【建築・工務店向け】集客に効果的なリファラルマーケティングとは?成功のためのコツを紹介
工務店をはじめとする建築業界は、一般的な小売業と比べてお客さま一人ひとりとの関係性を築きやすいため、リファラルマーケティングの活用が大きな効果を発揮する可能性があります。
今回はリファラルマーケティングのメリットや、成功のためのポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.リファラルマーケティングとは
- 2.リファラルマーケティングの6つのメリット
- 2.1.情報の信頼性が高まる
- 2.2.一人から複数人に広がる可能性がある
- 2.3.成約率が高い
- 2.4.コストパフォーマンスが高い
- 2.5.SNSをツールとして活用できる
- 2.6.自社イメージの向上につながる
- 3.リファラルマーケティングを成功に導くコツ7選!
- 3.1.【1】キャンペーンの認知度を高める
- 3.2.【2】顧客満足度が高くなるタイミングを探る
- 3.3.【3】質の高いリファラルを行ってもらえるターゲットを見極める
- 3.4.【4】お客さまからのフィードバックを重視する
- 3.5.【5】アピールポイントを分かりやすく整理しておく
- 3.6.【6】費用対効果は中長期的な視点でとらえる
- 3.7.【7】手間をかけさせない
- 4.リファラルマーケティングの進め方
- 4.1.目標の設定
- 4.2.インセンティブの設定
- 4.3.運用方法の決定
- 4.4.DCAサイクルによる改善
- 5.リファラルマーケティングと他のマーケテインング手法との違い
- 5.1.インフルエンサーマーケティング
- 5.2.バズマーケティング
- 5.3.アンバサダーマーケティング
- 5.4.ファンマーケティング
- 5.5.バイラルマーケティング
- 5.6.コミュニティマーケティング
- 6.まとめ
リファラルマーケティングとは
「リファラル」とは紹介や推薦といった意味を持つ英単語です。リファラルマーケティングは、既存顧客からの紹介によって、新たなお客さまとの接点を獲得するマーケティング手法を指します。
インターネットの普及により、情報収集の方法が多様化している一方で、多くのユーザーはより「信頼できる情報」を求めるようになりました。不特定な情報が増えていくなかで、従来から存在している「顔の見える相手からの口コミ」の重要性も、相対的に高まってきているのです。
特に工務店では、地域に根付いた営業を行うケースが多いことから、リファラルマーケティングの有効性を期待しやすいといえるでしょう。
リファラルマーケティングの6つのメリット
リファラルマーケティングのメリットについて、ここでは6つのポイントに分けて見ていきましょう。
情報の信頼性が高まる
リファラルマーケティングでは、信頼できる知人・友人を通じて紹介されるため、情報の信頼性が高いのが特徴です。実際に利用した人のリアルな声を参考にしてもらえるため、前向きな状態で自社の情報やサービスに触れてもらえるのがメリットです。
一人から複数人に広がる可能性がある
既存のお客さまとの関係性を大切に育てれば、一人を通じて複数の確度の高い顧客を紹介してもらえる可能性があります。特に地域性の高い工務店の業態では、顧客ターゲット層同士が接点を持っている可能性も高いため、一人とのつながりが大きな価値をもたらす場合があります。
成約率が高い
企業が提供する自社の情報やデータは、どうしても主観的なものとして見られてしまいがちです。それに対して、既存顧客を通じた情報は客観性が高いと判断してもらえるため、リファラルマーケティングによる集客は成約率も高くのなるのがメリットです。
コストパフォーマンスが高い
マスメディアやインターネットを通じて認知を広げる場合は、媒体や利用期間に応じた広告宣伝費が発生します。また、自社メディアを運用する場合も、立ち上げや更新、管理などに人手がかかってしまいます。
それに対して、リファラルマーケティングでは宣伝や広告を既存顧客に行ってもらえるため、費用対効果が高くなりやすいのがメリットです。既存顧客との関係づくりにはさまざまな施策を実行する必要がありますが、不特定多数に向けたマーケティングよりも集中的にコストを投下できるのは利点といえるでしょう。
SNSをツールとして活用できる
リファラルマーケティングは、ユーザーにSNSを活用してもらうことで、より高い効果を発揮します。従来のアナログによる知人・友人紹介では、商品やサービスについて紹介するきっかけがあっても、実際に詳しい情報に触れてもらうまでにはタイムラグが生じてしまいます。
そのため、時間の経過によって知人・友人が紹介された内容を忘れてしまうといったケースも多いのが課題です。SNSを活用すればスマートフォンですぐに紹介ができるため、マーケティングを効果的に行えます。
自社イメージの向上につながる
リファラルマーケティングを行うためには、お客さま一人ひとりとの信頼関係を丁寧に築き、自社のファンとなってもらう必要があります。その過程を通じて、自然とサービスやアフターフォローのクオリティも高まるため、自社のブランドイメージの向上にもつながります。
リファラルマーケティングを成功に導くコツ7選!
