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<新着>【建築業界向け】顧客管理ツール(CRM)を導入するメリットと選び方を徹底解説!

CRM(顧客関係管理)とは、顧客に関するデータを一元管理・分析し、業務の効率化やサービスの向上につなげる取り組みを指します。建築業界においても、顧客のニーズが多様化するにつれてCRMを導入するケースは増えており、着実な成果につながっています。
 
今回はCRMの基本的な特徴や建築業界で注目される理由、CRMツールを導入するメリット、ツールの選び方などをまとめて見ていきましょう。

目次[非表示]

  1. 1.そもそもCRMとは?
  2. 2.建築業界でCRMが注目される理由
  3. 3.CRMを導入するメリット
    1. 3.1.顧客満足度の向上
    2. 3.2.業務の効率化
    3. 3.3.アフターフォローの充実
  4. 4.顧客管理システム(CRMツール)のお役立ち機能
    1. 4.1.施工管理に関する機能
    2. 4.2.日報作成機能
    3. 4.3.予算管理機能
    4. 4.4.営業支援機能
  5. 5.顧客管理システム(CRMツール)の正しい選び方・5つのポイント
    1. 5.1.自社の課題解決につながるかを確認する
    2. 5.2.予算や費用について確認する
    3. 5.3.外部ツールとの連携を確認する
    4. 5.4.運営システムやセキュリティをチェックする
    5. 5.5.操作性とサポート体制をチェックする

そもそもCRMとは?

CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)は、「顧客関係管理」を意味する用語です。顧客との関わりから発生する業務の管理を指し、顧客にまつわる情報を一元管理することをCRMと呼びます。

たとえば、建築業の顧客管理では、「顧客情報の管理」や「案件・工程の管理」「設計スケジュールの管理」「設備・点検状況の共有」といったものが対象として挙げられます。また、協力会社との連携や情報共有なども、CRMの範疇に含めることが多いです。

これらのデータを一つずつバラバラに管理していたのでは、情報の取り出しや共有が複雑化し、業務効率を低下させたりミスや見落としが発生したりする原因となります。そこで、情報の一元管理を行い、生産性の向上につなげるというのがCRMの基本的な目的です。

なお、近年ではCRMのために使用するツールそのものを含めてCRMと呼ばれるケースが増えてきています。

建築業界でCRMが注目される理由

建築業界でCRMが注目されるのは、お客さま一人ひとりのニーズに合った物件が求められるようになった経緯があります。現代では顧客のニーズが多様化していることから、従来のように多数の顧客層をまとめて対象とするマスマーケティングでは通用しない場面が増えています。

また、インターネットを通じた情報収集が当たり前になったことで、顧客へのアプローチ方法も多様化・複雑化しているのが現状です。そうしたなかで、企業には商品中心のマーケティングから、顧客一人ひとりのニーズに合わせた1to1マーケティングへの転換が求められています。

しかし、顧客の個別のニーズに対応するには、「膨大な顧客データの管理と分析」が必要不可欠です。従来のシステムでは顧客の細かな特性や興味の対象、検索行動といった大量のデータを管理することはできません。

そこで、顧客データの一元管理を行うツールとして重要性が高まっているのがCRMです。CRMでは単に顧客情報を管理するだけでなく、物件ごとの工程管理や完工までのスケジュール、アフターフォローなども一括して扱えます。

また、外部の協力企業との情報共有やスピーディーな対応がしやすくなるなど、全体としての業務効率も大幅に向上します。

CRMを導入するメリット

建設業界でCRMを導入するメリットについて、ここでは3つのポイントから詳しく掘り下げていきましょう。

顧客満足度の向上

CRMを導入する大きな目的の一つは、顧客のニーズの細やかな把握にあります。CRMでは顧客に関する複雑な情報もまとめて管理できるとともに、データに基づいた分析も行えます。

また、CRMにはアンケート機能を備えているものも多く、アンケート作成から集計、分析までを自動的に行える仕組みとなっています。企業側から主体的にニーズを調査することもできるため、一人ひとりの顧客に対してきめ細やかなアプローチが可能です。

その結果、顧客満足度の向上につながり、成約率や収益のさらなる向上が期待できるようになります。

業務の効率化

CRMでは業務に関するさまざまなデータもまとめて管理できるのがメリットです。ツールを導入すれば、手元のスマホやタブレットからいつでも入力・確認が行えるため、案件の情報や工程などのスムーズな情報共有が実現されます。

また、必要に応じて現場とも情報共有することで、全体としての業務効率化につながります。

アフターフォローの充実

CRMでは、すでに施工が済んでいる案件についても、建設時の要望事項や問合せ内容、アフターフォローの対応履歴といった細かなデータを確認できます。また、異なる部署間をまたいだ情報共有も簡単に行えるのがメリットです。たとえばカスタマーサポートが受け取った問合せ内容を、営業部門や施工担当者などが参照することも可能です。

さらに、担当者の退職や変更などがあった場合でも、CRMを活用して漏れなくスムーズに引継ぎが行えます。物件が完成してからも、お客さまに対して適切なアフターフォローができるのも重要なメリットといえるでしょう。

