【2025年最新】モデルハウスに頼らない集客戦略7選! 効果的なマーケティング施策を徹底解説

モデルハウスは強力な販売促進ツールです。見学者は具体的な暮らしを想像することができ、工務店側も得意とする設備や技術力について実物を見せながらアピールすることができます。
しかし小さな工務店では、お金も人手もかかるモデルハウスにはなかなか頼れません。限られたリソースに応じて適切に集客施策を選んでいく必要があり、そこには大手の工務店やハウスメーカーとは違った戦略が求められます。
この記事では、大手とは異なる戦略で地域に根ざした信頼を築き、オンライン・オフライン双方から効果的に集客を進める方法を詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.小さな工務店は地域特化で戦略を立てるべき
- 2.効率よく集客するためのオンラインとオフライン施策
- 2.1.地域に根ざしたオフライン広告の活用
- 2.2.SEO・MEO対策を強化してネット検索からの集客も
- 2.3.SNSを活用してファンとつながる
- 2.4.VRコンテンツ制作サービス
- 2.5.リファラルマーケティングツール
- 2.6.無人内見システム
- 3.成果を高める外注施策の活用例
- 3.1.ターゲット層に合わせたセミナー開催(教育・資産運用など)
- 3.2.インフルエンサーによる動画制作
- 3.3.プロによる写真撮影
- 3.4.ウェブ制作・SNS運用などのオンライン施策外注
- 4.まとめ
- 5.執筆者
小さな工務店は地域特化で戦略を立てるべき
当然の話ですが、資金にも人手にも限りのある小さな工務店は、大手の工務店やハウスメーカーの集客施策をすべてまねすることなどできません。
たとえばモデルハウスは強力な集客ツールですが、建設費や維持管理費、常駐スタッフの人件費、住宅展示場に出展する場合はその出展料など、多額の費用と人手がかかるためおいそれとは手を出せない施策です。
限りあるリソースに見合った形で効率的に集客するため、大手とは違う戦略を立てなければなりません。
最大のポイントとして、小さな工務店は一定範囲の営業エリアに特化することを中心に戦略を立てるべきです。遠方の案件まで獲得しようとすると商談や施工のための移動に余計なコストがかかってしまいますし、営業エリアが広がるほど比較される競合他社も増えていきます。
また、家づくりやリフォームは暮らしの根本を左右するため、施工を依頼する工務店を選ぶ際には信頼性が重視されます。自治体が独自に設けている補助金や、湿気対策など地域の気候に合わせた設備の必要性、ターゲット層の生活スタイルに応じて役に立つ住宅設備など、営業エリアの地域特性を熟知していることを示すと信頼を得やすくなるでしょう。
地域特性に詳しいことは、全国展開する大手と比較検討される際にも有利に働きます。この観点からも、一定範囲の営業エリアに特化することが重要であるといえます。
では、特化した営業エリアでどのように集客を行うのがよいでしょうか。
地域内の知名度を上げるためには、看板やポスティング、新聞折り込みなどのオフライン施策はもちろん大事です。しかし見込み顧客はインターネットでも必ず情報収集するので、オンライン施策もおろそかにはできません。
試しに、営業エリアの地域名を入れて「(地域名) 工務店」で検索してみてください。Google検索であれば検索結果画面の一番上にはGoogleマップが表示されていると思います。このマップ上や検索結果一覧の上のほうに表示されていれば、見込み顧客の施工依頼先として候補に挙がってきます。
検索への対策は「SEO(Search Engine Optimization)」と呼ばれ、特に地図アプリでの検索対策は「MEO(Map Engine Optimization)」と呼ばれていますが、これらの対策として自社ウェブサイトの内容やGoogleビジネスプロフィールを適切に設定することが重要です。
また、見込み顧客が日常的に使うSNSでも目に触れるように、地域情報や施工した物件の様子などを普段から自社アカウントで投稿していくことも有効でしょう。
効率よく集客するためのオンラインとオフライン施策
地域に根ざしたオフライン広告の活用
地域の住民が目にしやすい看板やポスティング、新聞の折り込みチラシなどの広告は、今でも集客に効果的な方法です。地域の人々の生活圏に直接アプローチできるため、お店やサービスの認知度アップにつながります。
SEO・MEO対策を強化してネット検索からの集客も
「地域名+工務店」のキーワードでGoogle検索の上位に表示されるように、自社のウェブサイトやGoogleビジネスプロフィールをしっかり整備しましょう。
特にGoogleマップの表示順位を上げるMEO対策を行うことが、地域の見込み客に直接見つけてもらうために重要です。
SNSを活用してファンとつながる
InstagramやFacebookなどのSNSを使い、施工例や住まいづくりのイベント情報を定期的に発信していきましょう。