リファラルマーケティングに取り組む際には、丁寧に戦略を立てて実行に移すことが大切です。ここでは、マーケティング活動を成功に導くためのコツを7つご紹介します。
【1】キャンペーンの認知度を高める
リファラルマーケティングでは、既存のお客さまにきちんと存在を知ってもらう必要があります。せっかく自社への満足度が高くても、キャンペーンなどの取り組みが認知されていなければ、積極的なサービス紹介は期待できません。
ポスターの張り出しやSNSのマイページへの設置などを行い、多くのお客さまに見てもらえる状態をつくりましょう。
【2】顧客満足度が高くなるタイミングを探る
知人への紹介行動を引き出すには、顧客満足度がもっとも高まったタイミングでキャンペーン情報に触れてもらうのが効果的です。自社のサービスがどのような経緯で紹介されているのか、その理由や動機についてデータを集めることで、効果的なアプローチのタイミングを見極められるようになるでしょう。
【3】質の高いリファラルを行ってもらえるターゲットを見極める
リファラルマーケティングは一人ひとりの新たな顧客づくりの積み重ねによって、地道に売上へつなげていく活動です。そのため、単に新たな顧客を増やすだけでなく、リファラルの質そのものにも目を向けてみるようにしましょう。
特に自社へのサービスを前向きに理解し、利用単価も高い顧客を優先的にターゲットとすれば、良質なリファラルを行ってもらえる可能性が高まります。
【4】お客さまからのフィードバックを重視する
リファラルマーケティングを活性化させるには、一人ひとりのお客さまの声にきちんと耳を傾け、自社のサービスや取り組みの現状を分析することも大切です。どのような点が評価されているのか、どのような点を改善すべきなのかを明らかにすることで、効率的なサービスの改善が可能となります。
【5】アピールポイントを分かりやすく整理しておく
お客さまが知人に自社の紹介をしてくれることを想定し、あらかじめアピールポイントや引きの強いフレーズを伝えておくのも一つの方法です。どのような点が顧客満足につながっているのかを分析し、アピールポイントを端的に整理しておくとよいでしょう。
【6】費用対効果は中長期的な視点でとらえる
リファラルマーケティングにおける期待収益は、「既存顧客数×既存顧客一人あたりの紹介人数×紹介された友人・知人のCVR(成約率)×LTV(一人あたりの売上・利益)」で求められます。4つの項目は、どの数値を改善しても収益の向上につながるので、施策を検討する際には幅広い視点で可能性を追求するようにしましょう。
そのうえで、リファラルマーケティングでは、既存顧客一人あたりの紹介人数をどれだけ増やせるかに重点を置きます。既存顧客へのアプローチは、すぐに直接的な収益を生み出すものではないため、その際のコスト回収はできるだけ中長期的な視点で考えることが重要です。
【7】手間をかけさせない
リファラルの数を増やすためには、紹介までの工数をできるだけシンプルにまとめ、手間をかけさせない工夫も大切となります。個人情報の入力欄などは極力減らし、書面への記入なども省略するのが望ましいでしょう。
リファラルマーケティングの進め方
続いて、リファラルマーケティングを実施する手順について見ていきましょう。
目標の設定
まずは、個々のキャンペーンにおける具体的な目標を定める必要があります。明確にすべきポイントとしては、次のような点が挙げられます。
■目標の具体例
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具体的な数値目標とともに、どの点を紹介成立とするかも定めておくとよいでしょう。それによって、インセンティブの内容も違ってきます。
インセンティブの設定
次に、インセンティブの中身を決めていきます。一般的には割引や商品券、無料商品の贈呈、ポイント付与などがありますが、工務店の場合は選択肢がある程度限られます。
基本的に工務店では繰り返しの利用を想定していないため、現金還元が一般的な方法といえるでしょう。それ以外に、無料商品などの独自の特典を設定するのであれば、自社しか提供できないものを用意して価値を高めることが大切です。
運用方法の決定