顧客管理システム(CRMツール)のお役立ち機能

CRMにはさまざまな機能が搭載されています。ここでは、そのなかから建築業界で役立つ機能をいくつかご紹介します。

施工管理に関する機能

多くの建築業界向けCRMには、施工管理に関する機能が搭載されています。これは顧客と工事の情報を案件ごとに管理できる機能であり、施工状況や予算実績の確実な管理を行うのに役立ちます。

日報作成機能

建築工事においては、正確な日報作成が重要な業務となります。建築業界向けのCRMには、日報のスムーズな作成を実現させる日報作成機能が搭載されているものもあります。

具体的な機能としては「入力の手間を省略できるフォーマットの作成」や「写真データとの紐づけ」、「日報に記載された数値などの自動集計」「集計結果の分析・共有」などです。日報に関連する業務を効率化することで、戦力をコア業務に集中させられるのが大きな利点です。

予算管理機能

CRMには高度な予算管理機能も備わっています。「作成した見積もりの原価を実行予算に転記」「実行予算の情報に基づく発注書の作成」といった機能を活用すれば、予算管理に関する手間を大幅に省略できます。

営業支援機能

CRMのなかには、「SFA(営業支援システム)」を兼ね備えているものもあります。SFAは営業担当者のサポートに特化したツールであり、商談データの管理や分析、見積書の作成といった機能があるのが特徴です。

近年ではCRMとセットで扱われることも多く、SFAが搭載されたCRMを活用すれば、マーケティング部門と営業部門の連携が大幅に強化されます。

顧客管理システム(CRMツール)の正しい選び方・5つのポイント

CRMにはさまざまな種類があるため、導入する際は自社に合ったものを丁寧に選定することが大切です。ここでは、CRMを選ぶ際の5つの判断基準をご紹介します。

自社の課題解決につながるかを確認する

CRMにはさまざまな機能が搭載されており、基本的には機能が充実しているほど費用も高額になります。まずは自社が抱える課題を明確化しておき、導入するCRMの機能が解決につながるかどうかを慎重に検討することが重要です。

また、スムーズな導入を実現するためには、ツールを使用する担当者や現場の声も交えながら使いやすさや利便性を見極める必要があります。

予算や費用について確認する

ツールを導入するうえでは、予算を明確に固めておき、そのプラン内で運用できるかどうかをチェックすることも大切です。なかには無料で活用できるものもあり、一部の機能のみで目的を果たせるのであれば、有力な選択肢となり得ます。

有償のものでも無料トライアル期間が設定されていることがあるので、試運転をしながら使い勝手を確かめてみるのも一つの方法です。

外部ツールとの連携を確認する

ツールとしての使いやすさを考慮すると、外部ツールやすでに使っているツールとの連携についても確認しておくことが重要です。たとえばカレンダーアプリと同期できるCRMであれば、各担当者の商談スケジュールなどを自動で取り込めるため、入力の手間が削減されます。

また、すでにSFAやMA(マーケティングオートメーション)ツールを使っている場合は、それらとの連携度合いも忘れずにチェックしておきましょう。

運営システムやセキュリティをチェックする

CRMの運営システムには、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。クラウド型は定額制の料金形態で、導入コストを抑えられる点やさまざまなデバイスで利用できる点が強みです。

オンプレミス型は買い切り型の料金形態であり、導入コストが高くなってしまうのが難点です。一方、自社内で管理・運用するため、カスタマイズ性が高いのはメリットといえます。

「できるだけ導入コストを抑えたい」「手軽に使いたい」という場合は、クラウド型に対応しているかどうかをチェックしておきましょう。また、顧客情報という重要なデータを取り扱うことから、ツールのセキュリティ性は最優先で確認することが大切です。

操作性とサポート体制をチェックする

初めてCRMを導入する場合は、現場での使いやすさを考慮し、操作がシンプルに行えるかを確認することも大切です。操作性が意識されたCRMは、画面がすっきりとして見やすく、どのように動かせば目的を達成できるかが直感的に判断できるようになっています。

ITツールに不慣れな従業員も入力作業を担うことを考えると、操作性は重要な判断基準といえるでしょう。また、万が一のトラブルや不具合に備えて、サポート体制が整っているかのチェックも重要です。


●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q:CRMとは?
A:
CRMとは「顧客関係管理」を意味し、顧客にまつわる情報を一元管理することを指します。また、これらの作業を行えるツールそのものを指してCRMと表現することもあります。

Q:建築業の会社がCRMを導入するメリットは?
A:
顧客データの管理・分析によって、一人ひとりにきめ細やかな対応が行えるため、顧客満足度の向上につながります。また、データのスムーズな共有が可能となり、業務効率化やアフターフォローの充実も期待できます。

Q:建築業界において役立つCRMの機能は?
A:
建築業界と親和性の高い機能としては、「施工管理機能」「予算管理機能」「日報作成機能」などが挙げられます。また、ツールによってはSFAの機能が搭載されているものもあり、営業部門との連携強化を図ることも可能です。


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編集部
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工務店・ビルダー、新築一戸建て販売会社様を支援すべく、住宅営業のノウハウや人材採用、住宅トレンドなど、様々なジャンルの情報を発信してまいります。

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