。

そのため、まずは自社のマーケティング課題をきちんと見極め、どのような機能が必要であるかを十分に検討することが大切です。

建築分野における導入実績

工務店やハウスメーカーでMAツールを導入するのであれば、不動産・建築の分野に特化したものを選ぶのがおすすめです。相性のよいツールを見極めるためには、同じ業種で優れた導入実績を持っているものを中心に絞り込むのもコツです。

サポート体制の充実度

初めてMAツールを導入する場合は、サポート体制が充実したものを選ぶことも大切です。「問合せ窓口があるか」「電話によるサポートを受けられるか」などを細かくチェックするとともに、導入や活用につまずいたときのためにコンサルティングサービスの有無も調べておくとよいでしょう。

中長期における費用対効果

マーケティング活動を集客の増加につなげるには、ある程度の中長期的な時間が必要となります。一度MAツールを導入すれば、そこに蓄積されたデータも重要な財産となるので、基本的には長く使っていくことを前提に導入を検討しましょう。

そのため、いくつかのツールを比較検討する際には、中長期で見たときのコストパフォーマンスに注目してみることも大切です。


●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q:MAツールとは?
A:
マーケティングに関するさまざまな業務を自動化・効率化できるツールのことです。メール配信や顧客リストの作成、リードの抽出といったような機能が備わっています。

Q:工務店・ハウスメーカーでMAツールを導入するメリットは?
A:
おもな効果としては、見込み顧客の効率的な獲得・抽出が挙げられます。また、業務の効率化による従業員負担の軽減、顧客サービスの向上なども重要なメリットです。

Q:工務店・ハウスメーカーにおけるMAツールの選び方は?
A:
まずは自社が解決したい課題を洗い出し、相性がよいかどうかを見極めることが重要です。そのうえで、建築業界における導入実績や中長期で見たときの費用対効果などを判断基準にするとよいでしょう。


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編集部
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工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

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