キャンペーンの運用方法については、自社で運用するパターンと、紹介キャンペーンを専門的に扱う外部の会社に任せるパターンの2通りがあります。自社で運用する場合は、以下の工程について十分に検討する必要があります。
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DCAサイクルによる改善
PDCAサイクルとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(測定・評価)・Action(対策・改善)のプロセスを繰り返し、改善していくためのフレームワークをいいます。企画が固まったら、実際に運用をスタートしてみて効果測定を行います。
顧客紹介数や顧客獲得数、顧客単価などのデータを細かく収集し、取り組みの改善につなげていくことが大切です。
リファラルマーケティングと他のマーケテインング手法との違い
マーケティングにはほかにもさまざまな手法があります。ここでは、各マーケティング手法とリファラルマーケティングとの違いについて見ていきましょう。
インフルエンサーマーケティング
影響力や認知度のあるインフルエンサーにPRしてもらいます。SNSやブログ、動画投稿サービスなどのフォロワーや登録者に商品・サービスを紹介してもらい、効率的に広告効果を得るのが目的です。
インフルエンサーマーケティングでは、自社の商材とインフルエンサーの相性が重要となるため、依頼先のフォロワーや登録者の性質も踏まえて選定することが大切です。
バズマーケティング
口コミやSNSなどを通して、戦略的に認知を広げて自社の商品・サービスに対する関心を引き出す手法です。口コミやSNSの拡散力を用いるため、コストを抑えつつ高い宣伝効果が期待できるのがメリットです。
一方、商品・サービスそのもののインパクトや、コンテンツのユニークさなどが必要になるため、アピール方法には工夫が求められます。
アンバサダーマーケティング
自社のブランドや商品に高い理解を示す支持者(アンバサダー)に働きかけ、広く宣伝を行ってもらいます。アンバサダーにはSNSなどを通じて商品紹介を行ってもらいますが、もともと自社のファンであるという点で、インフルエンサーとは異なる存在です。
一般消費者の目線で商品・サービスに触れている分、体験や感想に信憑性が生まれやすいのが特徴といえます。
ファンマーケティング
顧客一人ひとりとの中長期的な接点を通じて、熱心な自社のファンを生み出す手法です。ファンを増やすことで顧客単価の向上が期待できるとともに、アンバサダーマーケティングやリファラルマーケティングといったその他の手法にもスムーズに移行できます。
バイラルマーケティング
インターネットを通じ、ユーザー自身が情報を共有することで自発的に認知が広がっていく手法です。斬新なコンテンツを制作し、映像やコンセプトの面白さでユーザーの興味を引きつけることで自発的な拡散を狙うのが基本です。
類似した方法のバズマーケティングと比べると、あまりターゲットを絞らず、不特定多数をターゲットにする点に特徴があります。
コミュニティマーケティング
イベントやSNSを通じて、ある程度の特定されたターゲットを対象にPRする手法です。企業が主体となってコミュニティをつくったり、愛好家たちによって自発的に形成されたコミュニティに働きかけたりなどのパターンが存在します。
まとめ
既存顧客からの紹介で新規顧客との接点を得るのが、リファラルマーケティングです。実施することで情報の信頼性が高まり、自社のイメージアップにつながることが期待できます。
この記事でご紹介したポイントを参考にして、リファラルマーケティングを実践してみましょう。
●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:リファラルマーケティングとは?
A:既存顧客による紹介を通じて、新たな顧客を獲得するというマーケティング手法です。紹介行動に応じて、事前に設定されたインセンティブを与えるのが基本的な仕組みとなっています。
Q:工務店がリファラルマーケティングを実行するメリットは?
A:情報の信頼性が高くなるため、成約率の高い顧客が増えるのが大きなメリットです。また、広告媒体を利用する方法と比べて、コストやリスクを抑えて運用できるのも特徴です。
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