これにより、地域のユーザーとの信頼関係が深まり、ファン化が進むため、受注につながりやすくなります。
▶工務店特化で300社以上のSNS集客を支援サービス「Pegasus Housing」
ここからは、集客施策を効率的に行うために利用できるサービスの例を挙げていきます。
まずは、集客施策の業務を効率化するサービスです。
VRコンテンツ制作サービス
写真やCADデータからVRコンテンツを簡単に作成するクラウドソフトウェアが提供されています。自社ウェブサイトやEメール、住宅情報ポータルサイト等に掲載することで、物件の情報や完工後の予定図をより魅力的に伝えられるでしょう。
▶360°パノラマVRでポータル・SNS集客に貢献!「スペースリー」
リファラルマーケティングツール
「リファラルマーケティング」とは、既存顧客からの紹介を通じて新規顧客を獲得するマーケティング手法のことです。実際に工事を行った顧客から友人・知人に紹介してもらうことで、信頼されやすく成約率の高い商談が生まれます。これについて、顧客の紹介を促進し、管理を簡単に行うためのクラウドソフトウェアが提供されています。
無人内見システム
住宅の購入前には内見が求められるものですが、購入希望客とのスケジュール調整には手間がかかります。この手間を解消するため、営業担当者を確保しなくても、購入希望客にとって都合のいい曜日や時間帯に内見してもらえるシステムが提供されています。
成果を高める外注施策の活用例
続いて、集客につながる外注サービスの例を挙げていきます。
ターゲット層に合わせたセミナー開催(教育・資産運用など)
子育て層に対して教育や資産形成、高齢者層に対して相続や資産運用など、ターゲット層にとって関心の高いセミナーを開催して集客し、家づくりやリフォームの相談につなげる手があります。これについて、専門的な知識やノウハウを要するセミナーの運営を受託するサービスが提供されています。
▶子育て世代をターゲットとした新たな集客イベント「キッズマネースクール」
▶お金の勉強会代行サービス
インフルエンサーによる動画制作
インフルエンサーが物
件を内見する動画コンテンツを制作し、YouTube等で紹介してもらえるサービスが提供されています。第三者目線で紹介される動画は視聴者からの信頼を得やすく、特にインフルエンサーのファンには好意的に認知してもらえます。
プロによる写真撮影
写真撮影と補正までを短納期で簡単に委託できる撮影代行サービスが提供されています。
紙の広告でもウェブサイトやSNS投稿でも、写真が魅力的であることはとても重要です。
ウェブ制作・SNS運用などのオンライン施策外注
ウェブサイト制作やSNS運用、Googleマップ対策を請け負う事業者の中には、住宅業界に特化したノウハウをもつところもあります。
▶ホームページ制作・SNS運用代行・WEB広告運用
▶工務店特化で高めたノウハウから効果を実感できる「Instagram運用代行」
まとめ
小さな工務店が限られたリソースで効果的に集客するには、地域密着型の戦略を軸にオンライン・オフライン施策をバランスよく組み合わせることが重要です。最新の効率化サービスや外注も積極的に活用し、競争力を高めましょう。
●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:小さな工務店が採るべきマーケティング戦略のポイントは?
A:小さな工務店は一定範囲の営業エリアに特化することを中心に戦略を立てるべきです。地域特性を熟知していることを示して信頼を得られれば、全国展開する大手と比較検討される際にも有利に働きます。
Q:特化した営業エリアでどのように集客を行えばいい?
A:看板やポスティング、新聞折り込みなどはもちろん大事ですが、オンライン施策もおろそかにはできません。「SEO」「MEO」に意識を向けたり、見込み顧客が日常的に使うSNSでも目に触れるようにしたりするとよいでしょう。
Q:限られた人手で効果的に集客するためには?
A:SNSアカウントや自社ウェブサイトの放置は禁物です。住宅業界、ターゲット層との親和性や利用料金をふまえて、集客施策の業務を効率化するサービスを導入したり外部に委託したりするとよいでしょう。
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執筆者
杉山 啓(IMASSA認定マーケティング実務士、行政書士、統計調査士)
インターネット行動履歴データに基づくマーケティング支援を行うベンチャー企業に勤めていた際に、住宅、情報通信、出版、化粧品など多岐にわたる業界の大手企業を対象とするコンサルティングや法人営業に従事した。
2018年にマーケティング・ビジネス実務検定A級(IMASSA認定マーケティング実務士)、統計調査士、統計検定2級に合格。Uターン後は愛媛県内の道の駅でEC運営を担当し、月間のサイト訪問者数を前年比約2倍、売上を前年比約1.3倍に増やした経験ももつほか、非営利で哲学対話・哲学カフェのワークショップも継続的に主宰している。2024年に行政書士に登録し、企業間の契約書類作成等の法律業務も担う。



