【住宅業界の集客担当者向け】インスタグラムの効果測定インサイト分析をしてみよう〈Instagram集客のまとめ第4回〉
「御社のこと、Instagram(インスタグラム)で知りました!」
そんなお客様がご来店されたことはありますか。このコラムでは、集客に役立つインスタグラムの活用方法についてシリーズでお届けしています。
前半の第1回〜第3回では、インスタグラムのメリットやデメリット、基本設定やハッシュタグの設定方法、集客を成功させる運用のコツなどについてお伝えしてきました。
少しずつ投稿を継続できるようになると、次に気になるのはデータの見方ではないでしょうか。今回は、インサイト数値を活用した効果測定についてお話しします。
インサイトが重要な理由とは?
なんとなく投稿を続けているけれど、思ったような反応が得られない、でもどう改善していいかわからない、ということはありませんか?
新聞広告やテレビCMとは異なり、インスタグラムは、ユーザーの反応をくみとることができる双方向のマーケティングが可能です。アプリ内に蓄積されたサイトのデータ(インサイト)を分析することで、どんな投稿が効果的なのか、ヒントを得ることができます。
PDCA(計画→実行→評価→改善)を繰り返すことで、より多くのお客様に出会えます。
なお、「企業アカウント(プロアカウント)」にしていない個人のアカウントでは、インサイトを見ることができません。個人アカウントになっている場合は、まずは設定変更から始めましょう。
インサイトではどんな数値を見ることができる?
具体的には、次のようなデータを見ることができます。聞き慣れない言葉もあるかもしれませんが、順に見ていきましょう。
インサイトの見方は、大きく分けて2つあります。アカウント全体での数値と各投稿(フィード投稿、リール、ストーリーズ)の数値です。
アカウント全体の数値で、どんなフォロワーがいるのかを確認し、投稿ごとの数値で、どんな投稿がユーザーに好まれるのか、またどんなハッシュタグだと拡散されやすいのか仮説を立てていきましょう。
インサイトのチェックポイント〜アカウント全体編〜
まずは、アカウント全体の数値を見ていきましょう 。
アカウントトップの「プロフェッショナルダッシュボード」をタップし、右上の「すべて見る」から進むと、アカウント全体のインサイトが確認できます。
●アカウント全体のインサイト(概要)から読み取れること
▼リーチしたアカウント数
投稿を1回でも見たアカウントの数です。同じアカウントで複数回見ても1回とカウントされます。「リーチしたアカウント数」をタップすると、フォロワーとフォロワー以外のアカウントの割合や、どの経路での流入が多かったかなどを確認することができます。
▼アクションを実行したアカウント
投稿への「いいね!」など、何らかのアクションをしたアカウントの数です。「アクションを実行したアカウント」をタップすると、アクションの詳細をみることができます。
▼合計フォロワー
指定期間のフォロワー数が表示されています。初めてインサイトを見る時は、ここを必ずチェックするようにしましょう。「合計フォロワー」をタップすると、フォロワーについての詳細情報が確認できます(フォロワーが100人以上いる必要があります)。フォロワーの増減数の推移や、年齢層などフォロワーの属性がわかります。また、忘れずに確認したいのは、ページ下部の「最もアクティブな時間」です。フォロワーが一番このアカウントを見ている時間帯に投稿予約をするとより見てもらいやすくなります。
インサイトは、基本は「過去30日間」に設定されていますが、直近7日間や前月など条件を変えて絞り込むこともできます。
インサイトのチェックポイント〜投稿編〜
インスタグラムには、フィード投稿、リール動画、ライブ動画、ストーリーズなど、複数の機能があります。今回は、フィード投稿を例にチェックポイントをご紹介していきます。
まず、フィード投稿画面の左下にある「インサイトを見る」という青い文字をタップすると、投稿ごとのインサイトを確認できます。
●投稿インサイトから読み取れること
投稿インサイトでは、「いいね!」の数、コメント数、保存数などのほか、この投稿をみてフォローしてくれた人の数や、フォロワーとフォロワー以外の割合なども確認できます。
▼「いいね!」、コメント、シェア、保存の数
該当する投稿のそれぞれの数が表示されています。保存数が多い投稿があったら、何がよかったかを分析して、次の投稿に活かしましょう。
▼概要
それぞれのアクション数が表示されています。
- リーチしたアカウント
- アクションを実行したアカウント
- プロフィールのアクティビティ
▼リーチ
リーチしたアカウント数が表示されています。この投稿を一度でも見ているユニーク数です。フォロワーとフォロワー以外の割合も確認できます。
その下のインプレッションは、リーチしたアカウントとは異なり、のべ数での表示です。「ホーム」「ハッシュタグ」「発見」「プロフィール」など流入経路別に表示され、上位3つ以外は、「その他」でまとめて表示されます。他に比べてリーチが伸びた投稿の場合、ハッシュタグでの流入が多かったのか、発見タブに載ったのか、その理由をここで探ることができます。
▼エンゲージメント
「いいね!」の数、保存数、コメント数、シェア数のそれぞれの数が表示されています。
▼プロフィールのアクティビティ
プロフィールへのアクセス数、この投稿を見てのフォロー数、[メールを送信][電話する]などのボタンのタップ数が表示されています。フォロー数の多かった投稿があれば、反応が良かった要因を考えてみましょう。
●おすすめのデータ確認のタイミングは?
どの投稿が効果的かを見極めるには、投稿から24時間後、1週間後、一ヶ月後のそれぞれのタイミングで、各数値を確認できると理想的です。
▼投稿から24時間後
投稿の初速を確認します。投稿を見たユーザーがどのくらい保存してくれたか、保存数を確認してみましょう。
▼投稿から1週間後
保存数のほかに、どれだけ多くのフォロワーに投稿を見てもらえたか「ホーム率」を出してみましょう。40%~50%あるとよいといわれています。
(ホーム率の計算式:フォロワー内リーチ数÷フォロワー数)
▼投稿から一ヶ月後
上記の他に、投稿を見たユーザーがどれだけプロフィールを見にきてくれたか、フォロワーになってくれたかを確認してみましょう。「プロフィールアクセス率」や、「フォロワー転換率」などの数値まで出せるとよいですが、最初は、各投稿インサイトの下の方にあるプロフィールへのアクセス、フォローの実数を確認してみるところから始めてみましょう。
まとめ
自社アカウントのインサイト数値を見ていかがでしたか。流入が多い投稿の人気の理由は見つかったでしょうか。
ハッシュタグからの流入が多かった、プロフィールへのアクセス数が増えた投稿があった、など、気づいた点はどんどんメモしてみてください。
運用代行をご依頼いただく場合には、こういったインサイト数値の分析まで行っています。フォロワー数別や業界別の中央値などと比較しながら、改善ポイントをご提案していますので、効果的な運用方法が早く見つかることが多いです。
第4回では、インサイトの数値の見方についてご説明しました。次回、第5回の記事では、具体的にどのように改善していくとよいのか、運用改善のポイントについてもう少し具体的に詳しくお伝えします。それまでに、インサイトを定期的にチェックし、数値の見方に慣れておいてくださいね。
(*インスタグラムのインサイトの仕様は、随時アップデートされています。2023年5月末現在の情報を元に執筆しています。)